VMware Fusion 8.5をさっそくベンチマーク!DirectX 10のサポートは激しい進化を体感!

どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。

先日新バージョン「8.5」となった、MacのOS仮想化ソフトVMware Fusion(ヴイエムウェア フュージョン)。数字的には8からのマイナーバージョンアップとなりますが、macOS Sierraへの対応、Windows 10 Anniversary editionのサポートなど、Mac、Windowsの両面から最新OSへの対応がなされています。

さらに!「8」ユーザーは無償アップグレードということで話題を呼んでいます。

今日はさっそくベンチマークを取ってみて、進化の具合を見ていきましょう。

記事中の商品/サービス

ベンチマーク機種

MacBook Pro Retina ’13(Late 2013)

項目 スペック
CPU Core i5-4288U 2.6GHz
メモリ 8GB
SSD 512GB
グラフィックス Intel Iris Graphics 5100
OS OS X Yosemite

Windows 10インストール

テスト環境はWindows 10 Enterprise評価版を使用しています。
以下の仮想環境でインストールしました。

機能 割り当て
CPU 2コア
メモリ 4GB
ストレージ 20GB
グラフィックスメモリ 1GB

3DMarkでベンチマーク!

さっそく3DMarkでベンチマークをとってみます!

3DMarkはSteam経由で提供されている最新版 Ver.2.1.2973を使用しています。VMware Fusionの対応はDirectX 10までとなるため、動かせるテストはIce Storm、Cloud Gateの2つとなります。

軽量ベンチマークのIce Storm

まずはIce Storm。前回のテストでは14,000平均と、低価格Windowsタブレット並みとなっていました。それがどこまで進化しているでしょうか。

vmware-fusion-ice-storm

なんとスコアは一気に24000を突破です!

これは正直驚きました。前バージョンより10,000のスコアアップはなかなかありえない数値です。何かの間違いかと思って数回計測しましたが、ほぼ同じスコアが出ています。

描画もかなりなめらかで、軽量Windowsゲームなら十分プレイできそうだと感じます。

重さを克服したCloud Gate

次はIce Stormよりはエフェクトが多く、画面が細かなCloud Gate。前回はかなりの重さ、コマ落ちを感じましたが・・・

vmware-fusion-cloud-gate

こちらもけっこうスコアアップしました!前回は良くても3,000前後だったものが、今回は平均的に3,300ポイントほどをマーク。

少々カクッカクッとした感じを受けますが、大部分のシーンでなめらかさを保っています。

進化したDirectX 10対応

前バージョン8.0で初めて対応となったDirectX 10。ライバルのParallelsが先に搭載され、待まちわびた人も多かったはず。ただ、前回のベンチマークではゲームに最適化されたParallelsに及ばず、テストによっては30%以上のダウンを記録していました。

VMwareは業務用としても広く使われていて、安定性を重視する設計なので、かなり練りこんで搭載したうえ、たぶんエラーの対応などを徹底したのだと想像します。そのためのスコアダウンだと僕は想像しています。

今回は本気で最適化を実施してきたようで、なんとIce Stormでは先日発売のParallels 12を追い越してしまいました!これは驚くべき進化です。

さらに重いCloud Gateでも、Parallels 12が3600平均のところ、VMware Fusion 8.5は3300平均と、かなり食らいついています。「ゲームに最適化」オプションをしてあるParallelsに対して、オールマイティ設定のVMware Fusionが追いついているのですから、内部は相当洗練されたと思っていいはずです。

無償アップグレード

VMware Fusion 5とか6あたりは、Macのマシンとしての変化が大きく、新Macごと、新OSごとに大幅な内容変更となっていました。毎年のように新バージョンを買うことも、「まあしかたないか・・・」という感じがありました。

しかし、ここ1、2年ほどはMacのハード的な変化も穏やかになり、OS Xも熟成されて劇的な変化は起こらなくなっています。仮想化ソフトはOSに深く依存しますから、イコール、OS内部が変化しなければ仮想化ソフトもそんなに変化できない、ということになります。

ユーザーとしては「使い勝手や速さがほとんど変化しないのに、新OSのちょっとした対応だけで6,000円は高いな・・・」と感じていました。

その意見を反映してか、今回の無償アップグレード。まさに他のソフトメーカーにも見習って欲しい姿勢だと思います。

新OSへの対応はもちろん大変だったと思いますが、「ユーザーから見てどうなのか?」をしっかり考えてくれている会社だと、今回あらためてVMwareを評価しました。

WTS的まとめ

ゲームをプレイするならParallels、業務として使うならVMware Fusion・・・という図式はほぼなくなってきた感じですね。それほど今回のベンチマークは驚きました。

キャッチコピー「あらゆるニーズに対応する」は伊達じゃありません。

次回はさらに細かな機能を掘り下げていきたいと思います!

 

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