最近増えてきている「16インチノートPC」。
従来は、A4サイズのノートといえば15.6インチが一般的でしたが、最近はそれより上下が少し広い16インチサイズを採用したモデルが増えてきています。
上下に少し大きいと、たとえばエクセルなどが2~3セル分ほど広くなり、一度に見える範囲が大きくなり作業効率がアップします。
ThinkPad E16 Gen1は16インチの大画面に加え、ThinkPad伝統の打ちやすいキーボードと赤いトラックポイントを備えた非常に使いやすいモデルなのです。
ThinkPadはもともとプロ用のイメージがありますし、さらに16インチの大型ノートとなればけっこう高額なモデルになるのでは?と思ってしまいますが、ThinkPad E16 Gen1は、こちらのクーポン利用で税込み98,934円からというかなり手ごろな設定。
(金額は記事執筆時点、キャンペーン価格)
さっそく本体を見ていきましょう!
- 16インチ WUXGA液晶 (1920 x 1200) IPS採用
- 第13世代 インテル Core プロセッサー搭載
- 16インチながら薄さ19.9mm、約1.76kgの軽量ボディ
- 10万円を切るスタートプライス
※サイズ、質量はオプションによって異なります。
スペック
項目 | スペック |
---|---|
OS | Microsoft Windows 11 Home |
CPU | Intel Core i5-1335U |
CPUコア/スレッド数 | コア / スレッド |
メモリ | 16GB |
グラフィックス | Intel Iris Xe Graphics(CPU内蔵) |
ストレージ | NVMe SSD 512GB |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16インチ |
解像度 | 1920 x 1200 |
ポート類 | USB4 (Thunderbolt4 対応) 、USB 3.2 Gen1 (Powered USB) 、USB 3.2 Type-A x2、HDMI、有線LANポート |
Bluetooth | あり |
無線LAN(Wi-Fi) | Wi-Fi6E |
有線LAN | あり |
サイズ | 約 356.1 x 247.7 x 19.9mm |
重量 | 約1.77kg~ |
デザイン
飾りの少ない、シンプルで落ち着いたブラックカラーです。ThinkPadらしいさらっとした塗装がされ、指紋が目立ちにくいのもうれしい。
16インチなのに横から見るとかなり薄いです。さらに前方に向かってくさび型になっており、数字以上に薄く見えます。公称値は19.9mm。
ディスプレイ
ディスプレイは指一本でとてもなめらかに開きます。
16インチはやっぱり大きい!13インチクラスから乗り換えると、広々と感じられるはずです。またデスクトップから移っても、目の位置が近いからか、それほど小さく感じません。
体験機のディスプレイは「LED バックライト付 16.0型 WUXGA IPS液晶 (1920 x 1200) 、光沢なし」です。
ThinkPadの上位モデルの液晶に比べると、わずかに赤色がくすんだように感じられますが、通常作業には問題ない色域でしょう。
光沢がないので、外出先でも安心して使えます。直射日光の下でも反射は少なく、文字を読むことができます。ビジネス用として実用的です。
ディスプレイは以下の4種類から選択できます。おすすめは「LED バックライト付 16.0型 WQXGA IPS液晶 (2560 x 1600) 、光沢なし」です。解像度が高いので文字が美しく見え、読みやすいです。予算が許すならぜひ選びたい。
- LED バックライト付 16.0型 WQXGA IPS液晶 (2560 x 1600) 、光沢なし
- LED バックライト付 16.0型 WUXGA IPS液晶 (1920 x 1200) 、マルチタッチ対応、光沢なし
- LED バックライト付 16.0型 WUXGA IPS液晶 (1920 x 1200) 、100sRGB, 光沢なし
- LED バックライト付 16.0型 WUXGA IPS液晶 (1920 x 1200) 、光沢なし
キーボード
ThinkPadの注目点はキーボード。長年ビジネスで鍛えられた非常に打ちやすいキーボードです。
キーは下側が丸くなっている独特な形で、表面もゆるやかにへこんでいるので指にフィットします。ThinkPadで最近採用がはじまった薄型キーを採用しています。
薄型でも強靭さは今まで通り。ホコリや湿気の多い場所でも実働に耐え、さらには多少水をこぼしても平気です。(※どんな水分でも平気なわけではありません。)
キーピッチはおよそ19mm。デスクトップマシンのキーボードに近い余裕があり、手が大きめの人でも無理のない指運びが可能です。
ビジネスで多用するテンキーも装備しています。エクセル作業などで活躍するでしょう。
全体的にキーの並びは標準的ですが、Enterキーの周りなど、少し細長くなっているキーがあります。ただ、打ち間違えるほどではありませんでした。
右上の丸い電源ボタンは指紋認証に対応しています。タッチでログインすることができます。
タッチパッド
タッチパッドは1プレートタイプ。左下/右下を押し込むことで左/右クリックが可能です。タッチパッドも同色で、統一感があります。
指のすべりはサラサラしていて操作しやすいです。2本指スクロールなどのジェスチャー機能も搭載。
トラックポイント
ThinkPadのトレードマークでもある、キーボードの真ん中にある赤いトラックポイント。人差し指でわずかに力を入れると、その方向にカーソルが動き、親指で左クリック、右クリックができます。
タッチパッドしか使ったことない人は「いまいち使いづらい」と言うことが多いのですが、ThinkPadを長年使っている人の中には「トラックポイントのためにThinkPadを買っている」という人もいます。
トラックポイントの最大の利点はキーボードのホームポジションから手を動かさなくてもマウス操作ができること。使ってみるわかりますが、腕の動きが他のパソコンに比べて半分以下になります。
書類を作るときの操作を考えてみてください。
文字を打つ → 手をタッチパッドへ移動 → 文字を打つ → 手をタッチパッドへ移動・・・
という感じでけっこう手を動かしています。
これでは手を動かすたびに思考が途切れ、集中力が途切れがちになります。
そこでトラックポイントです。
キーボードのホームポジションに手をおいたままで操作できるので、腕を一切動かさずにすべての操作が行えます。キーボードを主に使う人にとって、トラックポイントは非常に使えるデバイスなのです。
ベンチマーク
PCMark 10
システム全体の性能を計測するテストです。
テスト | スコア |
---|---|
総合 | 5247 |
Essentials | 9500 |
Productivity | 6861 |
Digital Content Creation | 6013 |
総合ポイントでは平均的な3000ポイントを大きく上回り、Core i5でも十分に快適な作業ができることを示しています。
グラフィックボードは搭載していないのですが、Digital Content Creationは6000ポイントを超えており、グラフィック作業や写真作業も快適です。さすがに3DCG作成や動画編集はきびしいものの、できないことはありません。
3DMark
ゲームベンチマークとして、ほぼ業界基準となっている3DMarkにてテストをしました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
Night Raid | 13372 |
Wild Life | 8924 |
Wild Life Extreme | 2516 |
Fire Strike | 3359 |
10年前ならCPUだけでは到底動かなかったようなテストも、見られる程度の速さです。
3Dゲームは最低設定にすればある程度動きます。2Dメインのゲームなら十分に遊べます。
ポート類
ポート類はUSB4 (Thunderbolt4 対応) 、USB 3.2 Gen1 (Powered USB) 、USB 3.2 Type-A x2、HDMI、有線LANポートを装備。
ノート型としては十分な数です。折りたたみ式の有線LANはビジネスユーザーにはうれしいでしょう。
重量(質量)
16インチということで2kg越えの重量級ノートを想像しますが、実際は1.76kg(公称値)と持ち運びしやすい重量に収まっています。片手でサッと持てるほどで、カバンから出すのもらくです。
レビューのモデルの実測値は1809gでした。
重量は装備によって変化します。
バッテリー持続時間
バッテリー持続時間の公称値は、最大 約13.9時間とされています。さすがにこれは最大値だとしても、実働8時間ぐらいは安心して使えそうです。
※バッテリー駆動時間はJEITA2.0に基づく計測
WTS的まとめ
ThinkPad E16 Gen1は、16インチノートの中でも比較的軽量で、しかも使いやすいキーボードが搭載されています。
トラックポイントも慣れればかなり使いやすく、過去40年のThinkPadの美点をそのまま受け継いでいると言えるでしょう。
仕事で使い込めるPCとして、ThinkPad E16 Gen1は頼りになりそうな一台だと感じました。
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