どうも、太田アベル(@LandscapeSketch)です。
インスタグラム、Facebook、ツイッターで重要視されているのは、やっぱり「写真」。どうせシェアするならみんなに感動を与えて、いいねをたくさんもらいたいものですよね!
ただ、いいねが多い写真というのはどれもこれも超一流。超高性能のカメラで撮ったようなものばかりです。
10万円程度の一眼システムではどうにも見劣りがする・・・という時も多いはず。もちろんより高額なシステムを購入し、腕を磨くという選択肢もあるでしょうが、なかなか気軽に選べるようなものではありません。
そんなときに使ってみたいのは「Luminar AI(ルミナー エーアイ)」という現像ソフトです。ワンタッチで適用できる多彩なカラーフィルタ、さらには空を丸ごと置き換えたり、霧を発生させたりといったアクロバティックなエフェクトが満載!
現実を超えた写真を作り上げることも可能です。
最新機能をレビューしていきます!
AIで写真の良さを引き出す!
Luminarは統合暗室ソフト。JPEGはもちろん、一眼レフのRAWにも対応しています。画面構成はAdobe Lightroomに近い。多彩なツールが分かりやすく並んでいます。
Adobe Lightroomでは、各パラメータを細かく使って編集していくのがメインですが、Luminarではまず「テンプレート」というフィルターセットアップを使って、自分の表現したい色設定をワンタッチで設定。その後、細かな色合いやコントラストの調整に移行するのが定石。
下記は標準搭載のテンプレートの一部。モノクロから色の重ね合わせまで、非常に多様です。
LuminarはLightroomと比べ、一撃で大きな変化を生むことができるので、よりパワフルで、思いもよらない効果を出すことが可能です。
テンプレートの効果は、「この写真はここで完成だろう」と感じる限界をさらに超えて、まったく別の表情を引き出せることもよくあります。
さらに、Luminarのテンプレートは非常に豊富。別売りのセットもあり、さらに多様な表現を、非常にカンタンに追加できます。
空を置き換える!?すさまじいスカイ機能
テンプレート機能はもちろん便利ですが、Luminarのさらにとんでもない機能は、AIによる写真の「置き換え」。
なんだそりゃ?と思うでしょうが、例えば以下の写真。何の変哲も無いビーチの写真です。ぼんやりした天気で、余り目にとまるような写真ではありません。
そこに「スカイ」機能を適用!
何が起こったかおわかりでしょうか?
そうです。空が完全に置き換わっています!
しかもどうでしょうか、この自然なはめ込み。パースもおおよそ合っていますし、監視台のこんな細い鉄骨の中(下図)もしっかりと空が適用されています!
「あー・・・簡単そうに言うけど、実はめちゃくちゃ時間をかけて選択範囲とかマスクとか準備をしてるんでしょ?」とあきれ顔をする人もいるでしょう。
が、僕はワンクリックしかしてないと言ったらどうですか?
そう、これは何の選択範囲もマスク処理もしていません。著作権フリーの素材を持ってきて、おもむろに「スカイ」で「Blue Sky 2」を選んだだけ!マジですよ!ワンクリックです。嘘は言っていません。地平線付近のボカシ具合も実に自然!
もちろん万能ではないことも付け加えておきます。
例えば地平線の位置がわからない写真、背景と被写体の区別が付きにくい(雪の中の白い建物など)は、そこに空が入ってきてしまいます。
また下記の写真では、木はしっかりと認識されていますが、地面の白い部分が空になってしまいました。
AIにも限界はあります。ただ、ある程度空と地面の位置が認識できれば、かなり正確に(ワンクリックで)空を置き換えてしまえます!恐るべき機能です。
せっかくの撮影旅行なのに曇りだ・・・という経験は誰もがあります。そういった写真を、Luminar AIなら”復活”させられる可能性すらあります。購入したらぜひ試していただきたい機能です。
もちろん青空にするだけではありません。
雰囲気ある夜の灯台を、いきなりギャラクシー感あふれる幻想写真にしてみました。ワンクリックで。(笑) 切り抜き、マスク処理、してません。
こいつは遊べます。
かっちりと自然なコントラスト
コントラスト強調は僕がかなり気に入っています。
非常にかっちりと鮮やかに仕上げるのに、ギラギラしないのです。人間が必死で悩んで出してくるようなコントラストを、スライダーをいじるだけでいい感じに出してきます。
派手なのにギラつかない、そんな絶妙なバランスをすぐに出してくれるのでとても作業が早いです。
肌荒れ除去!?
人物写真を撮る人は「肌荒れ除去」という、これまたヤバい機能も紹介しておきます。
肌をなめらかにするスキンスムージングはいろいろな現像ソフトに搭載されていますが、ちょっとしたシミ、ニキビあとのようなものをうまく除去するのはけっこう手間です。
Luminar AIの「スキン」機能の中にある「肌荒れ除去」というスイッチを入れてみましょう。
目の後ろ側のちょっと茶色っぽい顔のシミが、消えました・・・もちろん選択範囲もなにもしていません。スイッチを入れただけです。
どうなってるんでしょうねこれ。
Luminarが向いている人とは?
Lightroomと比べると、Luminarは書き出しの設定が少なかったり、PhotoShopとの連携がなかったりと、プロとしての使い勝手は足りない部分があります。(※LuminarからPhotoShopを呼び出すのではなく、PhotoShopのプラグインとしてLuminarを起動し、編集することは可能です)
ただ、上に書いたような「アクロバティック」な編集はかなり得意です。言うなれば、目立つためには何でもする!という機能が満載です。(笑) 紹介していない機能もまだまだたくさんあります。(逆光を”付け加え”たり、山を”霧に沈め”たり・・・)
自分の写真の世界観がバッチリ決まっている一流のプロ写真家からは、邪道とか世界観をゆがめると言われる可能性もあるでしょう。ですが、一流と呼ばれる人はほんの一握りであることは、だれもが分かっているはず。
インスタやTwitterでいいねをもらうために、イマイチぼんやりした写真をなんとか見られる写真に変えたい!というのが、一般的なカメラユーザーの本当の気持ちではないでしょうか。そういうときにLuminarは一番要求に応えてくれます。
WTS的まとめ
多彩な表現をワンタッチで切り替えまくれる、それがLuminarの最大の機能です。とりあえず「補正」の「アクセント」を動かすだけで、みるみる写真の精細度があがってきます。おもしろいですよ!
Luminarはもう少し書き出し機能を充実してくれるとさらに良くなりそうです。要望したい点です。
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