実売6,000円前後なのにIP66 完全防水の屋外防犯カメラ TP-Link Tapo C310 レビュー

こんにちは、太田アベル(@LandscapeSketch)です。

いままで販売されている”全天候型”の屋外型監視カメラといえば、10万円以上の価格が当たり前でした。設置料を合わせて数十万円にのぼることもザラです。

さて今回テストするのは、TP-Linkから新発売された全天候型(IP66 完全防塵・完全防水)を備えた監視カメラ「Tapo C310」です。

すごいのは価格。実売価格なんとわずか6,000円前後!!(2021/6/7現在 Amazonの価格

他社の機種と比べると一ケタおかしい感じもしますが、正しい金額です。

この価格なのに有線LANはもちろん、Wi-Fi(無線LAN)にも対応。台風にも耐えるIP66の防塵防水性能に、夜間のナイトビジョンまで付いているというのだから、金額がバグっています。

果たしてその性能とは!?

  • 300万画素の解像度でクリアな映像
  • Wi-Fiも有線接続も可能
  • 真っ暗でも最長30m先まで撮影ナイトビジョン
  • 動作検知&通知
  • ライトと効果音で不審人物に警告が可能
  • 双方向通話
  • 最大128GBのmicroSDカード(別売)へ自立保存可能
  • 台風にも耐えるIP66の防塵防水性能

Tapo C310の公式サイト、製品情報はこちらから

デザイン

Tapo C310が届きました。

 

まずは全体のデザインを見ていきましょう。

 

なんとなくガンダムなどのアニメに出てきそうな、ロボットチックなカタチ。左右に2本出たWi-Fiアンテナがまたロボットの耳っぽく、愛嬌(あいきょう)があります。

 

大きさは成人男性の片手サイズ。僕の手は手首から中指先までおよそ17cmです。軽いです。

 

中央には大きな瞳、もとい大型カメラレンズが。レンズ部分にも透明な防水カバーがかぶせられています。レンズ左右には明るいLEDランプが付いています。

 

本体後ろ側からLANと電源のコネクタが出ています。しっかりと本体の足の部分に包まれ、壁に取り付け後は、風雨にさらされないようになっています。

 

カメラ部分は角度や方向を変えることができます。上下の角度(仰角)はおよそ60度ほど、回転方向は360度までできました。

真下や真横を見るような角度は無理ですが、ある程度柔軟です。

付属品

付属品をチェックしましょう。

 

まずこの白い筒。ぱっと見なんだかわかりませんが、これは有線LANのコネクタを保護するもの

 

LANケーブルをこの中に通し、本体のコネクタに接続。その後にしっかりとキャップを締めれば、コネクタへの水分の侵入をほとんど防げるというわけです。

コネクタに水が入ったりしたら一大事。すぐに壊れてしまうでしょう。本体以外にも、天候への対策にしっかりと気を配っています。

 

ただ、ACアダプタ側にはこのようなケースがありません。電源コネクタはカチッとはまりますが、こちらにもLANのような防水カバーがあれば、より安心かなとも思います。

 

こちらはC310を壁に固定するためのタッピングビスと、位置合わせのシール。

設置位置を決めたら位置合わせシールを貼り、ビスの穴位置に穴を開ければ、ズレなく設置できます。壁に穴を開けるとやり直しはできません。これもまた気が利いていますね。

 

ACアダプタは小型。ケーブルは3mほどあります。

 

ただ、このようなアダプタのカタチですと、防水仕様のコンセント(大きなカバー付きのもの)に差すことができません。できればアダプタからさらに電源コードがでていると、より使いやすいかもしれません。メーカーには検討いただきたいところ。

SDカードで自立撮影も

Tapo C310の下部のネジ留めされた部分には、micro SDカード(別売)を入れることができます。リセットスイッチもこの中です。

 

micro SDが入っていると、サーバーがなくても本体に映像を記録することができます。撮影した映像はスマホアプリ「Tapo」から見ることができます。

 

micro SDは最大128GBまでのSDHC、SDXCタイプにも対応。画質によっては1週間以上の録画も可能になるでしょう。単体でも録画付きの防犯カメラとして活用できるのです。

また、SynologyやQNAPのNASを活用すれば、長期間(数ヶ月単位)の録画が可能になります。こちらはまた後日、別ページで特集しますので、ご期待ください。

撮影テスト

撮影するにはスマホアプリ「Tapo」のインストールが必要です。

Tapoをインストールしたら、製品を選び、流れに沿って接続や属性の割り当てを行っていきます。そのまま指示に従えば問題なく接続完了までいけるでしょう。

 

C310にログインすればすぐにカメラ映像が!写真は、スマホの画面をさらにカメラで撮ったので、ちょっと色味がおかしく見えますが、実際の映像はなめらかで自然でした。

Tapoアプリの表示

大きくして見ることもできる

 

ナイトビジョンを試す

真っ暗な室内であっても撮影が可能になる「ナイトビジョン」を試してみます。

論より証拠。こちらが電気のある状態で撮影した写真と、ナイトビジョンで撮影した写真。実際にTapoで撮影し、本体メモリに格納された映像です。クリックして拡大できます。

 

ナイトビジョンは、懐中電灯がなければ電灯のスイッチすら分からないほどの暗さの中で撮影しました。結果はおどろくほど鮮明です。

ナイトビジョンでは色はなくなりますが、物体のディテールはほぼそのままで、詳細は十分に確認できます。

自分の顔を撮影したらかなり不気味だったので載せませんでしたが(笑)、人間は衣服のシワや表情もわかるほどしっかりと撮影できます。

防犯カメラとしての性能は申し分なさそうです。

簡易的な耐水テスト

では家庭のシャワーを使い簡易的に耐水テストを行ってみましょう。

C310はIP66の防塵防水性能を備えます。IP66とは、IEC(国際電気標準会議)およびJIS(日本工業規格)で定められた国際的な性能等級を指します。

IPの後に続く数字がそれぞれ「防塵」と「防滴」の性能を表し、

  • 頭の6は強風による粉塵が内部に入らない
  • 次の6はあらゆる方向からの暴噴流に対して保護

を示しています。

つまり黄砂やPM2.5が吹き荒れる季節であっても、風速数十メートルの台風であっても、問題なく動作することができる性能を保証しているわけです。

ということで、おもいっきりシャワーで洗ってみましょう。ザーザーザーザー!

 

およそ1分にわたってあらゆる方向から水を浴びせましたが、もちろんこの程度ではまったく問題ありません。水を浴びせている最中でも撮影はまったく途切れませんでした。

さまざまな防犯機能を搭載

撮影するだけならどんなカメラでもできますが、Tapo C310はさまざまな防犯機能を搭載しています。

高度なナイトビジョン

真っ暗でも最長30m先まで捉えられます。これは上記のナイトビジョンの実験をご覧ください。

動作検知&通知

カメラが動きを検知した際に通知を送ります。

通知はかなり敏感。感度をMAXにすると、カーテンがそよ風で揺れても通知が来ました。

アラート機能

ライトと効果音で不審人物に警告を出します。

双方向通話

内蔵マイクとスピーカーを通して会話ができます。

 

たとえば、出かけている最中であっても、不審者アラートがあったらすぐにスマホで見て、犯人に声で警告することも可能なのです。機械の音声よりも迫力があるでしょう。

逆に部屋の中で、万が一武器を持った不審者が確認できたら、すぐに家から脱出したり安全な部屋に移動することも可能になります。ナイトビジョンはかなり鮮明で、近くなら顔も見分けられるほどです。

命を守るために役立てたい機能です。

総じて価格以上の機能

カメラ自体は固定なので首振り巡回や、見回したりすることはできませんが、この価格なら他社の1台分の価格で2台以上設置することも可能でしょう。

複数箇所に設置すれば死角はかなり減らせるはず。

さまざまな機能も搭載していて、実売6,000円前後という価格は、価格以上の満足感を得られるのではないでしょうか。

ネットワーク
セキュリティ SSL/TLS 128ビットAES暗号化
ワイヤレス レート 11Mbps(802.11b) 54Mbps(802.11g) 150Mbps(802.11n)
周波数 2.4 GHz
ワイヤレスセキュリティ WPA/WPA2-PSK
ビデオ
動画圧縮 H.264
フレームレート 15fps
ビデオ ストリーミング 3MP
システム
認証 CE, NCC
システム要求 iOS 9+, Android 4.4+,DHCP, 4GB~128GBのSDHCまたはSDXCカード(SDカードには非対応),WPAまたはWPA2で保護され、DHCPで運用されたWi-Fiネットワークによるインターネット接続
環境
動作環境温度 -20°C~45°C (-4°F~113°F)
保存環境温度 -20°C~70°C (-4°F~158°F)
動作環境湿度 10%~90%RH 結露を避けてください
保存環境湿度 5%~90%RH 結露を避けてください
製品構成
製品構成 Tapo C310 電源アダプター 取り付け用テンプレート アンカー&ネジ 防水シール 防水ケーブルアタッチメント かんたん設定ガイド
ハードウェア
ボタン リセットボタン
LEDインジケーター システムLED
アダプター入力 100-240VAC, 50/60Hz, 0.3A
アダプター出力 9.0V/0.6A(DC電源)
寸法 (W×D×H) 142.3 x 103.4 x 64.3 mm 電源アダプターケーブル長 約3M
カメラ
イメージセンサー 1/2.7“
解像度 3 MP (2304 × 1296)
レンズ F/NO:2.2;焦点距離:3.89mm
ナイトビジョン 850 nm IR LED:最大30m
音声
音声通話 双方向通話
音声 入/出力 マイクおよびスピーカー内蔵

より詳しいスペックはTP-Link C310公式サイトへ

WTS的まとめ

Tapoシリーズは置き型のC200も使っています。事務所の防犯から、親戚の家の猫の配信(笑)まで、かなり活用しています。

Tapo C310は本格的な屋外カメラとしてまじめに作られている印象。低予算でも”まとも”な監視カメラソリューションをくみ上げることができる、数少ない製品ではないでしょうか。

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