どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
最近SSDの値下がりが激しくなっていますね!250GBで6,000円前後が出てきて、少し前のHDDぐらいの感覚になってきました。
そんな低価格路線のSSDの中で目立っている会社といえば、Kingston Technology (キングストン)。価格比較サイトでも常に最安ランクに入っています。
ただし、激安パーツだけの会社と思っては大間違い。
キングストンにはもう一つの顔、高速、高安定性、高耐久性を追求するハイエンド・ブランド「HyperX (ハイパーエックス)」があります。HyperXは、著名なゲーマーやオーバークロッカーがブランド指定で使うほど、高い信頼を獲得しています。
今回Kingston Technologyから提供をいただいたのは、HyperXブランドの最高グレードSSD「HyperX Savage SSD」。その中の480GBモデルです。
いったい他のSSDと何が違うのか、レビューしてきます!
スペック
まずはスペックを見てみましょう。
項目 | スペック |
---|---|
ブランド名 | HyperX Savage 480GB |
型番 | SHSS37A/480G |
接続 | SATA 6.0GB/s |
最大読み込み速度 | 520MB/s |
最大書き込み速度 | 500MB/s |
TBW | 416TB 0.81 DWPD |
目が行くのはやはり速度ですね!
読み書きともに500MB/sを超える、高い公称値です。
低価格SSDでも、読み込みだけは500MB/sを超えるものが出てきましたが、書き込みは400MB/s台にとどまるものがほとんど。公称値で500MB/sを公言できるのは、さすが高級機種だ、と言える部分でしょう。
もう一点注目したいのは、SSDの寿命目安とも言えるTBW(Total Byte Written)の値。
細かいところを省略してぜっくりと説明させてもらうと、SSDを構成する記憶素子というのは、何度も書き込みを繰り返すとしだいに電気を貯めることができなくなり、破損状態になります。(正確には記憶してもすぐに消えてしまう)
TBWはSSD全体で、どれだけデータを書き込むと正常に使用できなくなるか、の目安となります。単位はTBW(テラバイト書き込み)。つまり50TBWなら50TB(テラバイト)の書き込みを行うと、データが消えたり、書き込みできなくなるなどのエラーが出てくると想定されています。
で、TBWは一般的なSSDであれば40~80TBWが平均ですが、HyperX Savageはなんと416TBW!一般的なSSDの10倍近い値となっています。
あまりに高い数値だったので、もしかして 何かの間違いではないのか?と思ってKingstone社に確認したところ、単位にも、試験内容にも、もちろん416TBWという数値にも、「間違いない」との回答をもらいました。
つまりケタ外れに高耐久であり、激しい使用状況においても長く安心して使えると言ってもいいでしょう。
セット品
セット品を見てみます。
箱は一般的なSSDの箱よりも二回りほども大きく、厚い紙でがっしりしています。
開けるとしっかりと型抜きされたクッションに収まっています。ダンボールにビニールを巻いただけで放り込まれている格安機とは、ワケが違います。
高級機を買った!という実感がしますね。
本体には最高グレードを誇示する真っ赤なプレートを装備。メッキを多用したロゴや装飾がキラキラ光ります。LEDで加飾したケース内でも、存在感をアピールできそう。
本体は一般的なSSDの2倍ほどの重さを感じます。
持つとずしりとした手応え。(もちろん重いというほど重くはありません。HDDよりは軽いです)
一般的なSSDは「中身入っているのか?」と心配になるほど軽いのですが、SAVAGEは逆に「何が入っているんだろう?」と気になります。放熱性に優れた厚い金属板を採用しているのではないか、と想像しています。
クッション裏側には3.5インチのマウンタとネジも入っています。デスクトップマシンに取り付ける人も、マウンタの追加購入は必要ありません。
プレートにはHyperXのロゴがエンボスで入れられています。凝っている。
9.5mm厚へ変更するアダプターも入っています。
クッションと同じ素材で、取り付けは両面テープ。
ベンチマーク
さて、ようやっとお待ちかねのベンチマークでございます!
SSDで大切なのはやはり速度。Crystal Disk Markで検証してみます。
テストマシンはおなじみG-Tune NEXTGEAR-NOTE i5710。
1GiBテスト
2GiBテスト
4GiBテスト
うん、文句なしの速度ですね!
公称値の読み込み520MB/s、書き込み500MB/sを達成するどころか上回っています! 1GiBのシーケンシャルデータアクセスは、読み込み557MB/s、書き込み538MB/sに到達。
この速さはSATA 6Gbpsインターフェースのほぼ限界と言えるでしょう。もし仮に、接続をM.2 PCIeなどに変えることができれば、さらにスコアは伸ばせそうな気がします。
2GiB、4GiBも試しましたが、数値に大きな変化はありません。大容量データを連続してやりとりしても、速度低下が起こることはなさそうです。
温度変化も非常にゆるやか。
CPUとGPUで熱くなっている筐体内に、さらに熱を撒き散らすことはなさそうです。
パッケージに対してのSATAコネクタの位置
ちなみにすごい細かいことですが、ケースに固定する際に絵柄の方向を気にする人もいますので(僕です)、パッケージイラストとSATAコネクタの位置を示します。
絵柄を正面に見て、コネクタは左になります。(裏返して右側)
WTS的まとめ
非常に満足な性能でした!SATAでは間違いなく最高位クラスです。550MB/sはSATAとしてはほぼ限界の速度ですから、もうこれ以上を求めるならM.2 PCIeしかありません。
これだけの性能ながら、480GBで実売17,000円前後というのもありがたい。速度、容量、耐久度、デザイン、どれも高次元で満たしたSSDだといえます。
超高性能ゲーミングマシンを組むなら、まず選んでおきたいパーツだと感じました。