最近は故障率が非常に低くなったHDD(ハードディスク)。
20年以上前までは、年に1,2回は友達から「HDDが壊れた!データを助けて!」と連絡がありました。最近はクライアントPCが50台ほどある社内でも、数年に1回程度しか故障に出会わなくなりました。(HDDがSSDに置き換わっているので、さらに故障が少なくなってきています)
それでも故障がなくなったわけではありません。
出会う確率が低くなっただけで、いつどんな理由で壊れるかは誰にもわかりません。いつかは必ず壊れますので、バックアップは重要です!
さて、今回久しぶりに自分のHDDが故障しました。
読み込みがまったくできなくなり、電源を入れると「みーーーーっ」っとカン高い謎の音が聞こえます。モーターが焼き付いているのかな?
HDDが1台しかしかないパソコンなら大ピンチとなるところですが、SynologyのNASでRAID(複数のディスクを束ねて1台として扱う)を組んでいたため、故障~修復まで、一切止まることはありませんでした!
故障発生からディスク交換をして修復するまで、手順を追ってみました。
HDDクラッシュ!ビープ音が鳴り響く
今回HDD故障が発生したNASは、Synology「DS1621xs+」。詳細レビューは以下の記事をどうぞ。
- ハイエンドクラス6ベイNAS Synology DS1621xs+実機レビュー | もはやNASではなくサーバーだ!
- Synology DS1621xs+にメモリを増設する!作業はカンタンだがメモリの種類に注意
- Synology DS1621xs+を10GbEで接続してみる!LANで1,000MB/秒を超える猛烈なアクセス速度
- Synology NASを”無料”で高機能防犯カメラ録画サーバにする!Surveillance Station解説
- NASのHDDが故障!でも複数ディスクでRAIDを組んでいれば、なんの障害にもなりません [Synology DS1621xs+]
ある日部屋に帰ってくると「ピーッピーッ」となぞの音が。「まさかガス漏れか!?」と身構えたものの、ガスは問題なし。調べたらNASが一生懸命助けを求めていました。
さっそくコントロールパネルに入ったところ、「ボリューム1:劣化」と不気味なメッセージが!
ストレージマネージャを開いたところ、ディスク5が見事にクラッシュしていました!
さあ大変!
ですがRAID 6で運用しているので、NASはまったく問題なく動いています。ディスク故障という一大事でも落ち着いて対処できるのは、やはり大きな利点でしょう。
RAID 5なら1台まで、RAID 6なら2台までの同時故障に耐えられます。2台同時に故障する確率は数千億分の1程度と天文学的数値になり、よほど運が悪くなければ出会わないレベルです。非常に安心です。
次にディスクの詳細を確認しますと、「クラッシュしました」と悲しい文字が表示されています。ディスク交換しかありません。
データは無事ですが、急な出費が痛い・・・(ノД`)
ホットスワップで動いたまま交換!
普通のPCで故障が起こった場合、
- PCを止める
- ディスク交換
- OSインストール
- アプリケーションを再インストール
- 救出できるデータを探してコピー
と、かなりの手間と時間を要します。非常に長い時間「作業不能」となってしまいます。
この点、SynologyのNASなら強い。
まず電源を切る必要がありません。動いている状態でいきなりディスクを引き抜いてOK!
そしてディスクを新品に交換し、再び戻すだけ!
するとこのような修復画面が現れます。
RAIDアレイ(ディスクのグループ)に空きができていますので、新品のディスクをドラッグドロップして、次へ。
新しいディスクが初期化されることなどが伝えられ、承認すれば、ここからは全自動。再構築を待つだけです。
3TBのHDDを再構築する場合、およそ8時間40分と表示されています。実際にこの時間がかかりますので、気長に待ちましょう。残念ながら短くすることはできません。10TBでは2日程度かかる場合もあるそうです。
とはいえ、修復中でもNASには(多少遅くなるものの)通常通りアクセスできますので、業務や作業が止まることはありません。
HDD故障が起こっても、気持ちはとてもラクなのです。
WTS的まとめ
久しぶりにHDDがクラッシュしました!ですが通常通りアクセスでき、作業が止まらないのはすばらしい!
夜中に修復をかけておけば朝には完全復旧しました。何一つデータが消えることもありませんでした。故障に強いのは、なにより心強いですね!
ただしNAS本体が故障することや、天災で全ディスクが故障する可能性もゼロではありません。RAIDを過信してはいけません。必ずバックアップは取りましょう。
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