先日はなぜOculus Rift SからMeta Quest 2に買いなおしたのか、という部分をレビューしました。
Meta Quest 2はケーブルレスで単体動作できるのが大きな魅力ですが、USBケーブルやWi-FiでPCと接続し、Rift用のソフトが動かせてしまうのもさらにスゴいところ。(Oculus Link機能)
ただ、4Kに近い映像をリアルタイムで送るためには、それなりの帯域が必要になります。安定した高速通信が行えなければなりません。
加えて、VRは動き回るので、ケーブルの丈夫さややわらかさも非常に重要。
ということで、今日は“Meta Quest 2 Oculus Link完全対応”を謳う、「Anker 712 USB-C & USB-C ケーブル」を買ってまいりました!
5m近い超ロングケーブルですが、USB3.2 Gen2(最大10Gbps)の高速通信を安定して実現。しかもしなやかでやわらかく、取り回しもラクラクだった!
- USB3.2 Gen2(10Gbps)の高速通信を安定して実現
- しなやかで取り回しがしやすい
- 4.9mもの超ロングケーブル
- Meta Quest側はL字になっていて、コネクタが突き出さず安全
USB充電機で超有名なメーカー
ANKERは高品質で安定したUSB充電機を販売するメーカーとして、非常に有名です。「もとGoogle社員が作った会社」といった逸話でも有名ですね。
僕も10台以上ANKER製のUSB充電機やバッテリーを購入しましたが、ハズレのない品質と性能で、信頼をおいている会社です。
USBケーブルは品質の開きが大きい
USBケーブルは、それこそ100円ショップで売っているものから、高速通信用の数千円のものまで、非常に幅広く販売されています。
ケーブルの見た目はそれほど変わらないので、色や太さぐらいしか違いがないと思っている人も多いですが、問題は中身です。
100円ショップのものを分解すると中身の銅線が非常に細く、ちょっと乱暴に扱うと中で断線してしまい、通信できなくなるものが多くあります。
100円ショップのヘッドホンがすぐに壊れた(音が聞こえなくなったり、極端に小さくなった)経験のある人はいませんか?ちょっと強く巻いたりするだけで、中で切れてしまうのです。
さらにケーブルが非常に長くなると、今度は配線を構成する金属の”純度”も重要になります。(長くなればなるほど、不純物が少ない高品質な銅線が必要)
品質の低いケーブルをそのまま長くすると、抵抗が大きすぎて通信エラーが多くなり、これまた速度や安定性を低下させる要因となります。
4Kのリアルタイム映像を安定して送ることができ、動き回っても問題ないやわらかさで、しかも長くなければいけない。
Oculus Link機能は、ケーブルにとって非常に厳しい要求をしているのです。
純正ケーブルもあるが、あえてANKER 712
Oculus LinkケーブルはMeta純正品も販売されていますが、これが非常に高い!
その価格、なんと1万円オーバー!!(※執筆時の価格)
いや、無理だろ。
どうも高速通信を実現するため、中に光ケーブル(光ファイバー)を採用しているという話。
高度な技術を使っているのはわかりますが、ケーブル1本で1万円はどう考えてもきついでしょ。本体が37,000円なのに。(※執筆時の価格。2022/8/1から値上がりしました)
しかもレビューには、「キツく曲げると壊れる」「断線が多発」「通信が途切れる」と、高級ケーブルのレビューにしてはさんざんな評価。1万円も出すなら、賞賛の声がたくさん並んでなければ不安です。
で、社外品を探すとこれまたいろいろ出ています。Oculus Link対応のものだけに絞っても、2,000円~6,000円と幅広い。
その中で目に付いたのが今回の「Anker 712」です。
僕が購入したときは6,800円ほど。社外品の中ではだいぶ高いほうですが、純正よりは3,000円近く安い。しかも自分的に信頼度が高いANKER製だったのも選んだポイント。
ケーブルは普通の銅線のようなので、踏んだらすぐに壊れるようなことも、たぶんないでしょう。
2,000円のケーブルは価格が魅力ですが、上記に書いた通り、買ってすぐに故障したり、通信速度が低下してゲームがラグるとストレスです。それなら保証がしっかりしたANKERを選びたい。(最大24ヶ月保証。登録必要)
接続しやすく、ケーブルはやわらかい
さて、前置きの説明が長くなりましたが実物評価です。
シンプルな箱に入ってきます。
」
開けると派手な戦闘シーンが描かれていました。
2重の箱になっています。凝っていますね。
ケーブルの長さは4.9m!
非常に長いです。20周ぐらい巻いてあります。VR用として十分な長さでしょう。ケーブルカラーはブラック。
ケーブルはそれなりの太さがありますが、やわらかく、しなやか。表面はさらっとした感触で、服にそれほどまとわりつかず、取り回しはしやすい。
Meta Quest 2側に挿す端子はL字になっていて、コネクタが飛び出しません。手を振り回しても当たることがないので安心。
PC側の端子はストレート。
ケーブルをしばっているベルクロは、装着時はMeta Quest 2のベルトに固定するのに役立ちます。折れ曲がらず安全。(※下記写真は社外のエリート・ヘッドバンド互換品を使っています。標準のゴムベルトでも固定は可能でした。)
ちなみにPC側のコネクタですが、Type-CとType-Aの両タイプが用意されています。使用するPCに合う方を選びましょう。購入する際はお間違いなく。
Type-C | Type-A |
接続するポートですが、ゲーミングPCなどの場合、「USB 3.2 (10Gbps または Gen 2)」などと書いてあるポートがあります。ここに挿すと最大速度となります。
そのほかUSB 3.0、3.1、3.2 Gen 1でも互換性はありますが、その場合は最大5Gbpsとなりますので注意したいところ。
といってもQuest 2側は5Gbpsのようで、現状ではどちらに接続しても変わりありません。将来Questが高速化した場合に、改めて10Gbpsポートの確認が必要になるでしょう。
Type-AとType-Cは悩みますが、最新のType-Cの方を買って、変換コネクタで接続するのもいいと思います。
ただし、コネクタが長くなると端子への負担が大きくなりますので、折れたり曲がったりする可能性があります。ケーブルクランプで負担を軽減すると良いでしょう。
Type-C
Type-A
通信速度をチェック!
では通信速度をチェックです!
Meta Quest 2に接続すると、Oculus Linkのアイコンが出現。これを選択するとPC側に接続されます。(PCはCPU Core i5-12600K / マザー PRIME Z690M-PLUS D4 / USB 3.2 Gen 2ポートに接続)
その後、速度を計測することができます。下記が実際の画面。
最大で3Gbpsもの速度が出ています。5回平均では2.7Gbpsでした。1万円超えの純正ケーブルでも2.2~2.5Gbpsらしいので、十分すぎる速度が出ていると言えるでしょう。(純正ケーブルの光ファイバーの意味とは・・・?)
そしてRift Sのソフトを起動!
USB経由なので、Display Port直結のRift Sより画像の遅れがひどかったり、頭を動かすとブレたりするのでは・・・と心配していましたが、まったく問題なし!
映像はなめらかで、僕の目ではフレーム落ちやブレを認識することはできませんでした。頭を派手に動かすとたま~に一瞬ざらついた画面になりますが、本当に一瞬です。(マシンはCore i5-12600K / GeForce RTX 3080)
うむ。これにて、8万円で買ったRift Sは完全にお払い箱じゃ!!!!!
時の流れに泣くしかない。
WTS的まとめ
少々高いとは思いますが、ANKERを信頼して購入してみました!
使い勝手は上々で、ケーブルがするする動くので、体を動かすときも安心です。
USBとDPが合体した太いケーブルのRift Sよりも、やわらかく取り回しもラクになりました。
オススメです!
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