激速!MINISFORUM BD770i実機レビュー | モバイル用 Ryzen 7 7745HX をデスクトップで使うとこうなる

4.5
★ 当レビューの商品は筆者が自己購入したものです。

組み立て

組み立てはごく一般的なmini-ITXとほとんど変わりません。ただ、細かいネジ留めの方法や、どのネジを使うのかなどがマニュアルに一切書いてない!

自作に慣れた人ならいいでしょうが、はじめてでは間違ったネジを使ってしまいそう。またドライバーはかなり細いものが必要でした。

 

まずM.2 SSDを設置します。

なぜかというと、CPUのプレートを付けるとその下になって、ヒートシンクが取り外せなくなるからです。

CPUファンプレートを付けるとM.2のヒートシンクが外せない

 

ヒートシンクを取り外し、内側の熱伝導体のシールを忘れずはがします。

ヒートシンク付きを外す

 

M.2は2スロットありますが、熱伝導体は大きな1枚でした。

熱伝導体は大きな1枚

 

SSDを差しこみ、ネジ留めすればOK。ファンの端子も忘れずに挿しましょう。

 

次にCPUファンです。付属の2本のステーを取り付け、その上にファンを取り付けます。

CPUはセットアップ済みなので、緊張しながらソケットに入れたりグリスを塗ったりなど、初心者がつまづきやすい作業がないのがうれしい。

CPU用のファンステーの取り付け

 

ネジはこの6個入りのもの。

CPUプレート用のネジ

 

このプレートはM.2側、PCIeスロット側のどちらかにオフセットできます。用途に応じて選べます。

PCIeスロットを使う予定がなければ、PCIeオフセットさせておくとM.2 SSDの交換が簡単になります。

 

CPUファンを設置。使うのは一番長い4本のネジです。プレートは空中に突き出しているので、裏から押さえながら締めないと曲がってしまいそう。気をつけたい。

しかもネジはネジ止め剤でけっこう固い。穴をナメないようにも気をつけましょう。

CPUファンコネクタはATX端子の後ろ側になります。忘れずつなぎましょう。

 

次にバックプレートです。

そのまま取り付けようとしたら、無線アンテナのナットで奥まで入りません。このアンテナ部分のナットを外して、プレートを入れてから、また締めないといけません。

もちろんマニュアルには書いてない。(笑)

DP端子付近も2カ所のネジ留めが必要です。

DPとHDMI付近にもネジがある

使うのはこの2個入りの小さなネジ。ただしネジ穴がかなり小さいです。精密ドライバー(たぶん#0000とか)用だと思われます。筆者はその大きさを持っておらず、急きょ極細のマイナスドライバーで締めました。せめて#1や#0ぐらいの一般的なネジにしてほしい。

ピッタリのドライバーがなかったので、極細のマイナスドライバーでかろうじて締めた

起動

起動すると無事にBIOS画面が出ました。購入時点のバージョンは1.02

設定は一般的なPCのような大まかなもので、オーバークロック項目などはありません。

設定可能な項目は一般的なPCと変わらない

ベンチマーク

ではベンチマークを取ってみましょう!

デスクトップ用 65WのRyzen 7 5700Gと比較してみます。

Ryzen 7 7745HX(レビュー品) 8コア/16スレッド ZEN4 dTDP 55W
Ryzen 7 5700G 8コア/16スレッド ZEN3 dTDP 65W

PassMark(CPUテスト)

Ryzen 7 7745HX(レビュー品) 34640
Ryzen 7 5700G 23233

Ryzen 7 5700Gから10000ポイントの大幅アップです!おどろきのスコア。

 

近いスコアのCPUを見ると、

  • モバイル用Intel Core i9-12950HX(32,964)
  • デスクトップ用 AMD Ryzen 7 7700(34,801)
  • デスクトップ用 Intel Core i7-12700K(34,713)

などです。どれほどの実力か、うかがい知れます。

CINEBENCH R15(CPU)

Ryzen 7 7745HX(レビュー品) 3112
Ryzen 7 5700G 2112

CINEBENCH R20(CPU)

Ryzen 7 7745HX(レビュー品) 7455
Ryzen 7 5700G 4963

 

すべてのテストで30%もしくはそれ以上のスコアをたたき出しています!

デスクトップ用のRyzen 7 5700Gを完全に抜き去っており、競り合う場面すらありません。圧勝といえます。

最新のIntel 14シリーズや、Ryzen 9には及びませんが、それでも一時期のハイエンドを超えているのはすごすぎる。

電力を制限しないモバイルCPUのポテンシャルはあなどれません!

消費電力

消費電力を見てみます。比較対象はRyzen 7 5700Gです。最低電力、最高電力を比較しました。(HWiNFOによるログ取り)

Ryzen 7 7745HX消費電力比較

Ryzen 7 5700Gも比較的省電力なタイプですが、アイドル時は18Wが最低値で、平均は20Wほどです。

Ryzen 7 7745HXはさすがにモバイル用CPUだけあって、アイドル時は見事に電圧が下がり、消費電力はわずか8W1コア1Wぐらいしか消費していない計算です。豆電球か。平均は10W付近です。

 

高負荷時では、Ryzen 7 5700Gは85Wほどまで上がります。これまたデスクトップ用としては標準的。

逆にRyzen 7 7745HXは予想外に消費電力が上がり、なんと100W台に突入します。ノートPCではここまで上がることはまれだと思いますが、電力が豊富なデスクトップでは、フルパワーで一気に処理を終わらせようしている感じです。

モバイル用CPUだからどんな条件でも低消費電力だ、とは言えないようですね。

普段は低負荷の作業が多く、たまに高速処理が入るなら良いのですが、常に高負荷な状態では、予想外の消費電力となるかもしれません。

 

もちろん100Wなりの熱を発生しますので、安めのケースファン(be quiet! 12cmファン)ではバラック状態でも93℃まで上がってしまいました。

強力な風圧のXPG Vento Pro 120 PWMなら最高でも86.2℃で抑えきりました。ベンチマーク後もすみやかに温度が下がります。12cmファンはいろいろ選べますが、やはりファンの性能には気を付けたいところです。

 

それでも、少し前のCore i9に迫る性能を空冷で十分に抑えきることができるのは、Ryzen 7 7745HXならでは。このバランス感覚にピンと来る人は「買い」だと思います。

WTS的まとめ

以前はコアも機能も削って作られていたモバイルCPU。ですがRyzen 7 7745HXは、デスクトップ用Ryzenを低消費電力にアレンジしただけ、という感触です。

豊富な食事(電力)を与えれば、まるで食事制限をしていたボクサーが生き返ったかのように、非常に高いパフォーマンス発揮します!(笑)

小型PCでも熱をそれほど気にせず組み込め、しかも少し前のハイエンドに追いつくほどのスコアを記録する、非常に楽しいマザーボードです!おすすめします。

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