こんにちは、太田アベル(@LandscapeSketch)です。
Lenovoの安価なパソコンシリーズIdeaPadから、3万円台という驚くべき価格を実現したノートパソコン「IdeaPad S340」が発売されました!
昨今のスマホよりも安いという、信じられないような価格のこのパソコン。はたしてマトモに使えるのでしょうか?
さっそくレビューしていきましょう!
デザイン
天板から底面まで、すべて金属で形成されたなめらかなボディです。
プラチナグレーという明るすぎず、暗すぎない、落ち着きのあるシルバーも好感触。男性でも女性でも、年齢や服装も問わずに合わせられそうです。
サラッとした表面処理がとても上質な感触。
エッジの処理もしっかりとされていて、完全に価格を超えた質感です。
天板の隅に、ごく小さくタグのようについているメーカーロゴ。一瞬どこのメーカーかわからないほど小さいですね。「でかでかとメーカーロゴを見せびらかして使いたくない」という、こだわりを持つ人にも安心です。
裏面もしっかりと金属で覆われています。
ディスプレイ
ディスプレイは14インチ。今回のモデルは格安なのにFULL HD (1920×1080ピクセル)表示という点に注目!
エクセルのセル表示、写真編集ソフトの写真表示がHDよりもかなり多く表示できます。作業効率が上がりますね。
このFULL HD表示もまた、格安パソコンではかなり珍しい装備です。+3000円ぐらいのオプションとなっていてもおかしくありません。
しかもベゼルも非常に狭く、モダンな印象です。
パネルはコストの安いTNタイプを使っていると思われます(公式詳細なし)。上下左右の急角度からのぞくと、白っぽくなったり色が薄くなったりする現象が見られます。とはいえ、ノートパソコンは通常正面から見るものなので、大きな問題はないでしょう。
非光沢タイプなので周りの光が映り込みにくく、細かな描画もしっかりと見えます。また光沢タイプよりも目が疲れにくいとされていて、長時間の使用でも集中力が続きそうです。
ディスプレイはおよそ180度(わずかに浮いているので175度ぐらいでしょうか)まで開くことができます。
動作は意外に軽快
さて外観はここまでにして、まずWindowsの動作を体感してみましょう。
たった3万円台という格安で買えるパソコン、「たぶんすごく遅いんだろうな~」と思ってしまいますが、これがびっくり。使ってみると意外に軽快に動きます!
Windowsの起動の速さ、基本操作をするぐらいなら、ワンランク上のパソコンと大差ないような感覚。
さらにOfficeなど重いソフトを入れてみても、最初のスタートこそ少し待たされますが、起動後は軽く動きます。2回めなら起動も早い!
この軽快な速度は、2つのポイントが効いています。
まずCPUは激安のCeleron(セレロン)ではなく、少し上のPentium Gold(ペンティアムゴールド)5405U を採用。
ベンチマークソフトPassMarkでは、同世代のCeleronが2000ポイント程度のところ、Pentium Gold 5405Uは3160をマークしました。1000ポイント差は、体感として感じられる差です。
そしてももう1つはSSDの採用。
Ideapad S340はストレージにハードディスクではなく、SSDを採用しています。ディスクのように回転する部分がないため、非常に高速にデータを読みだせ、それはそのまま体感の差になります。
この2つの相乗効果で、激安なのに「あれ?意外にストレスなく動くぞ!?」と感じさせています!これはうれしい誤算です。
激安なのに「まともに動く」と結論してもいいでしょう。
キーボード
キーボードはオーソドックスな配列。
キーの大きさは十分で、タイピング時の反発力も適度。たくさんの文字を打つ作業でもなんなくこなせそうです。
ただ、右のEnter部分や、Shiftキー部分の2つのキーがくっついているのが気になるといえば気になります。このあたりはコストダウンを感じます。とはいえ、しばらく使っていればそんなに違和感はなく打てました。
キーが標準とは全く違う場所に行ってしまうような、変則的なキーはありません。
タッチパッド
タッチパッドは1プレートタイプ。タッチパッドも同色で、統一感があります。
左下/右下を押し込むことで左/右クリックが可能です。複数の指でスクロールなどが行えるジェスチャー操作にも対応しています。
ポート類
薄型なのでポート数は制限されていまいますが、最新のUSB Type-Cが1ポート、従来の大きさのType-Aポートが2つあります。BlueToothなどの無線機器が多くなってきた現在、拡張性としては十分でしょう。
うれしいことにSDカードリーダーも装備しています。デジカメからすぐに写真を取り込むことができます。
映像はHDMI端子を装備。本体だけでTVやプロジェクターなどに出力することができます。プレゼンにもいいですね!
静粛性
冷えた状態ならファンの音はほぼ無音に近い状態です。耳をくっつけるようにして聞いても、まったく聞き取れません。もしかしたらファンを停止させているのかもしれません。
テストで高負荷をかけたときに、ようやっとファンの音が出てきます。最高潮でもファンの音はけっこう小さく、耳障りな音はほとんどありません。
非常に静かな機種だと言っていいでしょう。
ベンチマーク
性能を確認するためベンチマークテストをしてみました。
Passmark
CPU の性能を調べました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
PassMark Rating (総合スコア) | 1843ポイント |
CPU Mark | 3160ポイント |
高くはありませんが、2年前の中級クラスのスコアが出ています。価格から考えると非常にいいですね!
3DMark
グラフィック機能やゲームベンチマークとして、ほぼ業界標準となっている3DMarkにてテストをしました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
Ice Storm | 35550 |
Ice Storm Extreme | 21591 |
Cloud Gate | 4125 |
Sky Diver | 2199 |
軽いゲームなら十分プレイできそうだな、という感じです。
Windows付属のゲームを試してみたところ、遅くもなく余裕を感じました。
スペック
今回のマシンのスペックです。
機能 | 詳細 |
---|---|
CPU | Intel Pentium 5405U |
CPUコア/スレッド数 | 2コア / 4スレッド |
メモリ | 4 GB |
メモリスロット (空きスロット) | 0 |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 610 |
ストレージ | 128 GB SSD (NVMe) |
OS | Microsoft Windows 10 Home (x64) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14.0インチ |
解像度 | 1920 x 1080ピクセル |
ポート類 | USB Type-C x1、USB 3.0 x2、HDMI、 4-in-1メディアカードリーダー |
有線LAN | なし |
サイズ | 約 322.7×230.5×17.9mm |
重量 | 約 1.55kg |
WTS的まとめ
この価格なのに全部が「まとも」で、非常にコスパがいいです!
全体の速度もキビキビしていて、さらにとても静か!子供用パソコンとしても、大人が持ち歩くビジネス用パソコンとしても、おすすめできる一台です。
ただ、映像編集などの重い作業は荷が重いです。その場合はCore i3やグラフィックボードを搭載したThinkPadなどを検討してください。
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