どうも、太田アベル(@LandscapeSketch)です。
今日は、安価ながら自然な描き味を実現したイラスト用Windows タブレットPC、「raytrektab DG-D10IWP2」を入手しました!
10.1インチの大きすぎず小さすぎない手頃なサイズで、重量も657gと軽量。カバンに入れてどこでもイラストの続きにとりかかれる、高い機動性を持っています。
さっそく細部をレビューしていきましょう!
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- 10.1インチのB5サイズ
- まるで紙に描いているような本格的な描き味のペン
- 鉛筆そっくりのペンと、超軽量ペンの2本セット
- デジタルイラストで定評のある CLIP STUDIO PAINT DEBUT を同梱
デザイン
デザインは一般的なタブレットの形。表面は黒、裏面はさらっとしたシルバー(金属)です。
指紋認証センサーを備えていて、Windows Helloなどを使えば指一本でログイン可能。持ち運んで何度もログインするのも、めんどうではありません。
側面には充電ポートを兼ねたUSB Type-Cポート、ヘッドホン端子、マイクロSDポートを搭載。
基本ストレージは128GBですが、大容量のSDカードを使えば合計で200GBを超えるストレージも実現できます。最近では100GBクラスのマイクロSDカードでも3,000円前後で買えるため、ストレージ容量が問題になることはほとんどないでしょう。(カードは最大128GBまで認識可能)
本体はわずか9mmの薄さ。薄いカバンのすきまにも入れられます。
ディスプレイ
10.1インチの高精細ディスプレイを搭載。解像度は1920×1200ピクセルで、縦方向がFULL HDよりわずかに大きい。
IPS液晶を採用しているため、上下左右、どの角度から見ても色バケや白っぽくなるなどの現象は見られません。
指でのタッチはもちろん、付属のデジタイザペンで高精度な入力が可能です。
ディスプレイ表面には標準で「手書き風液晶保護フィルム」が貼られており、光沢感はありますが、ツルツルではありません。ペンで描く際には適度な抵抗感があり、iPadよりも描きやすいです。(後述)
ペン
ペンをチェックしていきましょう。
まず驚くのが、この三菱鉛筆にしか見えない「三菱鉛筆9800 デジタイザペン」!
本体は本物の木でできていて、手に持った感じも鉛筆そのもの!先端がデジタルペンの芯になっているのでかろうじてわかりますが、遠くから見れば鉛筆と見分けがつきません。
さっそく描いてみます!
まず驚くのが自然な感触。ディスプレイ表面の「手書き風液晶保護フィルム」のおかげで、デジタルなのに適度に抵抗感があり、ガラスに描いているようなツルツルさで書きづらいiPad + Apple Pencilよりも、断然描きやすい。
「キュッ、キュッ」と少しゴムっぽさがある感触です。
ペンの先自体も少し弾力があるようで、グッと押さえるとさらに抵抗感が生まれ、より鉛筆っぽい。
4096段階もの入力レベルを感知でき、Gペンの「入り」「ヌキ」もしっかり表現してくれます。(画面は CLIP STUDIO PAINT DEBUT)
もちろん感度の強弱はソフト側で調整できるので、筆圧が弱い人でも問題ありません。非常に軽くすることもできるので、手が自由に動かないかたでもイラストを楽しむことができるのではないでしょうか。
もう一本付属する筆圧感知機能付きペンは、鉛筆タイプよりも長さがあり、ペンの反動を利用して描く人に使いやすい。しかも本体は5gしかありませんので、長時間使用しても手首への負担はあまりかかりません。
ペン入力のシステムは、デジタルタブレットでデファクトスタンダードとなっているWACOM社の「WACOM Feel Technology」を採用。
WACOM社はデジタルタブレット CintiqやIntuosで有名です。描き味、精度、ソフトの対応数は、世界一レベルです。その点でも安心して入門できる機種といえるでしょう。
Windowsとしての使い勝手
CPUには「Pentium Silver N5000」を搭載。もっとも低いグレードとなる「Celeron」の一つ上のモデルです。CeleronではWindowsのあらゆる操作でひっかかりを感じることが多いのですが、Pentium Silverではそれほどひっかかりは感じません。
またメモリが8GBと大容量なので、Windowsの動作は軽く感じます。
CLIP STUDIO PAINT DEBUTをしばらく使ってみましたが、ソフトの起動や大容量データの読み込みには多少時間がかかるものの、起動後はさらさらと描くことができます。複数レイヤーを重ねてもほとんど速度は落ちません。
スリープ状態なら起動も速く、持ち歩いてイラストの続きを描きたいときも、アイデアを忘れる前に書き出せます。
少し発熱が気になる
使っていて気になったのは発熱。
本体左側がけっこう熱くなります。特に充電をしながら重いソフトを使っていると、低温ヤケドを起こしそうな温度になってしまいます。ずっと手に持っていたり、ひざに置いて描くような使い方は、注意が必要です。
この薄さのタブレットとしては高機能なので仕方がないところかもしれませんが、注意書きが必要かも、と感じました。
スペック
今回紹介しているモデル:raytrektab [DG-D10IWP2]
機能 | 詳細 |
---|---|
CPU | Intel Pentium Silver N5000 |
CPUコア/スレッド数 | 4コア / 4スレッド |
ベース周波数 / 最大周波数 | 1100 MHz / 2700MHz |
メモリ | 8 GB |
メモリスロット (空きスロット) | 0 |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 605 (1 GB) |
ストレージ | 128 GB HDD |
OS | Microsoft Windows 10 Professional |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 10.1インチ |
解像度 | 1920 x 1200 ピクセル |
ポート類 | USB3.0 Type-C×1(給電兼用)、 マイク入力・ヘッドフォン出力 共用端子×1 |
有線LAN | なし |
サイズ | W245 × H176 × D9mm |
重量 | 657g |
WTS的まとめ
デジタルイラストへの入門機として、一通りそろっているな、と感じました。
手頃な価格ながらもそれほど制限を感じないスペックで、しかもWACOM製のデジタイザテクノロジーを採用している点が高評価です。イラストには重要である、自然な描き味が実現できています。
さらに軽量で薄型なので、いつでもどこでも絵の続きにとりかかれるというのは、デスクトップパソコンにはない魅力でしょう。
一番初めのタブレットとして非常に魅力ある一台です。
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