どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
先日のLIVA Zに続き、またまた手のひらサイズの超小型デスクトップパソコンを買ってきました!(前回買ってきたLIVA Zのレビューはこちら)
今回も24時間/365日運用のサーバーとしての購入です。LIVA Zとは違う場所で使う予定で、風通しがあまりなく、熱くなる場所なので、ファン付きの小型マシンから探しました。選んだのは「Intel NUC NUC6CAYH」。
Apollo Lake世代の最新Celeron J3455 クアッドコアを搭載したベアボーン。2.5インチのストレージを搭載することができるタイプです(Core i3 以上にはM.2搭載タイプもあり)。
組み立てから使用感までレビュー!
デザイン
さて到着しました。
開けるとぴっちりと収まっています。うまく作ってあるなぁ。
Intel NUCシリーズもすでに4、5世代目になります。
前代まではプラスチック筐体だったり、明るいシルバーの筐体だったりしましたが、この世代からはガンメタリックでしぶい色合いの金属筐体に変更されました。カドの丸みも若干少なくなり、鋭く硬質な感じに。
片手で持ててしまうコンパクトさは変わりません。
電源スイッチ周りのパネルが大きく変わりました。なんとパネルを囲うようにLEDがライン状に発行するようになっています!
ただこのLED、見た目はカッコいいのですがストレージのアクセスランプを兼ねていまして、デフォルトではアクセスするたびにビカビカと光るので、かなり目障り。
とはいえ、LEDの光り方や明るさはBIOS(EFI)画面でいろいろ設定できます。もちろん消灯も可能なので安心です。Visual BIOSはグラフィカルで非常に多機能。初心者でも直観的に設定できます。
スペック
今回のマシンのスペックを紹介しておきます。
機能 | スペック |
---|---|
搭載プロセッサ | Intel Celeron J3455 (Apollo Lake 1.5GHz/バースト時2.3GHz、2MB cache、4コア4スレッド / TDP 10W) ※取り外しは出来ません。CPUクーラーは冷却ファン搭載。 |
メモリスロット | 2× DDR3L SODIMM |
対応メモリスピード | DDR3L-1866/1600 MHz |
メモリ最大搭載容量 | 最大8GB (※2Gbit DRAMは動作しません。詳細は後述) |
グラフィックス出力機能 | Intel HD Graphics 500 (2画面出力対応) 1× HDMI 2.0 (4K@ 60Hz) 1× D-SUB (1920×1200 @ 60Hz) |
オーディオ機能 | HDMI (リア) 3.5mmHeadphone/microphone jack(フロント) Digital Microphone Array (フロント) Mini-TOSLINK (リア) |
拡張可能ストレージ | 1× SATA 6Gb/s ポート (2.5インチ SATA3 6.0Gb/s HDD/SSD対応 (9.5mm厚まで)) |
インターフェース | 2× USB3.0 (USB3.1 Gen1) Type-A (フロント) 2× USB3.0 (USB3.1 Gen1) Type-A (リア) SDXC Slot (サイド / UHS-I Support) 赤外線センサー (フロント) |
ネットワーク機能 | 1× Gigabit LAN (RJ45) ポート (Realtek RTL8111HN) |
無線ネットワーク機能 | Wi-Fi IEEE 802.11a/b/g/n/ac+Bluetooth 4.2 (Intel® Dual Band Wireless-AC 3168 オンボード) |
LEDエフェクト | 搭載 (マルチカラー フロントパネル LED リング) |
搭載電源 | 付属ACアダプター (DC Power 19V, 65 Watt) |
本体サイズ | 115(W)mm x111(L)mm x51(H)mm |
対応OS | Windows 10 (64bit) |
付属品 | ACアダプタ、VESAマウントブラケット、統合ガイド、プロセッサーバッジ |
ポート類
ポート類は十分な数です。
前面、背面にUSBは2個ずつ。すべてUSB3.0対応です。有線LANポートは1ポート。
前面のオレンジのUSB端子はスマホなどを常時充電できるポートです。本体の電源を切っていても充電できますので便利。
映像はHDMIとVGA(D-SUB 15)に対応。古いプロジェクターはいまだにVGAを使っているものもありますが、そのままつなげるので安心ですね。プロジェクター専用マシンとしても活用できそう。
USBにキーボードやマウス、ディスプレイを一切つながない”ヘッドレス”の運用も可能。超小型サーバとして運用できます。
サイドにはSDカードリーダも付いています!SDカードを挿したらどんどん取り込むマシンみたいなものも作れそうですね。
電源アダプター
電源アダプターは小型です。
日本用も合わせて、プラグは4つもついてきます。全世界で同じものを売るためですかね。日本用に1個だけ選んで入れるよりも、全製品に4つ付属した方が間違いがなく、コスト削減になるということでしょう。
海外にもっていく予定の人はありがたいですね。
自分でアダプタに付けます。
組み立て!
今回はストレージにSumsung SSD 850 EVO (500GB)、メモリにADATAの4GB ADDS1600W4G11-Rを用意。
ちなみにこのメモリの種類には注意が必要で、2GBitチップは認識しないという制限があります。2GBならは片面4チップ構成、4GBなら片面4チップもしくは両面8チップ構成の物を用意してください。写真のメモリは4チップが載っているので使用可能です。(ADATA ADDS1600W4G11-R)
チップ構成は生産時期によっても変わる可能性がありますので、もし心配な場合はドスパラなどで「相性保証」サービスをつけて買うのも手です。追加保証代金を払っておけば、動作不良ではない相性問題でも交換してくれます。
組み立てはカンタン。まず底面パネルをネジ4本を抜き外します。
2.5インチのマウンタがお目見え。ケーブルやメモリスロットはこの下になります。
マウンタは特にネジ止めされていませんので、そのまま持ち上げます。妙に固いので最初はおっかなびっくりでした。
開けるとSATAケーブルとメモリスロットが見えてきました。マウンタにはSATAケーブルがくっついています。
かなりギリギリの長さなので慎重に持ち上げていきます。
メモリを挿し、SATAケーブルを少し引っぱって2.5 HDDやSSDに接続。
ストレージを固定します。
ストレージを収め、あとは逆の手順で底面パネルを閉めるだけ!
ちなみにM.2端子もありますがNUC6CAYHはWi-Fiカード専用で、最初から使用されています。2230なのでM.2 SSDは使用できません。(写真奥側。2242、2260、2280は物理的に入らない)
天面の化粧パネルも取り外せます(かなり固いですが)。上面パネルを外しても金属パネルで埋まっています。こちらから内部をいじることは一切できません。
以前は赤とか青とかピンクの交換パネルが別売りで用意されていたようですが、このバージョンでは売ってないようです。需要がないからやめたのかな?
ピンクのパネルをつけてもねぇ・・・ファンシーさは皆無です。
起動してWindowsインストール
起動する前に、WindowsのインストールUSBなどを作っておきます。もしくはAmazonやNTT-Xで新品のWindows 10(USBフラッシュドライブ版)を買っておきます。LinuxでもたぶんOKです。(試してません)
Windows 10のクリーンインストールはすんなりでした。
特にドライバを入れずとも、全部のデバイスが自動認識されています。さすがIntel製。
もちろん起動完了後はインテル純正のドライバアップデートをかけた方が確実です。公式ドライバページはこちら > インテル® NUC キット NUC6CAYH 用のダウンロード
Windowsのインストールに不慣れな人ややったことがない人は、最初からインストール済みのタイプも販売されていますので、こちらを買った方が安心ですね。プリインストール版は2GBメモリ、32GBストレージも搭載しています。(Intel NUC Windows 10 プリインストール版)
動作はサクサク!
少し前のCeleronと言えば、Windows起動も遅く、動作はもっさり、ガマンが必要なCPUというイメージでしたが、認識を改めねばならないようですね。
Windowsの動作は全体的にサクサクしていて、SSDで運用すればアプリケーションの起動もけっこう早い。ブラウザも十分な速度で、スクロール中にガクガクするようなこともありませんでした。こりゃすごい。
電源OFFからの起動もおよそ20秒ほどで、スリープ状態からなら数秒でパッと立ち上がります。ときどき使うような緊急用パソコンや、事務用のパソコンなんかこれで十分ではないか?と思えるほどです。
速度にはまったく不満を感じませんでした。
静粛性
今回はファン搭載ということで多少の騒音は覚悟していましたが、実際動かしてみるとほぼ無音です!
通常時はファンの通気口に耳をくっつけるほど近づけるとようやっと聞こえる程度で、通常では生活音にまぎれてしまい気になることはありませんでした。
ベンチマークで高負荷をかけてみましたが、それでも注意しないと聞こえません。近づくと「シュー」というような風切り音が聞こえます。最大でもささやき声程度でしょうか。
かなり静かな環境でも安心して使えそうです。
WTS的まとめ
WTS的まとめ
とにかく速度に驚きです!Celeronとはいえクアッドコアなので、全体的にサクサク・キビキビしていて、びっくりするほど快適。
数人レベルのファイルサーバーや、エクセル・ワードメインの事務用途ならこいつで十分ではないでしょうか。