どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
いよいよ解禁されました!
そう、待ちに待ったマイクロソフト フライトシミュレータ (2020)の発売です!(以下 MSFS2020)
スタンダードエディション | デラックスエディション | プレミアムデラックスエディション |
前作からMSFS2020までの経緯はこちらの記事にまとめました。お時間がありましたら読んでみてください。
前作Microsoft Flight Simulator Xから14年。新作発表からおよそ1年。本当に長かった・・・本当に待ってた・・・ついに2020/8/18よりプレイ可能になりました!こいつのために買ったウルトラワイドディスプレイがついに火を噴くぜ!(危険)
さっそくプレイリポートをお届けするぞ!
スペックと容量
まず事前にPCの必要スペックを押さえておきましょう。
非常に緻密で美麗な画像に生まれ変わったMSFS2020。当たり前ですが14年前の前作とは比べものにならないほどのデータ量となっています。
まずダウンロード必要な容量はなんとインストール時で127GB!!
PCのストレージは500GBが標準となっている現在でも、一撃で1/3を埋め立てるほどのデータ容量となっています。
しかもこれをダウンロードしなければなりません。当然光回線は必須と言えます。回線工事のない置くだけのWiMAXタイプでは、数時間(場合によっては10時間以上)を要する上に、データ容量制限にも引っかかる可能性すらあります。ご注意を。
いまや少ないとは思いますが、3Mbps程度のADSL回線なら30日近くかかる計算に!笑うしかありません。(127000MB ÷ 3(Mbps) = 42,333分、42,333 ÷ 60(分) ÷ 24(時間) = 29.3(日))
ちなみに当家は1Gbpsの光回線ですが、発売日でサーバーが混み合ったのか、2時間かけても半分しかダウンロードできず翌日までプレイできませんでした・・・DVDやBlu-rayでの提供もほしかったところ。
そしてPCのスペック。
当然150GB+プレイデータを納める大きな容量が空いていることが前提。
読み込み量が多いので、ストレージはSSDやNVMe SSDなど、高速なタイプが望まれます。HDDではゲームの開始時、シーンの切り替え時にとても待たされる可能性があります。実際フライト開始時は、読み込み3,500MB/sのSSDで30秒以上かかるときがあります。HDDでは分単位で待たされるでしょう。
また、OSはWindows 10(ビルド 1909以上)が必要となっています。
最低スペック | 推奨スペック | 理想的なスペック | ||||
AMD | INTEL+NVidia | AMD | INTEL+NVidia | AMD | INTEL+NVidia | |
CPU | Ryzen 3 1200 | Core i5-4460 | Ryzen 3 1500X | Core i5-8400 | Ryzen 7 Pro 2700X | Core i7-9800X |
GPU | Radeon RX 570 | GeForce GTX 770 | Radeon RX 590 | GeForce GTX 970 | Radeon VII | GeForce RTX 2080 |
VRAM | 2GB | 2GB | 4GB | 4GB | 8GB | 8GB |
RAM(メモリ) | 8GB | 8GB | 16GB | 16GB | 32GB | 32GB |
通信速度 | 5Mbps | 5Mbps | 20Mbps | 5Mbps | 50Mbps | 50Mbps |
全スペックでグラフィックカードが必須とされています。CPU内蔵グラフィックでは、プレイは不可能に近いでしょう。
・最低スペックは「動かそうと思えば動く」というレベルですので、予想としては1280×720ぐらいのHD解像度でなんとか動く程度ではないでしょうか。
・FULL HDまでの解像度であれば「推奨スペック」で間に合いそうです。
・2Kや4KUHDでプレイしようとしたら、もちろん「理想的スペック」が必要です。このスペックを揃えると、だいたい20万円前後でしょうか。G-Tune、ドスパラなどで購入できる「ゲーミングマシン」というジャンルになります。MSFSの映像のすべてを楽しみたいなら、気合いを入れて用意したいところ。
またnVidiaからはMSFS2020の発売に合わせてドライバのアップデート(Ver.452.06)が提供されています。GeForceを使っている人は必ずプレイ前に当てておきたい。
さっそくプレイ!
ようやっとダウンロードできました!さっそくプレイしてみます!
いや~、新ゲームでここまでドキドキするのは久しぶりですよ。先日買った高速144Hzのウルトラワイドディスプレイは、半分はMSFS2020のため!もう半分はその他のゲーム。仕事には・・・まあ少し。
左右に広く湾曲したディスプレイは、航空機のコクピットに似ているのではないか、と勝手に妄想して購入しました。妄想大事。
さて起動しましたが、いきなり問題発生!
最初にいくつかの設定を行うのですが、設定項目が空白のままです。操作はできるのですが、何分経っても「Welcome, Set your Exprience」という題名のみで、下部の「Next」ボタンを押しても何も起こらない。再起動しても同じです。
このバグは海外でもすでに何件か報告されており、下部の「Back」ボタンを押したりすると、突然項目が現れます。試してみてください。
設定項目は英語ですが、グラフィックやコントローラに関することをおおまかに聞かれるのみ。グラフィック部分はPCに合わせて設定し、残りの項目はデフォルトでも、僕としては問題なくプレイできました。
PCはRyzen 7 3700X、32GBメモリ、GeForce RTX 2080という構成で「推奨スペック」条件を満たしているので、ULTRA設定にしてみます。
ようやっとメインメニューに到着!長かった・・・
前作はそんなにプレイしていないので操作はロクに覚えていないものの、とにかくまず飛びたい!World Mapを選択します。
するとマップが現れ・・・ち、地球・・・だと・・・
マップではなくGoogle Earthのような地球が現れました!
そうなのです。MSFS2020のプレイエリアはもはや都市から都市の「面」ではなく、地球規模で飛んでいける「球」になってしまったのです。空港の数はエディションによるものの、有名空港はだいたい入っています。
とはいえ、僕が一番よく使う中部国際空港 ”セントレア”は、残念ながら未収録。また新婚旅行で行った思い出のラスベガス マッカラン空港もありませんでした。今後アップデートに大いに期待しています!
出発空港(Departure)、到着空港(Arrival)を選択し、好みの機種を選択。機種は最初からすべて使えます。そして「FLY」ボタンをポチッ!
うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!す、すごい!本当に飛行機だよこれは!もはや写真と言われてもわからないほど、緻密で美麗な世界が眼前一体に広がります。
どこのスクリーンショットを撮ってもすごい。リアルな空撮写真だと言われても見分けが付かないほどの作り込みです。
Microsoft AzureのAIを使い、地球まるごとのデータから地形を作り出しているらしい。それにしても広大で、どこまでも続くアメリカの大地。すべてがリアルな縮尺で描かれているという恐ろしさ。
家一軒一軒が見えるのでは?
小型飛行機で地面スレスレまで降りていくと、家一軒一軒が見えるのではないかと思うほど細かく再現されています。
もちろん小さな建物はほとんどが自動生成でしょうから実物とは違いますが、雰囲気は十二分に感じます。
他の作品や過去のFlight Simulatorでも、小さな家は全部写真を貼り付けた「板」でした。MSFS2020は小さな家もほとんどが立体になっているのでリアルさが全く違う。
夜なので見づらくなってしまいましたが、中央左に東京スカイツリーが立っています。アップデートでライティングにも対応してほしい!
天気も時間も自由自在
MSFS2020は飛んでいる最中でも天気や時間帯を自由自在に変更できます。
飛行時間はリアルに飛ぶのと同じだけかかりますから、景色に飽きてきたら時間や天候を変化させて楽しむのもアリ。(時間はジャンプこともできます)
下は同じ場所で朝、昼、夜を切り替えてみたもの。全く違う景色を楽しめる。
天候を悪くすれば、強風で機体はガタガタと揺れ、雲間からは稲妻が光る天気に。雨や霧で視界は悪くなり、離着陸は非常にむずかしくなります。
AIオートパイロットモードでひたすら写真を撮る
MSFS2020にはAIによるオートパイロットモードがついています。これはすごくうれしい。
飛行機の操縦は楽しいものですが、絶えず微調整が必要でほかのことはまったくできません。もちろん操縦桿を手放して空撮にいそしんでいては、飛行機はみるみる不安定に!
そこで、AIの完全自動モード。飛行はもちろん、離着陸までやってくれます。
これならお気に入りの飛行機が飛んでいる姿を、思う存分激写できるというわけです。飛行機の操縦ではなく乗った雰囲気だけを味わいたい、そういう人にもうってつけです。
ただし、大型の飛行機を短い滑走路から離陸させようとしたり、山の間を縫って着陸するような場面では、離着陸に失敗することもありました。大きい空港ならまず失敗はありません。
山の中の滑走路もない空港(?)にB787を突っ込んで、AIに「飛ばせ」とムチャぶりしても飛べません。けなげにがんばってくれますが、滑走路もないので浮きもしません。
素人が操縦する飛行機ですから、離着陸の失敗、墜落という場面も発生します。そのときは画面がブラックアウトするのみで、悲惨な事故の場面が表現されることはありませんので安心です。
ただ、三人称視点では飛行機が転がったりするので、飛行機事故に対して敏感な人は、危なくなったら早めにリトライや、時間のジャンプをするといいでしょう。(たとえ転がっても爆発や破壊は起きませんでした)
超絶ディテールはコクピットも
外の景色ばかりを紹介しましたが、コクピットもすごい。
ありとあらゆるスイッチ類がたぶん本物そっくりに作ってあると思います。鬼気迫るディテールとこだわり!
こちらはB787のコクピット。ぜひ本物と見比べてみたい。もちろん自分の操作に応じて動くべきところが動きます。状況により小さなランプ類がちゃんと光っている部分も注目です。(クリックで拡大します)
巨大な4Kディスプレイがほしくなる
今回は2650×1080という21:9ウルトラワイドディスプレイを使いましたが、このワイド感は飛行機のコクピットの視界とかなりリンクしています!(コクピットに乗ったことはないですが)
ただここまで美しいと、2650×1080ピクセルではちょっと解像度が足りないと感じました。写真のような緻密さを感じるなら、4K以上のウルトラワイドディスプレイがほしくなりますね。
現状ではRTX 2080 Ti以上を搭載しないと4Kでなめらかな表示は不可能です。RTX 2080(無印)では、2560×1080のウルトラ設定では、まれにカクつくときもありました。
次世代のRTX 3000シリーズを買ったら、同時に4Kディスプレイに買い換えたいですね!いまから毎月1,000円の貯金を始めようと思います!(絶対間に合わない)
どこまでもどこまでも
プレイは1時間ほどでしたが、とにかく広い広い広い!いくら飛んでも壁は現れません。
Skylim、FallOut、Just Cause、The Crewなど広大な世界のオープンワールドゲームが一般的になり、それぞれ十分な広さを感じましたが、MSFS2020の広さは一ケタ違います。なにしろ地球まるごと入っているというからスケールがおかしい。
オーストラリアの珊瑚礁、アマゾンの熱帯雨林、ドバイの成金タワー(笑)、モンゴルの平原、世界の大都市から北極・南極まで。行こうと思えば本当に行けるのです。
これはもう小さな世界旅行。四畳半で味わえる空の旅です。
この先「10年にわたってアップデートをしていく」と開発チームも言っていますし、その気になれば一生遊べるゲームになるでしょう。
あ、ちなみに「どこまでもどこまでも」というのはR-Type FinalのF-C面のタイトルを意識しました。どうでもいいですね。
WTS的まとめ
すべてにおいてスケールの大きいゲーム、いやシミュレータです。
コロナ禍でどこへ行くにも制限を感じるこの時期において、地球のどこにでも行けるフライトゲームというのは、時代が求めていると言ったら大げさでしょうか。
なかなか操作はむずかしいものの、とりあえず左右に曲がれて上下の高さが変えられれば飛ぶことはできます。逆に、ゆったりと景色だけを楽しみたいならAIの完全自動飛行があります。
刻々と変わる太陽と景色の中、いっときの自由を味わえるゲームとして、非常に貴重な一本だと感じます。
そうそうエリア51をチェックしておかなければ・・・
コメント