どうも、太田アベル(@LandscapeSketch)です。
Lenovo Legion C530をできる限り改造して、MAXでパーフェクトなマシンに仕上げる「Lenovo Legion C530限界突破!魔改造スレ」、第3弾になります。
前回のまでの記事では、Legion C530の寸法を調べ部品を集め、そして改造を完了させました。
今回は改造前と改造後、どれほどパワーアップできたのか、さまざまなベンチマークを回していこうと思います!
組んだパーツに対して許容量が不安な純正電源は、果たして大丈夫なのか!?
起動
前回の改造編ではいろいろ起こりましたが、とりあえず無事に通電は完了!
Windows起動まで正常に完了しました。
ベンチマーク
ベンチマークの見方
CPU | メモリ | ストレージ | グラフィックス | |
魔改造スペック | Core i9-9900 | 16GB | 1TB SSD | GeForce RTX 3060 Ti |
元スペック | Core i7-9700 | 16GB | 1TB SSD | GeForce GTX 1650 |
3DMark
ゲームベンチマークとして、ほぼ業界標準となっている3DMarkにてテストをしました。
ベンチマーク | 魔改造スペック | 元スペック |
---|---|---|
Wild Life | 64514 | 20409 |
Fire Strike | 22267 | 8068 |
Fire Strike Extreme | 13130 | 3879 |
Fire Strike Ultra | 7010 | 1811 |
Time Spy | 10738 | 3604 |
Time Spy Extreme | 5147 | 1641 |
魔改造スペックは、元スペックの3~5倍という激しい能力アップを実現しました!
重量級のFire Strike Extremeなどでも、場面によっては60fpsを超え、ミドルスペックゲームなら高画質設定でも十分にゲームになると感じさせます。
もちろん”RTX”なので、最新のレイトレーシングプロセッサも搭載。美しい映り込みを実現したWatch_Dogs LegionなどのDXRエフェクトをONにできます。
ただしレイトレーシングモードは3060 Tiには少し重い処理となるので、フレームレートは60fpsを切る場面が多くなります。多数のオブジェクトや水面など、DXR処理が多くなる場面では画面がカクカクと感じられるときもありました。
なめらかなDXRを堪能したい場合は、RTX 3080以上がほしくなります。しかし、Legion C530に入るカードは今のところありません。ある意味、「入らないから仕方ないな」と割り切れ、沼にハマるのを防げます。(笑)
CineBench R15
CPUとOpenGL能力を計測するCineBench R15で性能テストをしました。
テスト | 魔改造スペック | 元スペック |
---|---|---|
OpenGL | 164.45 fps | 127.23 fps |
CPU | 1752 cb | 1507 cb |
少し古いテストなので3DMarkほど大差は付きませんでしたが、それでも1.2倍のスコアとなっています。
CineBench R20
CPUのレンダリング速度を計測するCineBench R20で性能テストをしました。
テスト | 魔改造スペック | 元スペック |
---|---|---|
CPU | 3606pts | 3056pts |
Core i-9900はスレッド数が2倍になりますが、スコアは2倍というわけではありません。それでも600ポイントは大差です。
レンダリング画像は、Core i7-9700では8コマ、Creo i9-9900は16コマを同時にレンダリングしていくので、体感で2倍速のような感触があります。Core i9-9900は2世代前でもまだまだ十分なパフォーマンスを持っていると感じます。
PCMark 10
システム全体の性能を計測するテストです。
テスト | 魔改造スペック | 元スペック |
---|---|---|
総合 | 6567 | 5811 |
Essentials | 9361 | 9060 |
Productivity | 8289 | 8102 |
Digital Content Creation | 9902 | 7299 |
事務的な使用を計測するEssentials、Productivityは多少のスコアアップにとどまっていますが、グラフィック性能を求めるDigital Content Creationは2700ポイントという大幅なアップになりました。
最新世代のGeForceは、グラフィック性能を大幅に引き上げることが分かります。
Passmark
PassMarkでPC全体の能力を計測してみました。
ベンチマーク | 魔改造スペック | 元スペック |
---|---|---|
CPU Mark | 17361 | 14578 |
2D Graphics Mark | 951 | 942 |
3D Graphics Mark | 17927 | 8450 |
Memory Mark | 3483 | 3442 |
Disk Mark | 28992 | 28990 |
ここでもグラフィック性能の大幅なアップが見られます。
CPUはスレッドが2倍とはなっても、17%ほどのアップにとどまっています。基本コアの性能が変わらなければ、それほど大幅な性能アップは見込めないことがわかります。
つまり、世代が変わらないとCPU速度の体感はしにくいといえるでしょう。
ファイナルファンタジー XIV 漆黒のヴィランズ (FF14)
ファイナルファンタジー16は最新技術を多数使っており、重めのゲームです。ただ、高画質でもFF15よりは軽くなる新技術も投入されています。
魔改造スペック
設定 | スコア | 快適度 |
---|---|---|
フルHD / 高品質 | 18110 | 非常に快適 |
元スペック
設定 | スコア | 快適度 |
---|---|---|
フルHD / 高品質 | 9214 | 快適 |
グラフィック性能を求めるゲームでは、やはり見違えるようなスコアアップです!
最高品質でも、グリグリと処理オチを感じさせず動く映像は、やはりうれしい。
ファイナルファンタジー XV (FF15)
ファイナルファンタジー15は最新技術を多数使っており、重めのゲームです。最新技術のサポートがどのくらいあるのかを確かめることができます。
魔改造スペック
設定 | スコア | 快適度 |
---|---|---|
フルHD / 高品質 | 10459 | 非常に快適 |
元スペック
設定 | スコア | 快適度 |
---|---|---|
フルHD / 高品質 | 3555 | 普通 |
ケタ違いの差が出ました。元スペックではキャラクターが多くなるとカクツク場面が多くありましたが、魔改造スペックなら非常になめらか。
FF XVを快適に遊びたいならGeForce RTX以上のカードは必須といえるかもしれません。
静音性
前面ファンが増え、大型CPUクーラー、GeForce RTX 3060 Tiのツインファンなど、騒音源の個数は標準システムより増えてしまっていますが、総合的にかなり静かです。
特にGPUの玄人志向 GG-RTX3060Ti-E8GBは、温度が低いうちはファンが完全停止します。おかげでアイドル時は標準より静かになり、一番騒音が気になるのは、純正の背面ファン(80mm)でした。
静かな80mmファンを見つけたら、いずれも変えてみたいと思います。
温度
CPUを温度を計測してみたところ、通常アイドル時は44℃、ベンチマーク中の最大値は83℃となりました。
手裏剣 参の大型ファンが十分に機能しているのか、90℃を超えると思っていた予想よりは、だいぶ低い温度で抑えられました!
狭いマシンでもCore i9-9900を冷やしきることができています。
WTS的まとめ
どのテストでも大幅なスコアアップとなり、非常に有意義な改造でした!
Core i9とGeForce RTX 3060 Tiで、最新ゲームも高画質でストレスなく楽しめます!FULL HDまでなら、最高画質でも60fpsオーバーを保つことは余裕でしょう。
小型なLegion C530ですが、改造の余地はまだまだあるということが示せたと思います。
ただCPUの伸びしろは思ったほどではなく、同世代でのCPUアップグレードは、苦労のわりにそれほど大きな効果は生まないことがわかります。CPUをアップグレードするのは世代が変わるときで十分、と言えるかもしれません。(ただしCore i3からCore i7なら、十分に意味があると思います)
ゲームに影響するのはグラフィックスボードがメインです。こちらは改造もそれほどむずかしくありませんし、世代やグレードが変われば劇的なスコアアップを生みました。ゲーミングPCの延命は、まずグラフィックスボードからでしょう。
発熱も落ち着いていて、不安だった電源容量も、ブルースクリーンや異音などは発生しませんでした。Legion C530の魔改造計画は大成功でした!
Legion 530のCPUのアップグレードはCore i9-9900までとなりますので、最新ゲームに追従できるのはあと2~3年でしょうか。そのあとは最新のLegionシリーズにマシンごと乗り換えるのがベストでしょう。
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