先日DeskMini 310を使用した小型マシンを作成しました。
運用中に気づいたのがM.2 SSDの発熱!なんと常時75℃を超えている状態で、すぐに故障とはならないものの、決して良い環境ではありませんでした。
そこで導入したのがアイネックスのM.2用の極小ファン CB-7010M2。かなり小さくて薄いし、温度も15℃以上低下するという好成績。
1ヶ月ほどは何事もなく過ぎました。
しかしある日、部屋に入るなり「ジッ!ジジッ!ジジジジジッ!」と、カナブンが部屋を飛びまわっているのかと思うような、謎の異音が!
調べてみると音の原因はCB-7010M2だった!
交換を依頼したが・・・
ファンはかなり小さいのに異音はかなり大きく、とてもではないけど運用はムリです。しかも24時間稼働のサーバーですので、昼夜問わず非常にうるさい!
とりあえずファンの配線を抜いて、単なるヒートシンクとして使用。販売元に交換を依頼しました。
交換は快く受けていただきすぐに代品が届いたので交換。
しかし交換後の1週間後。またまた異音が発生!
今度は「ミィィィィィンン」というような、カン高い機械音がずっと出ている状態に!
(´;ω;`)
うーん・・・
ファンの製造方法に問題があるのか、そもそも設計に無理があるのか、ちょっと耐久度に疑問が残りますね。
ということで、3度めの交換をしてもどうせ同じ結果だろうと考え、泣く泣く使用中止!
新しいM.2 SSD用ファンを買ってきました!
長尾製作所 SS-M2S-HS03
買ったのは、PC金具といえばここ、長尾製作所製の「SS-M2S-HS03」。バリも歪みもなく、塗装も強い製品を求めるなら、長尾です。
(商品の袋には「親和産業」となっていますが、製造が長尾製作所、販売は親和産業です。念のため)
長尾製のM.2 ヒートシンクは2種類ありまして、今回のファン付きのもの(SS-M2S-HS03)と、ファンなしのもの(SS-M2S-HS01)があります。
ファンなしのものはファン用のネジ穴がないので、あとからファンの増設はできません。注意!
ファン付き(今回のもの) | ファンなし(ネジ穴なし!注意) |
長尾製作所 ファン付 M.2SSD用ヒートシンク SS-M2S-HS03 | 長尾製作所 M.2 SSD用ヒートシンク SS-M2S-HS01 |
これが内容物。
- 2.5cm四方の小型ファン(10000rpm)
- ネジ穴付きヒートシンク
- 貼り付け用耐熱テープ
- ネジのスペーサー4個
- ネジ4本
となっています。
ファンはX-FAN社製 RDM2510S。公式サイトからスペックを転載します。
- サイズ:25×25×10mm
- 軸受:中空ベアリング[改良型流体軸受け]
- 回転数:10000rpm ±15%
- 風量:2.21CFM
- 静圧:4.96mmH2O
- ノイズ:22dBA
- 期待寿命:30000時間
- コネクタ:3pin
- ケーブル長:300mm
- 定格:12V 0.08A
ファンの大きさはCB-7010M2と比べるとふた回り大きい。CB-7010M2は2cm四方で、しかもケースに収まっているので実際1.5cmほど。対してSS-M2S-HS03は2.5cmフルサイズ。
高耐久を謳っているので、安心感がありますね。
ファンの配線は30cm程。M.2 SSDはマザーボードに直付けすることが多いので、このぐらいあればE-ATXでも大丈夫では。
組み立て
まずは異音を発しているCB-7010M2を取り外し。このヒートシンク固定用のシリコンゴムも、細くてかなり切れやすい。2,3回取り外しをすればすぐに切れてしまいます。
年間何枚もM.2を買うような人は困りそう。
次に長尾製ヒートシンクを組み立てます。
ネジ穴は6か所空いていて、右、中央、左と任意の位置に留めることができます。発熱が多いチップ付近に設置すれば効果が大きいでしょう。もちろん別売りのファンを買って、複数搭載も可能!
組み立てですが、スペーサーを入れながらネジ留めするのがなかなかむずかしい!
ぐらぐらするスペーサーに、垂直にそーっとファンを載せてからネジ留めするのですが、ちょっとでも傾くとすぐにぽろっとスペーサーが落ちてしまう!
慣れるまで5、6回やり直した。自分の不器用さにあきれる。
意外に時間がかかって完成。位置はマザーの配線などを考えて右に(M.2のネジ穴側)に寄せました。この位置にはチップも集中しているので冷却効果も高そう。
SSDに取付
次にSSDに取り付け。熱伝導シートをはがしてSSDに載せ、耐熱絶縁ポリイミドテープ(付属品)で固定します。余ったテープはハサミで切ります。
テープは2本ついていましたが、平らに設置しますので1本で十分でしょう。がっちり留まっています。
最後にマザーに設置して配線。
ファン配線はDeskMiniにはちょっと長すぎるか。けっこうたわんで、メモリの間を這いまわっています。時間があったらタイラップで留めようかな。
ファンの高さがあるので、ケースを閉めるときにかなりギリギリです。線に引っかからないように注意。
すごい冷却力だ!
いよいよ起動です!
まずは平常時。コールドスタートから、Windowsが起動して落ち着いた時点です。
なんと49℃!!ヒートシンクなしの状態(75℃)からまさかの26℃落ち!!
これはうれしい!SSDもきっと喜んでいます(?)
次にベンチマーク。CrystalDiskMarkを2周かけてみます。ヒートシンクなしでは79℃まで上がったこのテスト。結果は・・・
おおおおお~~~~~!!58℃で頭打ち!!
いいですね~!最大アクセスでもしっかり抑えきっています。
これなら安心して運用できそうです。
しかし課題もある
ただ今回も課題が残りました。
今回のファンはなんと10000rpm。しかもPWM(回転調節機能)なしです。これはかなり高い回転数です。ちなみにケース用の12cmファンなら、平均2000rpm前後。
ということは常に10000rpm全開で回っていて、実際のところ、けっこうファンの音が耳につきます。うるさいとはいかないまでも、ミーーーンという小さめの音がずっと響いていて、気になる。
密閉型ケースや大型ATXケースならたぶん全然気にならないと思いますが、DeskMiniのような通気口が多い小型ケースでは、音漏れが多い。
公式のノイズは22dBA(かなり静かな数値)となっていますが、音程が高いのでどうしても気になるのです。よく冷えるのはいいのですが、できればSSDの温度と同期して回転数を調節してほしいところ。
次回はこの調節方法も考えていこうと思います。
・・・というかDeskMini 310に一体いくらつぎ込むんだ僕は・・・
※追記
強制的に電圧を調整できるコネクタを付けてみました!記事はこちら。
WTS的まとめ
CB-7010M2はまさかこんなに早く壊れるとは思いませんでした。運用としてもそんなに問題はないと思いますので、耐久度が低い可能性があります。
SS-M2S-HS03はかなり冷えます。さすがの長尾製作所。
あとは音の問題を解決していこうと思います。
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