QNAP TS-233 実機レビュー | AIで写真が楽しい!安価ながら上位モデルと同等のシステムを搭載

QNAP NASの一例(TS-233)

どうも、太田アベル(@LandscapeSketch)です。

NASやネットワーク機器で有名なQNAPから、新モデルのNAS「TS-233」が発売されました!

RAID 0(ストライピング)、RAID 1(ミラーリング)などを構築可能な、2ベイホーム向けモデルです。

見どころはAI処理を高速化するNPUを内蔵した新しい4コアCPUの採用。同社の旧モデルより、最大6倍もの顔認識処理を可能とします。たとえば写真管理アプリ「QuMagie」で、人物の顔をまとめる処理などが非常に快適になっています。

HDD動作時でもわずか10.8W(公称値)という非常に低い消費電力もみどころ。24時間動かし続ける環境でも、ファンが静かで、電気料金の負担も軽めです。

メーカーよりテスト機をご提供いただきましたので、さっそく実機をレビューしていきましょう!

  • クアッドコアとNPU(AI用ユニット)を搭載した新CPUの採用
  • 2ベイで、安心なRAID 1(ミラーリング)を組むことができる
  • 動作時10.8Wの低消費電力
  • 非常に静かな動作音
  • 2GBメモリを搭載し、サクサク動作の管理画面

デザイン

デザインを見ていきます。

従来のホームモデルと大きく変わらない、明るいホワイトボディのシンプルなカタチ。

NASは真っ黒の機種が多く、リビングや居間に置くとなると、ちょっと重い雰囲気になります。TS-233ならゲーム機や小型家電の雰囲気に近く、違和感なくとけ込めそうです。

 

操作パネルの黒い部分がアクセントになり、引き締まって見えます。

アクセントとなっている操作パネルのブラック

 

操作パネル下側には電源スイッチ、マルチ機能スイッチ、USB 3.2 Gen 1ポート。

 

側面はメーカーロゴがエンボス加工されているのみで、ほぼフラット。

見づらいがロゴがエンボス加工になっている

 

背面もホワイト。ファンの通気孔、各種ポート類があります。LANポートは1Gbps、USBは2.0が2ポート。

TS-233背面

 

天面は斜線模様が入っています。

 

同社1ベイタイプのTS-130と並べてみました。どちらの形もシンプルで、同じ高さなので複数台設置しても統一感があります。

左 TS-130 / 右 TS-233

TS-130のレビューはこちらから

HDDの搭載

HDDを搭載してみます。

NASの設置や、HDD搭載の経験がない初めての人でも、迷わずできるほどカンタンです。

本体底面のネジを1本だけ外し、カバーを少し上にずらすように開けます。

 

カバーを外したところ。すぐにHDDトレイが見えます。

 

HDDトレイはノッチを押しながら、上に引っぱると外すことができます。

 

HDDを組み込みます。3.5インチHDDの場合、両側のサイドプレートをはずし、HDDを設置し、プレートを戻せば完成。ネジはまったく使いません。作業時間はわずか2分ほど。

 

2.5インチのHDDやSSDの場合は、裏面のネジ穴に合わせ、3本のネジで締めます。

 

そのままトレイをゆっくりと差し込めば搭載完了です。あとはカバーを戻すだけ。

丁寧に作業しても10分ほどでできあがります。非常にカンタンです!

トレイを戻せば完了!10分もあれば十分

起動音

HDDを搭載したら、さっそく起動してみましょう。

起動時はファンが(グリスをなじませるため)数秒間高速回転しますが、すぐに静かになります。

まずはその静かさに驚きます!ファンは耳をくっつけるほど近づけて、わずかに駆動音が聞こえる程度。十分に静音だと言えるでしょう。

24時間運用したい場合、夜中にうるさいのは困ります。TS-233は少し離しておけば、気になるほどの音量ではありません。

 

ただしHDDは、メーカーによっては音が大きなものがあります。ウェスタンデジタルのHDDは比較的静かなモデルが多いので、音を特に気にする場合は、おすすめいたします。NAS用の「WD RED」シリーズがQNAP認定品となっています。

 

資金に余裕があるようでしたら、SSDを搭載すれば一切の音がありませんので、さらに静かに運用できます。

ていねいなセットアップマニュアルつき

TS-233は日本の正規店(Amazon含む)から購入すれば、このような日本語の設定マニュアルがついてきます。

TS-233に付属する設定マニュアル

 

QNAPのNAS OS(QTS)は非常にわかりやすく作られていますが、初期設定では見慣れない単語なども出てくるでしょう。マニュアルに沿って設定すれば、少なくとも接続し、ファイルを見るところまではできるようになっています。

イラストや画面が多く、初めてでも迷わず進められる

 

初めてNASに挑戦する場合、並行輸入品や中古品はなるべく避けた方が賢明でしょう。

RAID 1でディスク故障も怖くない

1台のHDDではいつ壊れるかわかりません。壊れたら全データを失う可能性があります。

そこでTS-233のようにRaid(レイド)機能がついたものがおすすめ。

RAIDとは複数のHDDを「ひとつのかたまり」として運用し、1台が壊れても平気なシステムを作ります。

今回は2台のHDDに常時、同じデータを書き込んでいく「RAID 1」を利用します。1台のディスクが故障してもデータは失われず、さらにそのまま動き続けることができます。

 

さらに、TS-233は本体が動いている状態でハードディスクを交換できる「ホットスペア」が可能です。

ホットスペアは非常に高度な機能なので、搭載されていない機種も多くあります。ホットスペア機能がないと、NASを完全停止してから交換なければなりません。また、その後も復元中はアクセスできない機種もあります。

TS-233はディスクの取り換えから復元まで、一切停止することはありません

 

安全で止まらない。これこそがNASの大きな利点だと言えるでしょう。

ベンチマーク

次はディスクの読み書き速度をチェックします。

RAID 0の場合

RAID 1の場合

 

1GbpsのLANなので回線速度の上限は150MB/s付近になりますが、ほぼ回線速度を使い切るような速度が出ています。

RAID 0と1でほとんど速度差がないのも良い点です。RAID 0は2台のディスクを連携して速度をアップします。対してRAID 1では、常に2台のHDDに同じ情報を書き込みます。同時書き込みの性能が低いと、RAID 1ではかなり遅くなります。

TS-233は最新の4コアCPUが、HDDを的確にコントロールし、RAID構成にとらわれない高速性を発揮しています。

QuMagieで顔認証が高速化!

QNAPのNASでは、”Google Photo”や”Apple 写真”のように、大量の写真を入れて管理できる多機能なアプリ「QuMagie」無料で利用することができます。

TS-233 QuMagie]

 

Google PhotoやApple 写真(iCloud)は、写真が増えれば増えるほど料金も上がってしまいます。特に動画が手軽になった最近では、猛烈な速さで容量を消費してしまいます。

また、写真を預けた企業が写真を勝手に活用していないか、不安が残ります。Appleは写真はユーザーのものと明言していますが、Google、Amazon、Microsoftは明言していません。

 

そこでQNAPのQuMagieです。

あなたの手元のNASにすべてが入っていますから、セキュリティをしっかりしておけば見られる心配はありません。データを強力に暗号化することもできますので、たとえNASを盗みだしても、パスワードを知らない限り絶対にデータを見ることはできません。

またNASの場合、(HDDの容量が上限となるものの)どれだけ使おうが料金はあがりません。ちなみに最近のHDDの相場は、耐久性の高いWD RED 4TBで13,500円。TS-233は2本必要なので、27,000円ほどになってしまうものの、一度購入すればあとは電気料金のみです。

あずけている限り料金を取られ続けるクラウドストレージより、長く使えば使うほどオトクになっていきます。

4TBなら、各社クラウドストレージの最大容量の2倍近くに達します。過去の写真を全ていれ、家族全員でアルバムを楽しむことができます。

QuMagieで大量の写真を活用

 

またTS-233は最新のNPU搭載4コアCPUを活用し、AIによる顔認識が旧モデルの6倍近い速度に進化。

処理のインジケーターを見ていると、1000枚以上の写真を、ぐいぐいとAI処理していきます。

新CPUがぐいぐいと処理していく

 

ものの15分ほどで、顔ごとに分類してくれました!これは便利!(※処理時間は写真の枚数や、メディアの大きさにより変動します)

まとめた写真に名前を付ければ、顔ごとにすぐに探し出せます。写真の中にちょっとだけ映っていた子供の写真が発見できたりして、新鮮な驚きも味わえます!

QuMagie AIが顔を自動で分類

クラウドストレージ化も可能

通常ではNASのアクセスはLAN内に限られますが、MyQNAPCloudのサービスを使えば、外部(屋外)から安全に家庭内のTS-233にアクセスできます。

iPhoneならiCloudへ写真を自動でアップロードできますが、同じようなことをQNAPのNASでも実現することができます。

写真はスマホの容量を圧迫します。すべてをTS-233送っておけば、スマホのデータ量を減らしながら、いつでもどこでも全写真にアクセスできる夢の環境も実現できます。

MyQNAPCloudはいくつかの設定が必要になります。また別記事で解説したいと思います。

WTS的まとめ

手軽な価格で入手できるホームNASながら、システムは上位クラスと比べてもそん色ありません。

全員でのファイル共有はもちろん、QuMagieのようなエンターテインメントアプリ、データベースシステム、監視カメラシステムまで利用可能。ほとんどサーバーのような役割までこなしてしまいます。

もちろん世界トップクラスのNASメーカーであるQNAP製ということもあり、耐久性は非常に高い。くわえて標準2年、延長すれば5年まで保証が付けられ、ずっと安心して使うことができます。

初めてのNASを選ぶなら、第一候補として検討に入れたいモデルです。

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