サーバーの電源を遠隔操作する!TP-Link スマートプラグ Tapo P105レビュー

こんにちは、太田アベル(@LandscapeSketch)です。

サーバーを遠隔管理していると、困るのが「完全な無応答」状態

リモートデスクトップも応答せず、SSHも応答せず、PINGも通らない。

残る手段は”電源リセット”なのだけれども、リモートでは手も足も出ない。

仕方なく、夜の国道を飛ばしてサーバールームに向かう・・・そんな経験があるサーバー管理者さんも多いのではないでしょうか?

そこで今日は、ネットワーク経由でサーバー電源リセットを実現すべく、「TP-Link Tapo P105 スマートプラグ」を試してみます!

TP-Link Tapo P105の公式サイトはこちらから

  • スマホからでも電源ON/OFFが可能
  • 現在の電源状況が見られる

デザイン

こちらがTP-Link Tapo P105 スマートプラグ。単体でWi-Fiに接続することができ、専用アプリで電源のON/OFF、モニタリングが可能なのです。

 

大きさは手のひらサイズ。コンセントの形状にもよりますが、下の段が埋まらない程度の大きさです。

 

前面。標準的な2極のプラグ。エアコンなどで採用されている、1本が幅広のプラグにも対応できるようになっています。

 

左側面に電源スイッチがあります。

 

右側面には接続用QRが印字されています。

 

厚みもそれほどなく、使い勝手は良いですね。

安全性

電源プラグということで、気になるのはやはり安全性

Tapo P105はその点もぬかりありません。TP-Linkラボによる厳格な品質検査と世界的機関による認証をおこない、UL94-V0の難燃素材を採用し、燃焼の危険性を最小限に抑えているとされています。

なおメーカー公称の最大電源容量は10Aまでとなっていますので、それ以上の機器を接続しないよう、十分注意してください。

豊富な機能

小さな本体ですが、非常に多彩な機能を実現します。

とくに予約機能や音声コントロールは、使い勝手が良さそうですね。

機能 概要
遠隔操作 Tapoアプリを使えば接続デバイスをどこからでもオン/オフ可能です。
スケジュール デバイスを自動管理するスケジュールを設定します。
タイマー 接続機器のカウントダウンタイマーリストを作れます。
音声コントロール Amazon AlexaまたはGoogleアシスタントから音声でスマートプラグを管理できます。
おでかけモード デバイスのオン/オフを自動的に切り替えて不在を悟られないようにします。
さまざまな家電に対応 ケトル・コーヒーメーカー・トースター等を事前にセットしておけば朝食の‘予約’はバッチリです。
コンパクトデザイン ミニサイズなので隣のコンセントを塞いだりしません。
かんたん設定・使用 追加機材不要で、無料アプリから手軽に設定・管理ができます。

設定は専用アプリで

Wi-Fiへの接続や各種設定は、専用アプリ「Tapo」にて行うことができます。

設定はカンタンで、1ページごとのわかりやすい説明にしたがっていけば、自然と完了できます。

設定後はこのようなわかりやすすぎる画面で、電源スイッチを操作できるのです。

 

試しに蚊取り器具をつないでみました。Tapo P105をON/OFFすると、見事に連動しました!タイマーを仕掛けておけば、寝ている間はON、朝にOFFすることができますね。

TP-Link Tapo P105 ON

TP-Link Tapo P105 OFF

サーバーの遠隔電源ON/OFFを実現する

さて今回はサーバーをリモートで電源ON/OFFする方法を考えます。

ただし、これはTapo P105に対してネットワークが生きていることが前提です。ルーターが落ちているなど、Wi-Fiがそもそも落ちていれば動作はできませんので、ご了承ください。
  1. まずサーバーコンセントをTapo P105につなぎます
  2. Tapo P105をスマホで登録し、操作できる状態にします。

これだけで電源の「OFF」は実現できます。

 

問題はONにする方法ですが、大きく2つ。

  1. BIOSで電源断→復帰が起こった場合、自動起動する設定をする
  2. WOL(Wake on Lan)で起動する

このどちらかになります。どちらの場合もBIOSレベルでの対応が必要になりますが、最近のサーバーマシンであれば、たいてい両方、すくなくともWOLぐらいは付いているでしょう。

 

1が採用できれば話はカンタン。Tapo P105で電源をOFF、10秒ほどたったらONにすれば、ハードリセットが完了します。ハードの故障ではなく、OSのハングアップであれば復帰できるはずです。

2の場合は、Tapo P105で電源をOFF、10秒ほどたったらONにしたあと、同じセグメントのマシンからWOL信号を送る必要があります。WOL信号は送信用のフリーソフトもありますし、なんなら非常にカンタンなシェルスクリプトで送信できます。

シェルでWake-on-LAN (WoL)を自作する - Qiita
マシンを遠隔起動出来るWake-on-LAN(WoL)はとても便利です。通常はWoL専用のツールを用いますが、そういうものをインストール出来ない、したくないとい...

 

とはいえ、これを実現するためにはサーバーマシンだけではなく、WOLを送信するサブサーバや子機を用意しなくてはなりません。そのサブサーバや子機に、自分がリモート接続できることも必要です。

もし電力が心配であれば、Raspberry Piのような超省電力機器でもWOLは送信できます。環境の構築は必要ですが、一度設定すればそうそう変える必要はありません。

 

僕としてはどちらの手段も用意しておきます。

サーバーのハングアップという事態を少しでも早く解消するために、複数の経路を常に持っている方が安全は高まります。

現在1台のサーバーにTapo P105を取り付けています。その機種は電源復帰での自動起動があり、Tapo P105でOFF/ONしたところ、無事に立ち上げることができました!

WTS的まとめ

家電を便利にするために作られたTapo P105ですが、サーバー管理としても使いどころがあるのではないか、と今回試しました。

結果は上々。これでOSが完全に無応答になっても、ハードリセットをかけることができます!

サーバー管理者さんは、最終手段としてこのようなプラグを用意してみてはいかがでしょうか。本体もわずか1,200円前後という価格。稟議も軽く通ると思いますよ。

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