”じん”とくる引っ越しの物語 PCゲーム「Unpacking(アンパッキング)」

引っ越しをしたことはありますか?

僕は人生で3回。高校生のころ、実家の建て替えなどで2回、結婚して1回。そのときどきで荷物を詰めながら、自分の人生を彩ってきたモノや本を眺めたものです。

今日紹介するのは、引っ越しの荷ほどきをゲーム化したUnpacking(アンパッキング)」。

懐かしさや楽しさ、ちょっと悲しさもあり、まるで小説を読むかのようなプレイ体験をさせてくれます。

30代以上の人にオススメの作品!

ゲーム内容

ゲーム画面は、緻密に描き込まれたかわいらしいドット絵がなつかしくて新しい、オールドモダンな雰囲気。

プレイヤーがやることは荷物を荷ほどきし、部屋の中に並べていくこと。

最初の部屋。どんな子なのか、すでに感じられる

 

たぶんプレイヤーイコール物語の主人公となるはずですが、主人公含め、人間は1回も出てきません。

ですが、年代を追うごとに変わっていく持ち物、部屋の構成が、主人公の成長や興味の移り変わりを克明に映し出します。

「あー、こんなことに興味を持ちだしたんだな~」と、いつしか自分の子どもの成長を見守る親のような目線になってしまうはず。

お絵かき帳はいつしかパソコンに。そしてタブレットに。

時代や成長とともに移り変わっていきます。

少しパズル要素あり

もちろん荷物は適当に置けばいいわけではありません。

服は洋服タンスに、タオルはバスルームに、本は本棚に。ある程度の所定の位置が決まっていて、それが軽いパズル要素になっています。

一通り荷物が置き終わると、完全にまちがっているモノが赤枠で囲まれます。

正しい場所を探してすべてを置くとシーンクリア!次の年代へ進みます。

場違いなものに赤枠がつく

 

ですが、たとえば本の並べ方やコップの並べ方などは、完全にプレイヤー任せ。

ド適当に乱雑に並べるもよし、種類や色でキッチリ分けるのもよし。こだわれます!

適当につっこんだ洋服たち

 

時代を映し出す小物たち

荷物の中にはゲームマシンも含まれています。

Nintendo 64のようなもの、ゲームキューブのようなもの、Wiiのようなもの。ちょうど年代を合わせて、その年に発売されたゲーム機が登場します。

なんだか自分の記憶も呼び覚まされます。

マリオサンシャイン、好きだったな~。

どこかで見たようなゲームマシンが

 

主人公は人形も大好きのようです。

いつもたくさんの人形たちと引っ越しをしています。

いつも一緒にいる人形たち

 

そしてずっと持ち続けている人形は、年代を経るごとに少しずつ傷んできます。汚れたり、破れたり、色落ちしたり・・・

人生の中で、きっと何度もつらいときをいっしょに乗り越えてきたんだな~と思わず見つめてしまいます。

 

小物たちは単に置くだけではなく、たとえばタオルなどは棚に重ねておくこともできますし、タオル掛けにかけることもできます。

タオルはかけられる

 

棚に置くときはたたまれた姿になり、タオル掛けに近づければかけた姿になります。とても丁寧!洋服も、たたんでしまうことも、ハンガーに掛けることもできる!

こだわりがハンパない。

短いけれど、温かい気持ちにさせてくれるゲーム

主人公は成長していき、途中では挑戦や挫折も見られます。

ラストでは、「なるほど、こういう人生を選んだんだ!」と思わず「いいね!」をしたくなる終わり方、そして未来を感じさせてくれます。

文章ではほとんどなにも語られないのに、モノと部屋の雰囲気だけでここまで語れるなんて!と、とにかく驚きです。

丁寧な書き込みだから感じる、久々にドット絵の職人芸を見せてもらいました!

WTS的まとめ

短辺の良質な小説を読むような気持ちでプレイできました。

小説は文字だけで語りますが、「Unpacking(アンパッキング)」は絵だけで語ってきます。新時代の小説と言えるのかもしれません。

ファミコンチックな効果音をうまく取り入れた、センスの良いBGMも必聴!

Unpacking(アンパッキング)」はSteamで購入可能です。

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「Unpacking(アンパッキング)」はゲーム用ではない、ごく普通のパソコンでプレイ可能。センスの良いデザインのパソコンを探すならhp(エイチピー)がいい感じですよ!

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