最近は余剰生産を出さないために生産台数を絞り、なかなか入手できないゲームマシン、というのも日常的なものになりました。
コロナ禍で製造台数が極端に落ち込んだ「PS5」が記憶に新しいところ。新発売から1年たってようやっと入手できたという人も多く見られました。
さて、そんな納期の常識をはるかに上回ったゲームマシンが、今回僕が購入した「Playdate(プレイデイト)」です!
「名前を聞いたことがある!」という人でも相当のマニアもしくはゲーム事情通。さらに「持ってるよ!」ともなれば、度を超したマニアな上に、妙なゲーム機への投資に躊躇(ちゅうちょ)のない変人ということになります。>自分
さてそんなPlaydateが、注文から2年半を経過してようやっと届きましたので、ご紹介したいと思います!
Playdateとは?Panic incとは?
さてまずPlaydateとはなにか、発売までの経緯をご紹介します。
Playdateは「Panic inc(パニック・インク)」という会社が作った、初の携帯ゲームマシンです。もちろんゲームマシンとしても初の試みです。
「パニックなんて、名前からしてえんぎでもない会社だな。大丈夫か?」と思う人も多いでしょう。ですが、Macでプログラムを楽しんでいる人はこの会社名を知っている人も多いはず。
高機能プログラムエディタ「Coda(コーダ)」や「Nova(ノヴァ)」、グラフィカルで使いやすいFTPソフト「Transmit(トランスミット)」など、有名なソフトをいくつも持つ、Macでは古株のソフトメーカーなのです。
特にTransmitのトラックアイコン(下図)には、なじみの人も多いのではないでしょうか。FTP/SFTPや、S3、各社クラウドストレージなどを横断的に便利に使えるソフトです。
もちろん急に思い立ってゲームハードを作ろうとしたわけではなく、少し前からゲームソフトをWindows、Mac、PSやSwitch向けに販売しています。
Steamでも「非常に好評」という高評価を得ている「FireWatch」は、自然保護区域の監視員という地味な職業を題材に、独特な会話と景色のみで構成した3Dアドベンチャーソフト。”まるで映画のよう”といった高評価が目立ちます。
いたずらアクションゲーム「Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜」は「圧倒的に好評」を得ています。プレイヤーはガチョウとなって町の中でいたずらを繰り返すというほんわかゲーム。
ほかにも開発中のソフトがいくつもあり、個人的には「Nour: Play with Your Food」というゲームに期待を寄せています。
総じて、アートとゲーム性の絶妙なバランス感覚をもった作品たちです。
そのPanicが「どうしてもオリジナルハードを作りたい!」と情熱を燃やし、クラウドファンディング的に先払い方式で生産に乗り出しのが、今回の「Playdate」なのです!
注文を受け付けるまでに1年以上かかり、その間にどんなゲーム機になるのか、情報が常に提供され、期待は高まっていました。
そしてついに、2021年の6月ごろに実際の受注を開始!どんなゲーム機かはおよそわかりましたが、手に取ってみるまでわからないのがゲーム機というもの。全てが未知数です。
ですがその心意気と新しさに惹かれ、速攻注文をしたのです!
コロナ禍ですべてが止まった
運悪く、ちょうどそこから広まったのが新型コロナウィルス(COVID-19)です。
特に電子部品は世界中で製造が止まり、在庫が枯渇。自動車の生産が大幅に遅れ、PS5などのゲーム機も、ほとんど入荷しない事態となりました。
もちろんPlaydateも例外ではありません。
プログラマーの出社停止、電子部品が調達不能、本体部品の製造不能とすべてが止まってしまったのです。
その間の経過は報告があるものの、手に取るのはいつになるのか、まったくわからなくなってしまいました。
待ち遠しい気持ちはありましたが、ここは腹をくくって静かにまちました。
2年半後、ついに到着!
そしておよそ2年後。じょじょに出荷が開始され、ついに僕の注文が「Delivered」に変わりました!発送から約3週間後。ようやっと「Playdate」が到着しました!
いやー、長かった!(文章も)
ファースト・インプレッションいってみましょう!
開封
ボックスは派手な黄色。レゴのようなおもちゃっぽい色で、色からも楽しさを想像させます。
開けてみます。
キッチリとかたどられたクッションの中に収まっていました。付属品は本体、USBケーブル、ウェルカムペーパー。
企画段階から強調されていたギミック(特殊操作)「クランク」が見えます。(本体右のレバーのような部分)。
十字キーとボタンだけではなく、クランクをぐるぐる回すことができるのが、最大のポイント。任天堂もハードごとに新しい操作方法を盛り込んで、遊びの幅を広げてきました。Playdateのクランクはどうなのでしょうか。
手に取ってみます。
箱と同じトーンの派手な黄色のボディは、さらっとした手ざわり。フチは意外とカドが立っていて、四角さが強調されています。
大きさは大人の手のひらサイズ。ボタンが少ないので、この大きさでもなんなく操作は可能。子ども(7歳)にもちょうどよい大きさです。
正面には十字キー、A、Bボタン、右上にホームボタンがあります。
最大の特長である「クランク」。なめらかにグルグル回ります。
ボタン操作に加えて、このグルグル回すという操作がゲームをどんな風に発展させるのか、気になりますね!
クランクの下にある横長の穴は、クランクを折りたたむときに頭の部分が入る部分。持ち運ぶ際はたたんでおけば、引っかかって折れてしまうことを防げます。
下面にはイヤホンジャックポート、充電とデータ転送を兼ねたUSB Type-Cポート。
裏面には特に何もなし。
スタートする!
軽く充電してスタートしてみます!
画面は基本的に英語のみ。それほどむずかしくない文章ですが、完全に英語アレルギーな人はつらいかも。
画面はモノクロで、バックライトはないもよう。正面からは見やすいですが、少し暗いところ、またナナメからではちょっと見づらい。できればバックライトがほしかった。
画面はくるくるとよく動き、残像感はそれほどありません。スピーディーなモノクロ。
ソフトをダウンロードすると、まずプレゼントの箱になります。開けるとソフトのタイトルが登場!かわいい演出です。
ゲームプレイ!
さっそく初期から入っているゲーム「WHITEWATER WIPEOUT」をプレイ!
サーフィンで大波に挑むゲームです。
クランクをフルに使って、サーフィンの方向をうまく定め、スピードに乗せてトップでトリックを決めていきます!
ですが・・・むずい!
クランクの角度とサーフィンの角度がいまいちつかめず、何度もゲームオーバーに。
とはいえ、操作は直感的で挑戦心はあおられます。うまくプレイできるようになったら人に見せたくなる。
だんだんとゲームが解放されている
Playdateには初期でいくつかのゲームが付属しており、その後1週間ごとぐらいで、さらにゲームが追加されていきます。
RPGあり、スクロール型アクションあり、ペンギンのエレベーターアクション(?)ありと、なかなかバラエティに富んだラインナップ。
もちろん購入ゲームもあり、Playdate Catalogサイトで購入できます。ソフトは2ドル~10ドルほどで、全てダウンロードです。ソフトはぞくぞくと増え続けています。
ただ、文字を使うゲームは英語のみになってしまうため、日本人では言語の壁がきついひとも多いでしょう。
ケースはできれば買いたい
専用ケースも販売されています。
こちらも明るいパープルで、本体の派手な黄色とマッチングはピッタリ!派手なコントラストでおもちゃっぽさが加速します。
取り付けは簡単で、ケースにある3つのピンに、Playdateの角の穴を合わせるだけ。マグネットでくっつきます。
小さな手帳サイズで、かわいい!固く丈夫で、表面はさらっとした手ざわり。
傷からも保護され、満足度も高いのでぜひ同時購入をおすすめします。
WTS的まとめ
ということで、非常にめずらしいポータブルゲームマシン「Playdate」の紹介でした!
本体の説明でだいぶ長くなってしまったので、ゲームについてはだんだんとご紹介していきたいと思います。
とはいえ、全体的に英語メインでソフトも少なく、おすすめです、とは言いがたいところ。新しもの好きな人、だれも持っていないようなものを持ちたい人におすすめしたいです。
コメント