片手で持てる格安3Dスキャナは実用的なのか!?Revopoint POP 2 実機レビュー!

どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。

3D映像を作りたいと思ったとき、最初にぶちあたる壁は「モデル作り」

人物キャラクターであれ、車やイスであれ、思い描くものを作るためにはモデリング技術が必須。画面内で物体を伸ばしたり切ったりへこませたりして、理想の形を作っていくのです。

とはいえ、どんなに「カンタン」をうたうソフトであっても、それなりの練習は必要です。1日で思い通りにモデルが作れる人は、天才的なセンスを持つ人だけでしょう。

3Dモデリングソフト SculptGLで作業している様子

 

ならば現実にすでにある物体を取り込めばいい、と考えるところですが、それを実現する「3Dスキャナー」はほとんどがプロ用。100万円以上、モノによっては数千万円という高価なものばかり。

とてもではありませんが、「趣味で買ってみようかナ」とは思えない金額です。

 

そこに発売されたのが、今回レビューするRevopoint POP 2 3Dスキャナー

わずか10万円前後という、いままでのプロ用からすれば驚愕の低価格を実現。ホントにこの価格で物体が取り込めるのかよ!?と思わず疑いの目を向けてしまうほど。

※2022年9月現在 スタンダードセット 95,900円、プレミアムセット 110,000円となっています。(共に税込、公式サイト価格)

クラウドファンディングで9200万円以上の絶大な支持を集め実現化した、個人ユーザーでも手が届く3Dスキャナーなのです!

今回メーカーから体験機をお借りすることができましたので、ちょっと使ってみましたよ!

記事中の商品/サービス

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revopoint
わずか10万円前後ながら、0.05mmの精度で物体が取り込める本格3Dスキャナー。ソフトも使いやすく、初めての3Dスキャナーに最適!

セット内容

Revopoint POP 2 3Dスキャナーが到着しました!

 

箱を開けると、いきなりグレーのキャリングケースが現れます。ケース表面は合皮のような感触で、質感もいい感じ!

キャリングケース(プレミアムセットのみ)

 

中にはさまざまな付属品がぎっしり!

すべてを1ケースで持ち運べる

 

セット内容を確認します。

いろいろ入っている(※内容はプレミアムセット)

  • Revopoint POP 2 3Dスキャナー本体
  • 電動式回転テーブル
  • 三脚 / 手持ちスタンド(変形式)
  • テスト用の胸像
  • USBケーブル類(USB Type-A、Type-C)
  • パワーバンク(バッテリー内蔵バー 4000mAh)
  • スマホホルダー
  • クイック取り付けキット
  • キャリブレーションボード
  • ポイントシール

なかなか盛りだくさんな内容です。これらすべてをコンパクトに持ち運ぶことができます。

レビュー商品はプレミアムセットとなります。スタンダードセットでは付属しない部品があります。必ずご購入前に確認してください。

 

パーツの詳細を確認

主要なパーツを確認してみます。

これがPOP 2 本体。片手サイズのちょっと重みのある棒という感じ。重さはスマホ程度です。

Revpoint POP2 3Dスキャナー 本体

 

裏面にはUSB端子、電源ボタンがあります。

裏面

 

手持ちバーは開くと三脚にも。

手で持つことで、大きめの物体も取り込める

 

次に黒い丸いもの。これは何かというと、なんと「回転テーブル」

物体を手で回しながらではスキャンが不安定な上に、腕など余分な部分が入ってしまいます。この上で回転させれば、安定して360度スキャンすることができるわけです。

回転テーブル

物体を置いた様子(※本来は中間に丸テーブルを置きます。写真では忘れております。失礼いたしました。)

 

上の写真では忘れておりますが、回転テーブルの上にはこのボードを置きます。物体の位置をより正確に取り込むポイントボードです。

回転テーブル用ポイントボード

 

さらになんと電動式!電池もしくはUSBケーブルを接続することで自動で回転でき、さらにカンタンに取り込むこともできるのです。

スイッチを入れると静かに回ります。水が入ったコップでも大丈夫そう。

USB接続も可能

乾電池でも動く

 

4000mAhのパワーバンクです。スマホで取り込むときの補助電源として、回転テーブルへの電源として、便利に使えます。(プレミアムセットのみ)

4000mAhパワーバンク

 

スマホホルダーです。バーの中間にとりつけ、スマホを見ながらスキャンができます。

スマホホルダー

POP 2の接続

さっそく使ってみましょう。

接続はカンタン。

まずは三脚にRevopoint POP 2 3Dスキャナーを固定、裏面にUSBケーブルを接続したら、もう一方をPCもしくはMacへ。(iOS、Androidにも対応)

接続した様子(ソフトは別途インストール必要)

 

裏面のUSBはしっかりとネジ留め式になっており、取込中に抜けて失敗しないようになっています。持って取り込む際も安心です。

とりあえずスキャナー側はこれだけで準備完了!

「3Dスキャナー」などと言われると身構えてしまいますが、POP 2はまさに誰でも間違いなくできるほどカンタンです。

 

もちろんこれだけでは何もできません。専用ソフトをインストールする必要があります。

専用ソフト「Revo Scan」「Revo Studio」公式サイトから無料でダウンロード可能。Windows、Mac、Android、iOSで利用できます。

Windows 11、Macではダブルクリックしてインストーラに従うだけですんなりと完了できました。

さてでは起動!

本体のスイッチを入れUSBの接続音が聞こえたら、Revo Scanを立ち上げます。この時点ですでにスキャナーが認識されています。すんなり進んで気持ちがいい!

すぐに実映像が流れてきた

 

画面にPOP 2からの映像が出ていることを確認します。いろいろな設定をさわることなく、まずすぐに画面が見られるのは安心感があります。

実際にスキャンしてみる

いよいよ実際のスキャンです!

まずは添付の胸像を使ってみましょう。

POP2を三脚で立て、回転テーブルに胸像をセット。

物体を置いた様子(※本来は中間に丸テーブルを置きます。写真では忘れております。失礼いたしました。)

 

最適な距離にカメラを合わせ(上に表示されています)、あとは右にある三角マークを押せば、取込開始です。じょじょにモデルが入ってきます!複雑な凹凸のある胸像ですが、かなりの精度感です。「安いからこの程度だな」という残念感はまったくありません。

取込開始!かなりの精度感です

 

その後プラモデルの飛行機に挑戦しましたが、反射が大きいのか、ディテールがしっかり捉えられませんでした。回転テーブルに乗せたり、白い背景で行ってみましたが、大まかな形しか出てきません。

物体によっては、説明にあるように反射を抑えるスプレーで下地処理をする必要がありそうです。

だいぶ急いでテストしたため、私の使い方も悪い(制作者の想定外)かと思われます。参考程度にとどめてください。

モデルによってはディテールがうまく捉えられない。このような暗い色のモデルは「ダーク」モードを使うとスキャンが可能なようです。

色つき(テクスチャ生成)も可能

公式サイトでは色つきのスキャン(テクスチャの同時取込)が可能となっています。今回は時間の都合がなくて試せませんでしたが、また機会があったら試したいところ。

テクスチャ付きの同時取込(公式サイトより)

 

美術品や考古学資料など、なかなか詳細に観察することができない物体を3Dモデル化してくれれば、学術研究にも大いに役立ちそうですね!

WTS的まとめ

ちょっと急ぎ足のレビューになってしまいましたが、なるほど、クラウドファンディングで大きな支持を集めただけあるなと感じました。

コンパクト、使い方が非常にカンタン、すぐにデータが流れてくると、全体的にお手軽スマート!直感的に使用することができました。

僕は3Dモデリングは超初心者ですが、それでも時間をかけて練習すれば、現実そっくりのモデルを短時間で生成できそうだぞ、と感じます。

モデリングが苦手な人はもちろん、時間を短縮したいプロにもおすすめできると感じます。

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