今日はFractal Designから販売されている860W 80PLUS Platinum認証のATX電源ボックス「Fractal Design ION+ 860P」をレビューします!
え?なんかモデル古くね?と思ったあなたはするどい!
実はすでに「ION+ 2」という後継機が発表されています。筆者が単にレビューを書くのを忘れていただけです。
とはいえ「2」は、ATX 2.52への対応、2系統のCPU補助電源ケーブルが全モデルに付属するなど、わずかな変更のみ。基本性能にはほぼ変更はありません。「1」が型落ち価格で安く出ているときもあるので、最新機能にこだわりがなければオススメしたい。(中古品も混ざっているので場合は注意。電源はできれば新品か未使用中古を狙いたい)
ハイエンドの860Pは、モデルナンバー通り860Wの大容量。大きな電流を流しながらも、動作は非常に静か。加えて、ケーブルが信じられないほど柔軟なのがウリ。
他のメーカより多少やわらかい程度かな~と思ったら、これが本当にやわらかい!指先だけでクネクネ曲がる!
狭いケースの中、キツイ角度でケーブルを取り回す際に、非常に助かりました。(動画もあります)
そんなION+ 860Pをいまさらながらレビュー!
- 860Wでハイエンドスペックにも対応
- 80PLUS Platinum認証
- フルモジュラーケーブル
- ものすごく柔軟なケーブル
- 非常に静かな動作音。冷間時はファン停止も可能
スペック
- 定格出力:860W
- 80PLUS PLATINUM認定取得
- MTFB:10万時間
- 保証:10年
- 奥行き150mmのコンパクト設計を採用
- 全ケーブルを着脱可能なフルモジュラー式
- 驚くべき柔軟性を持つUltraFlexケーブル
- セミファンレス動作のZero RPMモードに対応
- サイズ:150 x 150 x 86 mm
コネクタ
ATX 24-pin | 1 |
ATX12V 4+4 pin / EPS12V 8-pin | 2 |
PCIe 6+2 pin | 6 |
SATA | 10 |
ペリフェラル | 4 |
ケーブル
ATX 24-pin | 600 mm |
ATX12V 4+4 pin | 700 mm |
EPS12V 8-pin | 600 mm |
PCIe 6+2 pin | 550+120 mm x2 |
SATA | 400+120+120+120 mm & 650+120 mm |
ペリフェラル | 400+120+120+120 mm |
デザイン
デザインは落ち着いたブラック。ですが上下で濃いグレーとブラックに分かれていて、ちょっとオーディオ機器のような雰囲気もあります。
80PLUS Platinumのロゴが光る。
サイズいっぱいの大きなファンを装備。ファンガードは網ではなく格子です。
空気孔も、小さな四角で幾何学的なパターンが描かれていて、こだわりを感じます。
ケーブルはフルモジュラータイプ。
必要なケーブルのみを接続できるので、狭いケースで余ったケーブルをどこに詰めこもうかと悩む必要はありません。
写真左側の小さなスイッチはメインスイッチではなく、Zero RPMモードのスイッチ。ONになっていると温度が低いときはファンが止まり、完全に無音となります。温度が気になる場合はOFFにすることもできます。
めちゃソフトなケーブル
そしてとにかく便利だったのが、ソフトなUltraFlexケーブル!!
動画を見てもらえばわかりますが、指にほとんど力を入れていないのに、クネクネと曲がります。通常の電源ケーブルが強度10だとすると、ION+のケーブルは強度2~3ぐらい。
かといってケーブルが細いわけでもないのです。しっかりと太さがありながらもやわらかい。すごいです。ときどき曲げるとミシミシ音を立てるような激しい硬さのケーブルもありますが、見習ってほしいものです。
場所によっては直角に配線する必要がありますが、ION+ならすいすいと設置できました。
ケーブルは全てブラックで統一され、目立たせず配線できるのもGOOD!
非常に静か
起動すると、かなり耳を近づけてようやっと聞こえるほどの静けさ!
OSのアイドル時はもちろん、高負荷時でもファン音が気になることはまずありません。CPUやケースファンの音の方が気になるレベル。
もちろんZero RPMモードに入ればまったく聞こえなくなります。
Ryzen 7 3700X + GeForce RTX 3080という大電力を消費する環境でも、電源からはあまりファンの音が聞こえません。というかグラフィックスボードの音が大きくて、聞き分けられません。(笑)
僕の個体ではコイル鳴きも皆無で、とても落ち着いていました。
WTS的まとめ
高負荷なゲームを続けても、電源の不安定さから来るエラーは一切起こりません。大電力でも余裕で対応できています。
加えて静粛性も非常に高く、CPUやGPUと一緒になって騒ぎ立てることはありません。
組みやすく、安定し、静か。ウラカタに徹しつつもちょっとデザイン性も加えてある、スーツの裏地にこだわるような、洒落者のための電源ボックスだと感じました。
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