どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
パソコンのレビュー用の写真から子供の写真まで、年間1万枚近くの写真をLightroomで編集しています。
どう考えても多すぎだろ、と写真が上手い方々にツッコまれそうですが、写真が下手なんでとにかく数なんですよ。たくさんあればちょっとは拾えるものがあるわけで。
さて、問題はそれだけ撮ったあとの選別やら編集。
子育てで時間がまったくない中、じっくり編集している時間なんてありません。画面とにらめっこしながら必死でマウスを動かしても、なかなか作業効率が上がりません。
そこで!
Lightroomの編集を爆速化できる(らしい)、まるでDJミキサーボードのようなデバイス「Loupedeck+」なるものを購入!
果たしてその機能とは!?
まるでDJミキサー
さてこのLoupedeck。
もともとはクラウドファンディング(コンセプトだけを提示し、個人投資家からお金を集め、予定資金が集まったら製品を作る仕組み)で、予想を大幅に超える投資を集め実現したという有名な品。
プロの写真家が使う編集機器をトコトン目指した、という話。
発売してしばらく経ちますが、最近「Loupedeck+」と後ろに「+」が付き、ボタンの感触や本体の素材がアップグレードされ、さらにAmazonで販売を開始。以前は海外サイトで直販しかしていなかったそうなので、(値段以外は)お手軽に購入できる状態になったのです。
ということでさっそく購入・・・いや、本当は34,000円(!!)という高額キーボードRealForceをも超える価格に1ヵ月ほど悩み、えいや!と購入しました。
Lightroomの編集が速くなればいい!なるかもしれない!いや、きっとなる!(反語)
と自分で自分を説得し3ヶ月分ものお小遣いを投入したのです!
プライムなので速攻届く
さて届きました。Amazonプライム対応なので速攻来ますね。
外にロゴ付きのダンボール、中にはエンボス加工でロゴが浮彫りされたおしゃれな黒ダンボールの筒、さらに中に箔押しのロゴが入った黒ダンボールという厳重梱包。
梱包はなかなかの凝りよう。
で、こいつが本体。まるでDJのミキサーボードのように多数のスイッチやダイヤルが付いていて、機能はともかく(!?)、機械好きのココロをビシビシと刺激してきます!
正規品には日本語マニュアルも入っています。Loupedeckの表記は全部英語なので、付き合わせ表として必要ですね。
Lightroomの主要なパラメータにはほとんど対応しているようです。動かす部分は、ダイヤル、大小のボタン、ホイールといろいろ揃ってます。
接続前に感触を確かめていきます。
最初に気づくのは使い勝手でもなんでもなく、そのガタツキ。(汗)
裏側には左、中央、右の3つの足がありますが、どうも真ん中の足が微妙に高い気がします。左右にカタカタとなって座りが悪い。日本人に売るならこういう仕上げが重要なんだけどなぁ・・・
ダイヤルなどをいじくり回してみます。
まずはひときわ目を引く大型ダイヤル。
放射状のヘアライン仕上げで、オーディオのボリュームのよう。樹脂のすべりどめが巻かれています。カチカチという軽く節度感のある回り方。
ただ、こいつも指に力を入れると、左右にグニグニとナナメる。コストダウン感を感じる。日本人に売るならこういう(略)
続いて各部分についている小さめのダイヤル。輝度、コントラストなどに対応しています。これは軽いなめらかな回し心地で、いい感じ。上から押し込むと数値をリセットできます。
最後に多数のボタン。今回の「+」で一番感触が変わったところだそう。
パンタグラフタイプを採用しているらしいですが、押し心地はシャキッとした感触でなかなかGOOD。しっかりとした押し心地があります。
バージョン1は世界中で「押し心地が悪い」と書かれていて、よほどひどかったようですね。たぶんメンブレン(ゴムでできた安いスイッチ)だったのではと想像。
ドライバをインストール!
Loopedeck+はWindows、Macの両方に対応しています。
使うためには専用ドライバというか専用ソフトをいれなければなりません。これは公式サイトから落とし、セットアップするだけでOK。ソフトを入れたらUSBで接続すれば認識します。
ただ僕の場合、1回Windowsを再起動しないと動作が微妙におかしかったです。インストール後は再起動推奨。
ドライバでは全キーを細かく設定可能。「D1」というダイヤルや、「L1」などの特定の名前がついていないキーには、自分の好みの機能を割り当てられます。
使ってみる!
いよいよ動作確認です。
ソフトはAdobe Lightroom Classic CC。執筆時点で最新の2019版です。
Loupedeckを有効にするにはLightroomを起動し、「現像」モード(Dキー)にします。ライブラリモードでは使えませんでした。
動作は見たまんま。とても直観的です。
まずダイヤル類。英語ですがちょっと覚えればOK。
Contrast | コントラスト |
Clarity | 明瞭度 |
Shadows | シャドウ |
Highlights | ハイライト |
Exposure | 露光量 |
Blacks | 黒レベル |
Whites | 白レベル |
Vibrance | 自然な彩度 |
通常であれば、
- マウスカーソルをコントラストにもっていく
- バーをドラッグして調整(けっこう小さいし、操作も繊細)
- 次は露光量にもっていく
- バーをドラッグして調整
- ・・・
という感じで繰り返していきます。マウスの移動回数も多く、バーは細いので微妙な数値合わせもやりづらいときが多いですね。
しかしLoupeDeck+なら、マウスに触れることなく、さっとダイヤルを回すだけ!写真の色合いがリニアに変わるので楽しい!
サッと回すと一気に最小/最大にもって行けます。なかなか考えられている。
数値を中央(0)に戻したいときは、ダイヤルを上から押します。ワンタッチでゼロになるので便利!
色相はカラーホイールで
微妙な色調節は上にずらりと並んだカラーホイール。
カラー調節は色相/彩度/輝度に分かれていますが、この切り替えもLoupeDeck+上で行えます。
ホイール左のHue / Sat / Lumに割り当てられています。横のLEDが光っているカラーが変更されるということですね。Hueになっていれば、色相カラーが変更されます。
素人ではそんなにいじるものではありませんが、色候補をいくつも試したいプロにはかなり便利になるのかも。
画像の回転もマウス不要!
大型ダイヤルはローテート(写真の回転)に対応。ダイヤルを回すと回した分だけ写真が回転します。もちろん0.1度単位の微妙な角度で回転できます。
また、ローテート中に隣のD1ダイヤルを回すと、写真の切り抜き(大きさ調節)が行えました。
さらに大きさ調節中は、右下の上下左右キーで好きな位置に合わせられます。
切り抜きはけっこう速くなるかな?
コピペが便利!
コピー、ペーストも単体のボタンが割り当てられています。Ctrl + Shift + C、Ctrl + Shift + P (Windowsの場合)という複雑なキー操作をする必要はありません。
ワンタッチで確実にコピーできるのがラク!
また上の写真にあるShift~Tabには、レーティングとカラーラベルが割り当てられています。レーティングモードならShiftは「★」、Tabが「★★★★★」。カラーラベルモードならShiftは赤、Tabは紫となります。
レーティングとカラーラベルの切り替えは左上の「– / Col」というボタン。
また採用、不採用フラグはC1とC2になっています。C1を押すと採用、再度押すとフラグ解除になります。C2は不採用、再度押すとフラグ解除です。
慣れは必要だが、希望を持てる
1時間ほど写真の選定に使ってみました。このレビューに掲載している写真はほとんどLoupeDeck+にて仕上げてみましたよ!
ただ、まだまだボタンやダイヤルの位置を覚えていないので、キーボードを初めて触る初心者のような感じです。現状は慣れたマウスの方が明らかに速い。
とはいえ、使う機能は限定的なので、慣れればかなり速くなるのでは?と希望を持っています。
僕の場合は、写真をサーっと流しながらフラグをパシパシと打っていき、その後採用フラグのみを表示、中心となる写真を編集して、一括コピーという感じの流れ。
Loupedeckに慣れれば十分できそうな感じです。
あとはいままで面倒なのでほとんど使わなかった「色相」など、Loupedeckならすぐにいじれるので、挑戦してみようという気分になりますね!
WTS的まとめ
細かい仕上げ品質はイマイチだとは思いますが、なかなかよく考えられた設計になっています。
いろいろな機能に一発で手が届くので、いままで使っていなかった機能を使ってみたくなりますね!
画面の狭いノートでも、マウスでパネル閉じたり開いたりせずに編集できるのは確実にラクでした。
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