タブレットにパソコンやブルーレイレコーダーから映像を映したい!と考える人は多いのではないでしょうか。
バッテリーで動くから配線も気にならないし、軽いし、薄い!最強のモバイルディスプレイにはるはず!
しかし・・・僕が調べた限り(50台以上)、残念ながら現在発売中のタブレットには(物理的な)映像入力に対応できるものはありませんでした。
でも、あきらめるのはまだ早い!
”ほぼタブレット”の形で、HDMIモニタとして使えるアイテムが発売されました!
今日はドスパラから販売されている「Diginnos モバイルモニター DG-NP09D」をレビュー!(DG-NP09Dは製造中止となったため、上記リンクはほとんど同じ機能の別商品になっております。ご了承ください。)
※記事作成当時はこのドスパラのモニターしか存在しませんでしたが、現在はアマゾンでも「モバイルモニター(モバイルディスプレイ)」という名称で、タブレット型のモニタが多数販売されています。
・タッチパネルの有無
・インチ数
・解像度(HD、FULL HD、4Kなど)
・接続方法(USB、HDMI、DisplayPortなど)
各商品で仕様がいろいろありますので、ご購入の際はよくお確かめください。
モバイルモニター 13.3インチ タッチパネル 1920x1080FHD スイッチ用モニター USB Tpye-C/mini HDM
タブレット型ディスプレイ
さてやってきましたDiginnos モバイルモニター DG-NP09D。箱はドスパラの他のタブレット製品とそっくりです。
こちらが本体。形はほぼタブレットです。
この商品の素性を知らなければ、誰もが普通のタブレット端末だと思うはず。ですがこれはれっきとしたHDMIディスプレイ。CPUは搭載しておらず、もちろんAndroidなどのOSも入っていません。
電源を入れると普通のPCディスプレイのように「信号がありません(Check Signal)」という表示に。
映像信号を入力しなければ青い画面をひたすら「信号がありません」が飛びまわっています。癒されます。(何?)
タブレットそっくりなのでタッチもできそうな雰囲気ですが、タッチには対応していません。
ディスプレイの大きさは8.9インチ。1920×1200ピクセルという高い解像度です。フルHDは高さが1080ピクセルなので、少し縦のピクセルが多いです。この後の使用感の項でも書きますが、小さいながらもWindowsが実用的に使える十分な解像度です。
重さは約490gと軽く、サイズは(幅)234×(奥行き)156×(高さ)9.4mm。片手でラクラク持っていられます。カバンにもサッと入れられるコンパクトサイズです。
本体は金属パネルでガッシリとしており、剛性感は高い。背面はサラッとした感触の塗装で仕上げられています。
電源はスマホでおなじみのMicroUSBから給電します。本体にはACアダプタが1つ添付されています。
さらに!なんと本体にはバッテリーも内蔵していて、4.5時間も給電せずに表示可能!これはうれしい!(時間は公称値)
多数の機器を持ち運ぶカメラマンも、ダラダラとした電源ケーブルに煩わされることがありません。2時間程度ならDP09D単体で動かすことができるのです。
USB端子なので汎用性も高く、スマホ用のモバイルバッテリー、コンセントに挿すタイプのUSBアダプタ、シガーソケット用のUSB充電器などなど、あらゆるもので給電が可能。
以下は当サイトでレビューしたことのあるUSBアダプタとモバイルバッテリーです。どのようなメーカーでもUSBの規格に合っていれば使用可能。Amazonや電器店など、どこでも手に入ります。
一つ持っていればスマホやタブレットと兼用できるので、本体のACアダプタを持ち歩く必要はありません!荷物も少なくて済みますね!
映像入力は mini-HDMI となります。
HDMI規格は HDMI / mini-HDMI / micro-HDMI の3種類ありますので別途ケーブルを買ったりするときは十分に注意してください。(miniとmicro はどちらもmiから始まるのでまぎらわしい。何度もご確認を。)
変換ケーブルも1本付属します。フルサイズのHDMIコネクタがそのままつなげるので安心。
いちいちコネクタを付けるのも面倒だなぁ・・・というときは、HDMI → mini HDMIケーブルを別途買えばよりスマートになります。
本体にはステレオスピーカーも内蔵していて、音を出力することもできます。ステレオミニジャックもついているので、スピーカーやヘッドホンなども別途接続可能。
音の質は・・・まあ音が出るだけマシという程度です。こいつで音楽を聴こうという人はあまりいないと思いますが、過度な期待をしてはいけません。
右側面にはUSBポート(Type-A)が1つありますが、メンテナンス専用で別の機器をつなぐことはできません。
スペック
詳細なスペックも表記しておきます。
項目 | スペック |
---|---|
画面サイズ | 8.9インチ |
最大解像度 | 1,920×1,200ドット |
ポート類 | Mini HDMI入力、Micro USB(電源供給用)、ステレオミニジャック、ステレオスピーカー |
バッテリ | 約4.5時間/リチウムイオンバッテリ(8,000mAh) |
寸法 | 234×156×9.4mm(幅×奥行き×高さ) |
重量 | 約490g |
NP09Dは製造中止となったため、ほとんど同じ機能の別の商品をご紹介しています。
使ってみる
機能説明はここまでにして、さっそくつないでみましょう!
接続はパソコンのHDMIケーブルをDG-NP09Dにつなぐだけ。バッテリ内蔵なので、電源をつながなくてもそのまま動いてしまうのも手軽!
下写真はHDMIをmini HDMIに変換するケーブル(本体添付)に、通常のHDMIをつないだところ。
おおっ!映像はきれいです!
全体的に少し色合いが浅いかな?という印象はありますが、よく言えばナチュラルな色味。赤や青が強かったりするような、色の破たんはありません。
解像度が非常に高いので、文字や写真もくっきりと表示されます。
Windowsの基本作業には十分な高画質。密度が高く文字が小さめになるので、設定で125%~150%ぐらいにすると見やすくなります。
ゲームプレイはどうか?
速い映像はどうでしょうか?ゲームもプレイしてみましょう!
PCゲーム「Just Cause 3(ジャストコーズ3)」、「Watch_dogs(ウォッチドッグス)」をプレイしてみます!パソコンはWorkToolSmith コンパクト1号(仮)(GTX 1070 出力は1920×1200 60Hz)から出力。
おおおっ!lこれまたキレイだ!
ものすごいクッキリとした画面!FULL HDを超える解像度なので、こまかなオブジェクトまでしっかりとディテールを保っています。
小さくて密度が高まるので、まるで写真のような詳細度。PCの4Kディスプレイを見ているような密度感です。
無線ではなくHDMIで直結しているので、映像の遅延は一切ありません。速い動きにもしっかりとついてきます。
残像感はほんの少しありますが、そんなに気にならない程度。とはいってもゲーミングモニタではありませんので、激しいパンには当然ティアリングも起こします。更新速度は体感8~10msぐらいでしょうか。
Just Cause 3の画面。遠くの景色までしっかりと細かさを保っています。(雨の場面なのでちょっと見づらいですね。すみません。)
遠くの家もしっかりと細かい!
音楽や効果音はまあまあ聞けるかな、という音。
ノイズはほとんどなくきれいな音ですが、軽~い音質です。ゲームをする分には許せる範囲ですが、映画や映像作品を愉しむには物足りないでしょう。
ちなみにこうやってXBOX One Elite コントローラと並べると、超小型・高性能ゲーム機みたいな感じでいいですね~!(パソコンが別途あるのは忘れて)
高解像度のゲーミング・タブレットというと、なんとなくnVidiaのShield Tabletを思い出します。
用途はいろいろ
今回はパソコンとだけつなぎましたが、入力がHDMIなのでいろいろつなげるはず。
たとえばデジカメのファインダー画面として使えば、ファインダーの数倍の大きさとなり、ピント合わせもかなりラクになりそう。これは近く実験してみます。
実験してみました!▼
Raspberry Piとか、ヘッドレスのラックサーバーとか、モニタを持たないPCのセットアップにも使えそうですね。ただしHDMI限定なので、昔のPCで多いVGAアナログ端子がつなげないのが苦しいところか。
WTS的まとめ
電源がないので自由度はハンパなく高い!しかもこの小ささでFULL HDを超える解像度なので、写真や映像などのサブディスプレイや屋外のモニタとして重宝しそう。
電源が必要な環境だとしてもUSBなので、モバイルバッテリーを使えば遠くからACコードを引っぱってくる必要もありません。スマート!
かなり可能性を秘めたモニタだと感じています!