どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
選択肢があまり多くないMINI-ITX “専用” のケース。
最近は小型PCに人気が出て数が増えてきてはいますが、ATX、m-ATXケースと比べると、まだまだ少ないですね。
そんなMINI-ITXジャンルで、数年前クラウドファンディングで圧倒的な支援を受けて発売、今日まで細かなアップデートを繰り返す息の長い人気ケースがありまして、それが今回使用する「NCASE M1」です。
余分なものを削ぎ落とした、シンプルでエッジの効いたデザイン。MINI-ITXケースながら、最大長さ 317mmまでのグラフィックボード、240mmの水冷ラジエターを搭載できる、驚異的な格納力。
ぼくはいままでLIAN-LIのPC-Q10という小型ケースを使ってきましたが、今回NCASE M1が「V6(Version 6)」となったのを見て、乗り換えを決断。さっそく取り寄せました!
今回は使用パーツの紹介と、NCASE M1の内部構造をチェックしていきます!
使用したパーツ
先に今回使用したパーツを並べておきます。
現行のPCから移植した分もありますので、写真には全て写っていませんのでご了承を。
パーツ | 写真(Amazonより) | スペック |
CPU | Core i5-9400F | |
CPUクーラー | Cryorig M9 Plus (92mmファン x2) |
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マザーボード | MPG Z390I GAMING EDGE AC (MINI-ITX) |
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メモリ | Corsair CMU16GX4M2C3200C16R Red LED (DDR4-3200 16GB) | |
メインSSD | ADATA XPG SX8200 Pro 512GB | |
グラフィックカード | ZOTAC GAMING GeForce RTX 2080 Twin Fan (GeForce RTX 2080) |
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PSU(電源) | Corsair SF600 Platinum CP-9020182-JP (SFX 600W) | |
ケースファン (リヤ用) |
be quiet! Pure Wing 2 BL038 (92mm PWM対応) |
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ケースファン (サイド用) |
be quiet! Pure Wing 2 BL039 (120mm PWM対応) |
この上なくシンプルな外観
まずはとても気に入っている外観。
外部パネルの素材はアルミ。表面は微細な梨地加工が施され、さらっとした感触に仕上げられています。非常にシンプルながら、無表情ではない、良いバランスです。
ちなみに外部カラーはブラックとシルバーの2色があります。今回はシルバーです。
フロントパネルは2本入れられた折り目と、必要最小限に開けられた電源スイッチ / USBポート部分がアクセント。ぼくはこの「銀と黒」という取り合わせが非常に好きなんですよね。モダンで落ち着いた雰囲気。
メーカーロゴも下にうっすらと印刷されているのみ。非常に好み。
サイドパネル、天板にはすべてパンチ穴が開けられています。穴は整然とした四角形に並び、数は多いのですが乱雑さはありません。
電源ボックス部分だけとか、グラフィックボード部分だけ、という穴の開け方をすると、かなりガタガタして見えるんです。NCASEのようにざっくりと全面に開けてくれたほうが、ファンの位置にも自由度があるし、見た目も良いです。
もちろん風通しも非常に良い。小型ケースでのハイエンド構成は熱との戦いですが、NCASE M1はどんな向きからもフレッシュな空気を取り入れられる構造です。
軽い!
全面アルミのパネル、必要最低限の内部フレームで、本体はとても軽い!
すみません、あわてて出して組み立てたので、重量測っていません。(汗)
それでもLIAN-LI PC-Q10のあとで持ったら「軽いなぁ!」と感じたので、けっこう軽いです。あいまいですみません。
大型ATXケースから移行したら、軽すぎて後ろへひっくり返るほどです。(んなわきゃない)
パネルを外して構造チェック
続いて重要な中身です。
フレームは全体がブラック塗装。塗装はそんなに強度がなく、数回ネジを締めるとはげてしまいます。傷を最小限にしたいなら、最初に慎重に部品位置を決めて、一発で組み立てたいですね。
こちらが電源ボックスハンガー。
電源はSFXもしくはSFX-Lに対応。(以前は条件付きでATXも対応となっていましたが、V6はATXの表記は消えています)
かなり細いフレームで、ちょっと不安になりますが、取り付けは問題ありません。でも踏んだりしたらカンタンに曲がりそう。
今回はGeForce RTX 2080という大飯食らいをつっこむので、SFXでは最大クラスとなる600W電源を選択。
ちなみに、SFX電源はファンが小さいので適当なものを買うとけっこううるさい。コルセア SF600 Platinumは値段は張りますが非常に静かなので、音に敏感な人には強くおすすめしたいところ。高負荷でも耳障りではありません。
ちなみに僕は「フォー」という小さな音すらイヤという、ある意味神経症レベルな人です。SF600 Platinumは、通常利用時なら耳を近づけてもほとんど音が聞きとれないほどの小ささ。ほんとにイイです。
フロント側の光学ドライブハンガー。スリムスロットインタイプのみがつけられます。
ただ、標準では外パネルにスロット穴が開いていません。
光学ドライブを使うには別売りのスロット付きパネルを買わないといけませんが、現在未発売。まあそんなに需要があるとは思えませんが・・・
フロント内側にはフロントパネル用の電源ケーブル、USBケーブルなど。
今回のV6からフロントパネルにUSB 3.1 Gen2 Type-Cポートが追加されました。10Gbpsの超高速転送が可能!(写真左から2番めのポート)
ただし、この内部ケーブルは最新のコネクタのため、2019年現在、まだ対応しているマザーは多くありません。今回のMPG Z390I GAMING EDGE ACも未対応のため、残念ながら利用できません。がっくり。
電源の向かいのプレートはドライブハンガー。3.5インチドライブも搭載できます。今回は配線をなくすため、M.2 SSDのみを使うので、このプレートは外してしまいます。
ドライブを付けないことで、12cmサイドファンが使えるようになり、電源とマザー付近までフレッシュな空気を送り込めます。
フレームは12cmサイズなので、それ以下のものはエクステンションなどを付けないと搭載できません。
こういう応用をよく考えられているのがNCASEの人気の秘密。
「ドライブケーブルレス」を実現するため、マザーボードはあえてM.2を2枚搭載できるMPG Z390I GAMING EDGE ACを選択しています。
SATAだと1台のドライブにつき2本のケーブルが必要になる(しかも太い)ので、狭いケースではその配置に非常に悩まされます。(PATA時代よりは遥かにマシになりましたが)
M.2 SSD2台構成にすることでケーブルをゼロにし、なおかつ高速化が可能です。
最近ではNVMe 1TB SSD(しかもIntel製)でも、13,000円前後まで値落ちしているので、非常に手に入れやすくなりました。
サイド(マザーボード側)。
マザーと反対側(正面から見て左)はフレームも取り外し可能です。マザー取り付けの際はフレームごと外して自由な空間で取り付けられます。
続いてリヤ側。
MINI-ITXケースはPCIeスロット穴が2本のものがほとんどですが、NCASE M1は3本。
MINI-ITX規格はもともとPCIeスロットが1本しかないので、2スロット専有タイプのグラフィックボードを付けたとしても、2本で足ります。
ですが、例えば内部USB経由の拡張カードなどを付けたい場合、2スロットタイプではグラフィックボードで埋まって取り付け不可となりますが、3スロットあれば付けられます。(空間があればの話ですが)
リヤケースファンは92mm。ケースの大きさから120mmかなと思いこんでしまいますが、92mmですのでお間違い無きよう。(間違えた本人)
外付けラジエター用のホース穴もありますね。
底面。
底面にも薄いメッシュのダストフィルタが付いています。
マグネット式でカンタンに取り外し可能。掃除も簡単です。
ハイスペックなグラフィックボードでもしっかりと吸気できるよう、強度ギリギリまで穴が開けられています。風通しはかなり良さそう。
また、底面内側にもファンを取り付けることもできます。NCASE M1の自作サイトを見ると、けっこう底面ファンを付けている人が多いですね。
ただ、グラフィックボードと底面ファンの回転数が違ったり、ましてや逆回転だったりすると、風がバラけて吸気が悪くなる可能性もあります。
また、風が干渉仕合い、ノイズの原因になるおそれもあります。
ファンを付けず、抵抗なく空気を取り込めるほうがいいのでは、と自分的には考えています。(3連ファンのグラフィックボードなんかは、わざと中央のファンを逆回転させているものもあります。)
ということで、ぼくは底面ファン無しで運用します。
まあTITANのような爆熱カードを積むつもりはないので、そんなに大げさな話ではありません。
次回組み立て編へ!
長くなりましたが、今回はパーツ紹介と内部構造をご紹介しました。
次回は組み立てのもようをお伝えします!
WTS的まとめ
とりあえず買い揃えたパーツ類。
子どもたちの妨害に遭いながら、はたして完成できるのか!?
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