iMac “27 Late2012の660M、675MXはどれほど違うのか?

 

まだまだ品薄状態が続く”新しいiMac” Late2012。(MD095J/A MD096J/A)

Apple Storeの出荷状況は3~4週間となかなかの遅さ。

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もう少し待たされそうですね。

お知らせ:ゲーム用にGPUの性能を比較中ですか?
GPUの分かりやすい説明を作りました。こちらのページをご覧ください。
iMacのGPUはモバイル省電力タイプを使っています。

ちなみに27インチ、i7 2.9GHz(MD095J/A)の価格ですが、

Amazonでは¥136,000
楽天市場では最安¥138,300

となっていました。
結構買いやすい価格ですね。

 

さて気になるのは2.9Ghzと3.2GHzのグレードの違い

 

私が一番気になるのはCPUの速度よりグラフィックス(GPU)の性能です。

2.9GHz [MD095J/A] >  NVIDIA GeForce GTX 660M(512MBメモリ)

3.2GHz [MD096J/A] >  NVIDIA GeForce GTX 675MX(1GBメモリ)

 

この2つはどれぐらいの差があるのでしょうか?

660Mと675Mの違いを探る

NVIDIAのページや海外のGPUサイトなどを回って、その違いをまとめました。

660M 675MX
アーキテクチャ Kepler Kepler
CUDAコア数 384 960
コアスピード 835MHz 600MHz
シェーダースピード 835MHz 600MHz
メモリクロック 2000MHz 900MHz
メモリタイプ GDDR5 GDDR5
メモリ容量 512MB 1000MB
メモリインターフェイス 128bit 256bit
メモリバンド
(GB/sec)
64 115.2
テクスチャフィルレート
(billion/sec)
30.4 48.0
OpenGL 4.1 4.1
NVIDIAによる
GPUパフォーマンス数値
11000付近 15000付近
3Dベンチマーク
3DMark 11 2500 4300
Vantage 11000 19000
3DMark 06 15000 23000

3Dベンチマークはこちらのページを参考にしています。>http://www.notebookcheck.net/

 

上記のような違いとなります。

最も大きな違いはCUDAコア数と、メモリスピード

CUDAコア

まずCUDA(クーダ)コアとは、CPUで言う「コア数」のようなもので、たくさんあればあるほど同時に多数の処理をこなせます。
(厳密にはCPUのコアとは性質が違いますが、数の勝負だよ、という考えでOKです。)

660Mと675MXでは2.5倍の個数差となっています。

つまり複雑な画面の描画になるほど675MXが優位になっていく(処理が遅くならない)と考えられます。

メモリ

iMacの660Mは512MB、675MXには1000MBのメモリが搭載されています。

容量は単純に多いほうが良いですね。でもまあ、1000MBのグラフィックメモリを消費するなんてものは、かなり画像が細かなゲームぐらいです。

通常使用なら512MBもあれば十分すぎるほどです。

 

速度により係るのはグラフィックメモリのスピードです。

よくよく見ると、660Mは2000MHz、675MXは900MHzで、高性能なはずの675MXのほうが遅くなっています。遅くしてどうするんだ!と思いますが、これには理由があります。

 

もうすこし表を見ていただくと、メモリインターフェイスが128bit と 256bit、メモリバンド幅が 64GB/sec、115.2GB/sec となっています。この2つの数値はどれだけの情報を一度で流せるか?の数値です。

675MXは動作スピードこそ660MXより遅くなっていますが、一度に送るデータ量が多いため、逆に速いのです。

 

また、クロックスピードを下げることで 電力の削減=熱の低減 がはかれます。

675MXは高性能であるにもかかわらず 大量の電力を消費しない=熱くならない ことを目指してもいるのです。エコで高性能なんですね。

およそ1.6倍

最後に実際に動作させた時の数値です。

 

NVIDIAの公式数値、NoteBookCheckによるベンチマークを比較してみると、

総合的に 660Mに比べ、675MXが1.6倍の性能

と結論できます。

 

WTS的まとめ

グラフィックス能力は意外にあなどれない能力差だと思います

 

CPU速度は2.9GHzと3.2GHzですが、実は体感的にはほとんど変わりません。というか通常の使用ではどちらが速いかなんて、絶対にわかりません。(笑)

もちろん僕でもわかりません。

2台のiMacでiPhotoやiWorkなどの作業をしてみて、「さあどちらが3.2GHzでしょう?」と聞かれても正確に分かる人はまずいないはずです。(もちろんシステム情報を見るというカンニングはナシですよ!)

CPUの速度は動画の処理や多数のRAW写真の現像など、重い処理をしない限りそれほど違いが感じられなくなっています。通常作業においてはすでに十分な速度です。

 

しかし、グラフィックスの性能は体感できる場面があります

特に高度な画像を使ったゲーム、OpenGLを多用するCADソフトなどを使う場合、675MXなら快適度がアップしそうです。ゲームの場合「最高画質」で快適にプレイできるか?という部分で違いが出てくるでしょう。

 

CPUの能力だけで分かれているように見えるiMacですが、私としてはグラフィックスの能力で選びたいですね。

もちろんFusion DriveなどのHDD速度も快適さに大きく影響します。