こんにちは、太田アベル(@LandscapeSketch)です。
ビジネス用パソコンとして非常に多くのファンを持つLenovo ThinkPad(シンクパッド)。その中でも、頑丈/打ちやすいキーボード/180度開くディスプレイを備えながらコストに優れた(要は安い)ベーシックグレードが、「ThinkPad E」シリーズです。
今回のGen2(AMD)は、AMDの最新プロセッサ「Ryzen(ライゼン)」を採用することで、価格を超えたパフォーマンスも手に入れ、誰が買っても間違いのない機種となりました。
さっそくレビューしていきたいと思います!
- AND Ryzenによる低コストでハイパワーな処理
- 頑丈なボディ
- 伝統の打ちやすいキーボード
- 1.7kgの持ち運びも苦にならない重さ
デザイン
デザインはThinkPad伝統のカラーと質感です。サラッとした触感のブラック塗装で仕上げられています。
オシャレ感はあまりありませんが、ガッチリと引き締まった頑丈なイメージを感じさせます。
通常ベーシックなグレードというのは、薄くするためのコストがかけられないので厚くなってしまうのが常ですが、ThinkPad E15は18.9mmとかなり薄く仕上げられています。薄型カバンで持ち歩く人も苦にならない厚さです。
ディスプレイ
ディスプレイは15.6インチ フルHD IPS液晶、またはHD TN 液晶のどちらかとなります。(グレード、選択による)
今回のレビュー機種はIPSタイプ。どの角度から見てもほぼ色化けや白っぽくなることもなく、鮮明です。黒がしっかりと黒く、画面が引き締まって見えますね。
非光沢タイプで周りの光が映り込みにくく、細かな描画もしっかりと見えます。光沢タイプよりも目が疲れにくいとされていて、長時間の使用でも集中力が続きそうです。
ディスプレイは180度開くことができ、このようにペタッと広げることができます。複数人で見るときに便利ですね。
キーボード
ThinkPadはキーボードの性能が高いことでも知られています。
キーの配列は自然で、大きさも十分。タンッとしっかりした剛性感があり、たわむようなゆるさはまったく感じません。タイピング時の反発力も適度で、たくさんの文字を打つ作業でもなんなくこなせそうです。
十分な大きさで、デスクトップ用キーボードと遜色ない指運びが可能です。
キーボードはバックライトも搭載し、少し暗い場所でもしっかりと視認でき、作業がスムーズです。
10キーも備えているので、エクセル作業などにも便利です。
タッチパッド、トラックポイント
タッチパッドは1プレートタイプ。左下/右下を押し込むことで左/右クリックが可能です。タッチパッドも同色で、統一感があります。
またマウス操作にはもう一つ、ThinkPadのトレードマークでもある、キーボードの真ん中にある赤いトラックポイント。人差し指でわずかに力を入れると、その方向にカーソルが動きます。
タッチパッドしか使ったことない人は「いまいち使いづらい」と言うことが多いのですが、ThinkPadを長年使っている人の中には「トラックポイントのためにThinkPadを買っている」という人もいます。
トラックポイントの最大の利点はキーボードのホームポジションから手を動かさなくてもマウス操作ができること。使ってみるわかりますが、腕の動きが他のパソコンに比べて半分以下になります。
書類を作るときの操作を考えてみてください。
文字を打つ → 手を放しタッチパッドへ → 文字を打つ → 手を放しタッチパッドへ・・・
という感じでけっこう手を動かしています。
これでは手を動かすたびに思考が途切れ、集中力も続きません。
そこでトラックポイントです。
キーボードのホームポジションに手をおいたままで操作できるので、腕を一切動かさずにすべての操作が行えます。キーボードを主に使う人にとって、トラックポイントは非常に使えるデバイスです。
トラックポイントは操作に多少の慣れが必要ですので、一般的なタッチパッドも搭載しているのです。
ポート類
ポート類はビジネスマシンとして不足がない程度に装備。
HDMI x 1、RJ-45 x 1、USB 3.1 Gen1 Type-C x 1(Video-out 機能付き)、 USB 3.1 Gen1 x 1(Powered USB)、USB 2.0 x 1が搭載されています。
有線LANポートも搭載しているため、社内のセキュリティ上の問題から有線LANしか使えない場面でも、アダプタなしでつなげるため、便利です。
充電ポートはUSB Type-Cとなっており、PD(Power delivery)仕様に対応した45W以上のアダプタやモバイルバッテリーがあれば、スマホなどと共用でき便利です。
ベンチマーク
3DMark
ゲームベンチマークとして、ほぼ業界標準となっている3DMarkにてテストをしました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
Sky Diver | 6266 |
Night Raid | 7185 |
軽量のテストでは十分にゲームとして成り立つスコアが出ています。少し画質を下げれば、なめらかさを保ってゲームもプレイできそうです。
CPU内蔵GPUでここまで動くのは驚きですね。
CineBench R15
CPUとOpenGL能力を計測するChineBench R15で性能テストをしました。
テスト | スコア |
---|---|
OpenGL | 37.55fps |
CPU | 809cb |
OpenGLでも軽量なテストでは非常になめらかです。内蔵GPUだけでここまでなめらかなのは、すごいですね。
CineBench R20
CPUのレンダリング速度を計測するChineBench R20で性能テストをしました。
テスト | スコア |
---|---|
CPU | 2012 pts |
2000ポイントの大台を超える、非常にパワフルな処理能力です。6コアの並列処理が行え、画像処理などに特に有効に働きます。
PCMark 10
システム全体の性能を計測するテストです。
テスト | スコア |
---|---|
総合スコア | 4408 |
Essentials | 8754 |
Productivity | 6927 |
Digital Content Creation | 3835 |
標準的なソフトの動作テストであるEssentialsでは、5000程度でも十分ですが8700ポイント台と、十分なスコアを出しています。
映像処理のスコアは3800台と低めなものの、それでも数年前のグラフィックボード付きのパソコン並みのスコアをたたき出しています。
Passmark
PassMarkでPC全体の能力を計測してみました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
PassMark Rating (総合スコア) | 3561 |
CPU Mark | 10987 |
2D Graphics Mark | 633 |
3D Graphics Mark | 1217 |
Memory Mark | 1810 |
Disk Mark | 16318 |
全体的に必要十分なスコアだと言えるでしょう。CPUは10000を超え、ほとんどのソフトは快適に使えることがわかります。
ディスクのスコアも16000ポイントを超えており、高速。全体的にキビキビと動作します。
スペック
今回紹介しているモデル:ThinkPad E15 Gen 2 (20T8S00500) (ThinkPad E15 Gen 2)
機能 | 詳細 |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 4500U |
CPUコア/スレッド数 | 6コア / 6スレッド |
ベース周波数 / ターボブースト周波数 | 2.3 GHz / 4.0 GHz |
メモリ | 8 GB |
メモリスロット (空きスロット) | |
グラフィックス | AMD Radeon Vega (512 MB) |
ストレージ | 256 GB SSD (NVMe) |
OS | Microsoft Windows 10 Home |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチ |
解像度 | 1920 x 1080ピクセル IPS |
ポート類 | HDMI x 1、RJ-45 x 1、USB 3.1 Gen1 Type-C x 1(Video-out 機能付き)、 USB 3.1 Gen1 x 1(Powered USB)、USB 2.0 x 1 |
有線LAN | あり |
サイズ | 約 365 x 240 x 18.9mm |
重量 | 約1.7kg~ |
WTS的まとめ
非常にパワフルな能力を持ちながら、6万円台の手頃な価格から入手できるThinkPadです。
AMDだけではなくインテルCPU搭載機も同時にラインナップされており、好みで選べるのもうれしいところ。
仕事用はもちろん、個人用としてもバランスのとれた一台です。
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