どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
さて先日のPhotoShopアップデート Ver.20.0.4 で追加された「被写体の選択」。
この名前を聞くだけで、切り抜き地獄を味わう多くのデザイナーが色めき立つことでしょう。
そう、超絶便利な「クイック選択ツール」にあきたらず、ついにPhotoShopは禁断の「被写体の自動選択」に手を付けたのです!正気か!?
ただまだ搭載されたばかりのこの機能。どのくらい「使える」のか、「使えない」のか、いくつかの写真で試してみた!
比較的人物が大きいもの
まずはこちらの写真。
比較的人物が大きく、背景との明確な差があるもの。髪の毛を除いて、比較的切り抜きやすそうです。
「被写体の選択」をし、切り抜かれた部分をベタ塗レイヤに重ねてみましょう。
おおおおお!!
どうでしょうかこれ!かなりいいところまで切り抜けていますよ!
肌と同系色の背景の部分がところどころ混ざりこんでいるものの、おおざっぱには切り抜けています。PhotoShop中級者レベルではないでしょうか!?
このあと投げ縄やクイック選択を併用すれば、少しの手間で使用に耐えるレベルまで仕上げられそうですよ!
背景と色が近い人物
次は全体的に淡い色調で、人物と背景のコントラストがあまりない写真です。でも背景は無地でエッジもしっかり出ているので、人間には切り抜きやすそうな写真ですが・・・
「被写体の選択」をし、切り抜かれた部分をベタ塗レイヤに重ねます。
あーーー、なるほど!
背景の白と、光が当たった手の白い部分の見分けがついていないようですね。手がかなり削られてしまっています。
それでも髪の毛や服などは、1枚目よりもしっかり認識しています。修正は簡単そうですね。
構図として小さな人物
次は画面の割合として人物が小さい写真です。
人間は人物に注目しますが、PhotoShopではどうでしょうか。
「被写体の選択」をし、切り抜かれた部分をベタ塗レイヤに重ねてみます。
おおおおおおおおお!
これはすごい!かなり完璧に近い切り抜きができましたよ!服のエッジなどをちょっと修正すれば、使えるレベルになりそうです。
僕は隣の木とかが一緒に選択されるかな~と意地悪く考えていましたが、PhotoShopはかなり上手のようです。
ものすごい意地悪な構造
お次はこれ!
全体的に同じような色合いが混ざり合い、背景の機械や壁が注目点をぶらします。さらに人物は仰向けに寝転んでいるという、この上なくむずかしい構図。さあどうなる!?
切り抜いてみました。
この無茶な構図の中でも、かなりすごいものが出てきました!
まず人物の胴体、腕、顔の部分と言った大きな部分はほぼ選択できています。この時点でも相当なレベルではないでしょうか。
またごちゃごちゃした背景の機械類がほとんど抜けているのもすごい。余分なものを外してもらう、という点では使えます。
ただダンベルや頭の髪の毛など、背景との境がわからない部分はかなりむずかしそうです。
もはや人ではないもの
人物はものによっては高精度を出してきました。
じゃあ人ですらないものはどうなのか!?
じゃじゃん!手に持った魚!しかも背景にボケた人が立っている!
PhotoShopはどこを選択するのだろうか!?
「被写体の選択」をし、切り抜かれた部分をベタ塗レイヤに重ねてみます。
なにいいいいい!?
PhotoShopやっべぇぇぇぇーーーーーーー!!
たしかにこの写真で「見せたいもの」は、この手と魚。見事に切り抜いてきましたよ!
あとはクイック選択でエッジをきれいにすれば、もう使えそうです。こいつはすごい・・・
WTS的まとめ
PhotoShop新機能「被写体の選択」はかなりすごい機能です。おおざっぱな選択には使えそうですよ!
ただ、写真によって精度の差は大きいですね。
使い方としては、切り抜き作業があったらまず被写体の選択をかけてみて、よければそれをもとに修正、全然まとはずれならゼロから選択、という風に使い分けるのがベストではないでしょうか。
将来AI判定なんてものが加わってきたら、もっと精度が高くなるかもしれませんね。
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