過去のマシンに比べれば、だいぶ薄型・軽量化が進んでいるゲーミングノートPC。
その中でも、薄さ20.0mm(最薄部)とカバンにも入りやすい薄さを実現し、ミドルスペックのゲーミング性能を持つ「GALLERIA XL7C-R36H」は、“持ち運び重視派”ユーザーに注目のモデルです。
CPUにはCore i7-12700H、グラフィックチップにはGeForce RTX 3060を搭載。もちろん高性能な165Hz高速リフレッシュレートのフルHDディスプレイも搭載。
薄型・軽量でもゲーミング性能に一切の妥協はありません。
さっそく実機をレビューしていきます!
- 薄さ20.0mm(最薄部)。このスペックでは最薄クラス
- Core i7-12700H、GeForce RTX 3060搭載で重量級ゲームもプレイ可能
- 落ち着いたデザインで、ビジネス用パソコンとしても使えそう
デザイン
デザインを見ていきます。
ゲーミングPCというと、派手なLEDや荒々しい造形などが思い浮かびますが、GALLERIA XL7C-R36Hは「非常に静か」なデザイン。
グレー 1色で硬質なデザインです。こうして天板を閉じていると、まるで1枚の板に見えるほどシンプル。
天板のエッジはダイヤモンドカット風の面取りがされています。光を反射すると強く輝き、デザインのアクセントになっています。
このクラスとしては非常に薄型20.0mm(最薄部)を実現。持ち運びにも適しています。
天板にはGALLERIAのロゴマークが入っていますが、薄めの白色で、それほど目立つわけではありません。ビジネスやデザイン用PCとして常用しても、問題なさそうです。
ディスプレイ
最近採用率が高くなってきている16:10(1920×1200ドット)のディスプレイを搭載しています。従来の16:9(1920×1080ドット)のディスプレイより縦に少し長く、エクセルで言えば1~2行ほど多く表示できます。
ただ、ゲームとしては現状16:9に最適化されているものが多く、その場合は上下に細く黒帯が出ることもあります。また拡大すると左右が見切れる場合もあります。
筆者としては全く気になりませんでした。
ゲーミングPCとして当然の装備となりつつある、高リフレッシュレートのディスプレイも、もちろん完備。165Hzの高リフレッシュレートに対応。
高性能能GPU(GeForce RTX 3060)を搭載しているので、リフレッシュレートはかなり高めの設定が可能。対応ゲームでは非常になめらかでブレの少ない映像を楽しむことができます。
キーボード
キーボードはテンキーも備えたフルサイズタイプ。
キーの大きさは十分で、タイピング時の反発力も適度。たくさんの文字を打つ作業でもなんなくこなせそうです。
キーはあまりクリック感がなく、スッと下がります。音は静か。しかしやわやわというわけではなく、しっかりとした底突き感は感じられ、長文も問題なく打てそうです。
キーボードはオーソドックスな配列です。独自配列はなく、すぐに慣れることができます。
数値テンキーはエクセルや家計簿など、数字を多く入力する場面で非常に便利です。
]
キーボードはバックライト付きで、多少暗いところでもしっかりと入力できます。
一つ気になる点としては、ゲームでは使うことの多い矢印キーが、上下キーの高さが半分ほどで細長くなっています。見ずに操作する場合、押し間違えることがありました。
タッチパッド
タッチパッドは1プレートタイプ。かなり広めで、手の大きな人でも余裕のある操作ができます。
左下/右下を押し込むことで左/右クリックが可能です。タッチパッドも同色で、統一感があります。
複数の指でスクロールなどが行えるジェスチャー操作にも対応しています。
左上、右上にはダブルタップすると有効/無効が切り替わる機能が搭載されています。
左上はタッチパッド全体、右上はタッチパッドの右半分のみの有効/無効が切り替わります。
タイピングに集中したいとき、マウスでゲームをするとき、無効にしておけば手のひらで不意にカーソルが動くわずらわしさを防げます。
ベンチマーク
3DMark
ゲームベンチマークとして、ほぼ業界標準となっている3DMarkにてテストをしました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
Night Raid | 46695 |
Wild Life | 44768 |
Wild Life Extreme | 15171 |
Fire Strike | 18854 |
Fire Strike Extreme | 9316 |
Fire Strike Ultra | 4859 |
Time Spy | 7896 |
Time Spy Extreme | 3800 |
比較的重量級のFire Strikeでも50~70fpsを維持でき、スムーズです。Wild Lifeなど軽めのベンチでは70fps以上を常時維持します。
ミドルクラスゲームなら、高画質でも十分なフレームレートで楽しめます。
重量級ゲームは画質を「中」程度にすれば、60fps以上をキープできそうだと感じます。
ファイナル・ファンタジー XV (FF15)
ファイナル・ファンタジー15は最新技術を多数使っていて、重めのゲームです。最新技術のサポートがどのくらいあるのかを確かめることができます。
設定 | スコア | 快適度 |
---|---|---|
フルHD / 高品質 | 7855 | 快適 |
フルHD / 標準 | 10462 | とても快適 |
さすがRTX 3060と言える結果です。
薄型ノートなのに、高品質でも快適、標準画質ならほとんどコマ落ちを感じない「とても快適」の判定でした。
ある程度重いゲームでも積極的に遊びたくなりますね。
Passmark
PassMarkでPC全体の能力を計測してみました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
PassMark Rating (総合スコア) | 6591 |
CPU Mark | 27755 |
2D Graphics Mark | 745 |
3D Graphics Mark | 15554 |
Memory Mark | 2833 |
Disk Mark | 30540 |
CPU、3Dグラフィック能力は非常に高いスコアが出ています。ゲームはもちろん、グラフィック作業や動画編集にも強さを発揮します。
ポート類
ノート型ながらも、ポート類は十分実用的な数を搭載しています。
- カードリーダー SDカードリーダー (SDXC/SDHC対応)
- USB 3.2Gen1 Type-A x2
- USB 3.2Gen2 Type-C x1(DP1.4対応 / PD対応*100Wまで)
- Thunderbolt4 Type-C x1(PD対応*100Wまで)
- マイク入力・ヘッドフォン出力 共用端子 x1 (3.5mm / CTIA)
- HDMI2.1 x1
有線LANポートはついていないため、USBやThunderboltでの接続が必要になります。ドスパラでは購入時のオプションとしてUSB LANアダプタを追加することもできます。
Thunderboltは最新の「4」に対応。
例えば10GbE LANアダプタなど、USBより高性能な機器も接続することができます。1~3までのバージョンと完全に互換があります。
静粛性
この薄さに強力なGPUを搭載したということは、熱がこもってさぞかしファンの音もひどいだろうな・・・と先入観がありましたが、通常時はかなりの静かさ。
ベンチマークをかけて高温になってくると、扇風機の「中」ぐらいの風切り音となります。ですが最高潮でもファンの音は低音に抑えられており、耳障りなキーンという高音は、ほとんど感じられません。
とはいえ、高品質なゲームの音楽を存分に楽しみたいのなら、ノイズキャンセル性能のついたヘッドホンでプレイするのがいいでしょう。
スペック
WTS的まとめ
薄型でそれほど派手ではない、ゲーミングPCとして落ち着いたデザインですが、むしろこのデザインを求める人も多いのではないでしょうか。
これ1台であらゆる作業に対応できる、パワフルなメインマシンとなれそうです。
コメント