NUCからDeskMini 310 + Core i5-8400Tへ移行!静かで速くて省電力!組み立てとベンチマーク

どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。

先日、爆熱とファンのうるささでIntel NUCから新たなシステムへの乗り換えを決意!事の顛末はこちらの記事に書きました。

ごめんそしてさようならNUC・・・噂どおりウルサイのでDeskMini 310 + Core i5-8400Tへ移行!
先日家庭用の遠隔作業マシンとして作った、Core i5-7260U搭載のIntel NUC。レビューはこちら。 「温度が高い」「ファンがうるさい」などの評価が見...

 

次のPCは、筐体は小型ですが、普通のデスクトップ用のCPUとファンが使える、半完成ベアボーン「ASRock DeskMini 310」を中心にパーツをセレクト。集めたのは次の部品。

パーツ商品イメージスペック
ベアボーンASRock DeskMini 310
CPUCore i5-8400T
CPUファンNoctua NH-L9i
メモリDDR4 SO-DIMM 16GB
メインSSDWD Black (NVMe 250GB WDS250G2X0C)
データSSDSamsung 860 Evo (2.5インチ SATA)

 

さっそく組み立てて、ベンチマークを取ってみますよ!

小型で通気が良さそうなDeskMini 310

まずはDeskMini 310を開封。片手でラクラク持ち上がる小ささと軽さ。

 

NUCと大きさを比較すると、体積はだいぶ大きくなってしまいます。とはいえ、上記写真からも分かる通り、普通のデスクトップPCからすれば極小と言えるほどの小ささ。

 

第8世代CPUに対応し、最大32GBのメモリ、M.2 SSD 1台、2.5インチSATA 2台のドライブを搭載可能。

DisplayPort、HDMI、D-Subの3つの映像ポートや、USB Type-Cも合わせた合計4ポートのUSBもあります。必要十分なポート数でしょう。

 

ケースにはかなりの数の通気口が開いています。ケースの強度ギリギリまで開けている感じ。放熱力は高そうです。

ただしホコリの吸い込みが気になりますね。24時間稼働予定なので、フィルターを付けることも検討します。

 

追記:後日マグネット式フィルターで簡易的なホコリ対策をしました!

DeskMini 310へホコリ防止のファンフィルタを取り付け!薄型でマグネット付きが便利
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CPU Core i5-8400T

CPUはデスクトップ用ですが省電力を表す「T」サフィックスを持つ、Core i5-8400Tをチョイス。

CPUの在庫が全然なく、特に「T」型番はどこにも売っていないという状況でしたが、唯一PC 1’sにて購入できました。

 

注目はTDPで、6コアもあるのに通常時35W低電力時は10W前後(ソフト読み)まで下がります。低電力ということは発熱もそれなりに少なくなることを意味します。

高負荷時にはターボブースト 3.3GHzまで伸ばせるので、ここも心強いポイント。

家庭で24時間動かしていても、電気代あまりかからない!・・・はず

項目 仕様
コア数 6
スレッド数 6
ベース周波数 1.7GHz
ターボブースト最大周波数 3.3GHz
キャッシュ 9MB
TDP 35W
C.TDP-down 周波数 1.2GHz
C.TDP-down 25W
内蔵グラフィックス Intel UHDグラフィックス 630

CPUファンNoctua NH-L9iをチェック

CPUファンには静音で有名なNoctua(ノクチュア)のロープロファイルファン「NH-L9i」を用意。

 

CPUファンは簡易的な箱にゴロっと無造作に入れられているものがほとんどですが、Noctuaはなんかすごい高級感が。スポンジにしっかりと収められています。

 

  • 説明書
  • 回転数を落とし騒音を軽減するLow-Noise Adaptor
  • 取り付けネジ
  • CPUグリス
  • Noctuaエンブレムバッジ(!?)

が付属。エンブレムバッジは合金製で、意外に重い貼らないけど。

 

ファンはおなじみ、ベージュと茶色の2トーンでまとめられた”Noctua カラー”です。パッと見ただけですぐにNoctuaだとわかります。僕はそんなに好きじゃないけど。

 

各部を見てみます。

コアプレートは銅ベースのメッキ?アルミかな?放射状にピカピカに磨き上げられています。こういう丁寧な仕上げがCPUとのコンタクトを高め、数℃の違いが出てきます。

 

さわるとかなりひんやりとしていて、良く冷えそう。

 

ファンまで含めての高さは37mmと超ロープロファイル設計。しかしDeskMini 310にはこれでもギリギリ。これ以外のファンを購入する際は高さをよくご確認を。

40mmでも形によっては干渉する可能性があります。

この制限の中で、Core i5を十分に冷却しつつ、なおかつ静音を保てるファンは、もうNoctuaしかないといえるでしょう。

音は全然気にしないということであれば、半額程度のファンもあります。もしくはCPUをCeleron、i3に変えれば安いファンでも静音性を保てるでしょう。コスト重視であればCPUからしっかり考えないといけませんね。

 

ファンには独特なスリットが入れられ、風を整流することで効率的に冷却することができます。風の巻き込みも少なくなり、静音性にも効果あり。

 

密度の高いフィンがあります。2本のヒートパイプが貫通しています。

 

ベースプレートの1辺にはNoctuaの刻印が。

 

ファンの回転数は600~2500rpm。ノイズは公称値14.8 dB(LNA使用)~23.6 dBとかなり静かそう。

他社のこのサイズのトップフロータイプは20~35dBほどのノイズ値がほとんどでしたので、期待できます。

組み立て

さっそく組み立て!

後ろのネジ4本を外し、バックパネルあたりを引っ張るとズボっと全体が抜けてきます。

 

ちなみに引き出すときに気づいたんだけど、バックパネル部分のこのフレームが最初から曲がってた・・・まあいいか。

 

こちらがマザーボードの全体像。表にはCPU、メモリ、M.2端子など。

 

裏面にはSATAケーブルを指すコネクタが。ちなみに写真には映っていませんがMicro SDカードなんかも使えちゃいます。

SDカードは最大128GBまで対応しているので、M.2 + 2.5 ドライブ2台 + SDカードで4ドライブ構成なんかも可能。すごいなこれは。まあMicro SDでは耐久性が気になりますが。

 

CPUファンは、上から押さえるクリップ式ならこのままで組立可能ですが、今回のNoctuaファンのように、裏側から留めるタイプは、さらにネジ4本を外してベースプレートからマザーを取り外す必要があります。

 

バックパネル側のネジはかなり深いので、長いドライバーがあった方が便利。特にCPUファンを取り付けた後は、短いドライバーでは、柄が干渉してまったく回せません

 

こちらが裏側。

 

CPUを収め、グリスを付け、ファンを乗せて、そのまま裏返し。裏からネジ4本で絞めていきます。ネジは対角線で絞めるようにし、グッと抵抗を感じたらOK。隙間があるからといってぐいぐい締めると、CPUやマザーボードが破損しますので注意

スキマがあってもファンがグラグラしていなければ大丈夫です。グラグラするようならもう少し絞めてください。

 

M.2端子にSSDを挿します。M.2下段は無線ユニット(別売)も付けられますが、今回は有線LANを使うので付けません。

 

SSDは上の段に。

 

メモリはSO-DIMMを立てて搭載します。

 

ファンのケーブル取り回しに悩む。メモリの間にはさんで通しているブログなどもありましたが、ノイズ軽減のためにこの方向で遊ばせる感じにしました。

前面パネル用の配線を挿しなおし、配線が引っかからないように気を付けながらケースに戻せば完了!カンタンですね。

起動!

さて起動です!

最初の起動時はまだ何も設定していないので、ファンはほぼ最高回転になってしまっています。ブーンとうなりだして、最初は「ヤバイ!NUCと変わんないじゃん!」と思ってあせった。初心者か。(^_^;)

マザーボードのBIOS設定画面にて、温度に従って何%ファンを回すかを設定していきます。

  • 30℃以下なら10%
  • 40℃以下なら20%
  • 50℃以下なら30%
  • 51℃以上は70%
  • 90℃を超えたら100%

という回転に設定しました。

 

そして再起動。

むちゃくちゃ静か・・・!!!

40度付近なので20%で回っているはずですが、「ヒュー」とも「フィイイイン」とも聞こえません。ただ静かにファンが回り、風だけが押し出されてくる感じです!

 

耳が貼りつくほど近づければ風の音が聞こえますが、30cmも離れれば耳をすましても全く聞こえないほどの静けさ。さすがNuctua。色が黒とかグレーならもっとありがたいんだけど。

Windows設定後も調査しました。

セットアップなどで高負荷がかかっていても50度付近で温度が止まり、通常時は40度前半で収まっています。(下記センサー情報は高負荷時)

50度でもファンの音が大きくなる気配もなく、ただ静かに回っています。最高です!

 

6コアとも熱の余裕があるのかかなり頻繁にターボブーストがかかり、3.0GHzを示しています。Windowsの操作もキビキビ・サクサクとしていて、省電力CPUだとは全く感じません。

ベンチマーク

軽くベンチマークテストも実施してみました。

 

PCの総合能力を計測するPCMark 10(Express)では、標準値2000の2倍となる4080ポイント。通常使うソフトは、ほとんどが非常に快適に使用できます。

 

CPU能力とOpenGL能力を計測するCINE BENCH R15。

OpenGLもなめらかで、47.21fps。内蔵GPUとしてはまあまあ良い方。

CPUスコアは721cp。これは1世代前のノート用ハイエンド i7-7700HQ (730cb)、 4世代前のデスクトップ用ハイエンド i7-4770 (726cb)に迫るほどの速度!

わずか35Wの省電力チップがですよ!とんでもない実力を秘めています。

WTS的まとめ

とにかく静か!さらに低発熱、低消費電力なのに、ちょっと前のCore i7に迫るほどの実力を持つという、家庭用サーバにうってつけのチップです。

Noctuaのファンもいい仕事をしてくれます。お願いですから他の色を(略

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