パソコンの形は大きく据え置き型(デスクトップPC)、モバイル型(ノートやタブレット)に分かれます。
デスクトップPCは大型で配線ケーブルも多く、持ち運びはほぼ不可能。そのかわりたくさんの装置がつなげられるので、拡張性はバツグンです。
ノートPCは持ち運びがメインとなるため、機能や大きさを制限し、バッテリーを備えます。画面の大きさ最大でも17インチほどです。
いままでこの「中間」はなかなかありませんでした。
– 場所がないから普段はしまっておいて、すぐに出して使いたい
– 家の中は手軽に移動させたいけれど、ノートでは小さすぎる
– ときどき持ち出したい
– タブレットのようにタッチパネルで操作したい
– 騒音(ファンの音)が気にならないPCがほしい
そんなノートPC以上、デスクトップPC以下の複雑な要望に応えるのが、今回レビューする「HP ENVY Move All-in-One 24」です!
見た目は普通の24インチモニタのようですが、パソコン機能一式を内蔵しており、Windows11が使えます。
さらにいままでの一体型PCには機能として、なんとバッテリーも内蔵!この大きさなのにACアダプタをつなげなくても単体で動いてしまうのです!
タッチパネルも装備されているので、もはや感覚は24インチサイズの巨大なタブレット!
普段は棚にしまっておいて、空いた時間にダイニングテーブルにサッと置いて使う・・・そんなノートPCのような使い方も実現できてしまう、まさにハイブリッドなデスクトップPCなのです!
さっそくレビューしていきましょう!
外観
正面から見るとPCモニターやテレビのように見えます。本体は薄く、「これはパソコンだ」と感じる要素がまったくありません。
本体は明るくやわらかなホワイト。真っ白すぎず、アイボリーよりも明るい、リビングに似合うホワイトです。
本体部分の厚さはわずか3~4cmほど。大きさから考えると非常に薄いです。
PC機能の無いディスプレイと比べてもほとんど変わりません。(※ただし足の部分は前後に16cmほどあります。)
前面下側にはスピーカー等があり、その部分はファブリックでおおわれています。ここは本物の布が使われており、家具のような見た目。
背面には大きくhpのロゴ。
背面にも、表面と同じようなファブリック素材が1/3ほどをおおっています。
実はこれ、単なる演出ではなくフクロ状になっており、キーボードが入れられるのです!
付属のキーボードがすっぽり収まり、持ち運び時は片手だけで持ち運べます。スマートですね!
さらに、上部には運搬用ハンドルが。
本体とのつなぎ部分は布でできていますが、幅広で丈夫そう。実際に持ち上げて歩いてみましたが、不安感はまったくありません。
公称約4.1kgの重さがありますが、ハンドルのおかげでそれほど苦労せずに移動できます。家の中の移動はラクラクと言ってもいいほど!
ハンドルにはマグネットが仕込まれており、手を離すとパシッとくっつき、ぶらぶらしません。使用中に揺れてもガタガタ音を出さないので、気になりません。
どの部分もカラーイメージが統一されており落ち着いた印象。
さらにいろいろな機能がよく考えられていて、”おもてなし”を感じます。
使ってみる
スイッチを入れるとすばやくWindows 11が立ち上がります。完全に終了した状態からでも、およそ15秒もあれば起動状態に。使いたいときにすぐに使えます。
画面全体がタッチパネルなので、操作はラクラク!
動きはスイスイとスムーズで、さらに大画面なので、メールのチェック、文字が多い旅行予約やニュースサイトなども、余裕で読めます。
スマホやタブレットでは画面が小さいので、拡大/縮小を繰り返してちっとも作業が進まないことがよくあります。HP ENVY Move All-in-One 24なら、複数人で見ながら旅行予約を進めるなんて朝飯前!
タッチパネルだから、マウスが苦手でも問題なし。巨大なタブレットのように扱えます。
さらにバッテリー機能があるので、資料を見ながら床に置いたりテーブルに置いたり・・・まさに自在です。
この使い勝手はいままでにないと感じます。
スピーカーは世界的な音響メーカー”バング&オルフセン”の「B&O Play デュアルスピーカー」を装備。YouTubeや映画がかなり良い音で観られました。
ただかなり大きな音にするとビビリ音が聞こえました。部屋に響くほどの音量なのでそうそう使う人はいないと思いますが。
使い方が本当に自在!
HP ENVY Move All-in-One 24はどこでも持ち運べますから
- ダイニング
- ベッドサイド
- ベランダ
- テラス
- 書斎
などなど、いつでも好きな場所でコンセントも心配せずに使えます。コンセントのおかげでデスクトップPCは場所を固定されますが、HP ENVY Move All-in-One 24なら問題なし!
こんな移動式の机にポンと載せて、すぐに使えます。
ライフスタイルに大きく拡張してくれます。
キーボード
オシャレなホワイトのキーボードも付属。
キーボード部分の右側にはタッチパッドも付いており、マウスは不要です。
キーのストロークは2~3mmほどあり、やわらかなタッチ。キーの大きさは通常のデスクトップサイズで、打ち間違いはほとんど出ませんでした。
タッチパッドの反応も良好。複数指のジェスチャー機能も使えます。
映像
画面は23.4インチ QHD(2560×1440)の解像度です。
IPS液晶を採用し、上下左右どこから見ても色の変化はほとんどなく、とても見やすいです。
QHDはきめ細かな画面を表現でき、特に文字が読みやすい!軽く老眼が入った人も、この大きさとなめらかさならよりラクに読めるのではないでしょうか。
大画面のTVはかなり映像がザラついて見える機種もありますが、HP ENVY Move All-in-One 24は非常にシャープです。
黒色も濃く、動画も引き締まってくっきりと見えました。
本体は約10度かたむけることができます。
画面上部にはカメラも装備。ウェブ会議にもすぐに参加できます。安全な物理シャッター持ついており、ハッキングでののぞき見を防げます。
機能もいろいろ
薄型なので端子数は控えめ。ただ、いろいろつなげても持ち運ぶときにジャマになるので、むしろなにもつながずに使うのがデフォルトとなるでしょう。
左サイドには音量、USB Type-C、USB Type-A端子がそれぞれ1つ。
右サイドには明るさスイッチ、HDMI 入力切替ボタン、HDMI入力端子、電源端子です。
ちなみに上に「HDMI入力端子」と書きましたが、出力の間違いではありません。
なんとHP ENVY Move All-in-One 24は24インチの「ディスプレイ」としても使えるのです!ノートPCの映像、ゲーム機の映像などをHDMI経由で映すことができます。
たとえばニンテンドースイッチをつなげば、家のどこでもコンセントを気にせず、TVモードで楽しむことができるのです!
バッテリー内蔵のディスプレイなんてほとんど聞いたことがありません。一石二鳥の機能になりそうですね!
ACアダプタは少し大きい
ACアダプタは一般的なノートPCより少し大型。
筆者実測では297gの重さがありました。
ただ、毎日持って歩くような機種ではないですから、大きさや重さが問題になることはほとんどないでしょう。
WTS的まとめ
非常にシンプルな形なのに、さまざまな便利機能を集約してあり、使いやすい!!
家の中を移動させながら使ったり、普段はどこかの棚に入れておいてサッと出して使う・・・そんな使い方ができる、全く新しい「デスクトップPC」です。
この大きさなので、仕事や趣味、映像の楽しみ方も、スマホやタブレットからガラリと変わるのではないでしょうか。
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