どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
最近市役所のデータの流出などで話題になっている「データの抹消」。
あまり知られていませんが、ディスクの「フォーマット」では、ディスク内のデータはほとんどが残った状態になります。ディスク復旧ツールや、たとえHDDが動かなくても特殊な機材を使うことで、データを復元することができてしまいます。
ドリルで穴を開けたり、強磁気破壊機などで破壊するのが100%です。
とは言っても、ヤフオクなら2000円、5000円という高額で売ることができる中古HDDを、みすみす破壊するのも心苦しいもの。
自分のHDDなら、可能な限り抹消して売りに出したい!と思うのが、われわれ小づかいの少ない自作ユーザーなのです。(笑)
そこで!今日はお気に入りのディスク編集ツール「MiniTool Partision Wizard(ミニツール パーティションウィザード)」にて、完全抹消を試してみます。
ちなみに抹消はMiniTool Partision Wizardのフリー版でも可能です!
わかりやすい画面構成
MiniTool Partision Magicはわかりやすい画面で、ディスクに関するあらゆる操作が、わかりやすいグラフィカルなインターフェースで行えるのが魅力。
ですが、ディスクの編集はほとんどの場合「データの破壊」も含みますので、操作は慎重に行いましょう。
ディスク抹消の方法
ではさっそくディスク抹消を使ってみましょう。
この操作は、対象のディスクを「本気で絶対に読めなくする」方法です!
ディスクの指定を間違えた場合、使うべきディスクを完全破壊してしまう可能性があります!何度も確認し、必要なデータはバックアップをしてあるか、必ず確認しましょう。
抹消後は専門業者でも復元できなくなります!
抹消の方法は意外に簡単。
まずは抹消したいディスクを選択。※何度も書きますが、ここでディスクを間違えると取り返しのつかない破壊につながります!何度も確認を!
ドライブ名、ドライブの物理名両方から、正しいディスクを選択しましょう。
左サイドバーのメニューから「ディスクの抹消」を選択。
下記のような選択肢が現れます。これは消去する方法なのですが、下に行くほど安全な消去方法になります。
上の2つの方法(0で埋め尽くす、1で埋め尽くす)は、1回かけただけではわずかに復元できるデータが残っています。専門業者なら引き出すことも可能だといいます。
もしHDDを中古として販売するのなら、最低でも0と1で埋め尽くすを実行しましょう。時間が許すならDoD 5220.22-Mの3回上書きを実行したいところ。
また、重要機密データを含んだディスクを手放すのなら、DoD 5220.28-STDを選択すべきです。
ただ、このレベルを選ぶほどの重要ディスクなら、時間も非常にかかりますし、破壊したほうが早く終わります。(ただし自分の手で行いましょう。業者に丸投げは危険ということは、今回の流出事件でわかりますね)
機能の選択が終わったら、左上の「適用」ボタンを押せば開始されます。
※何度も書きますが、ここで間違えると取り返しのつかない破壊につながります!ディスクの選択を何度も確認を!
ちなみに、1TBのHDDを抹消した場合、1回上書きで5~8時間、3回上書きでは18時間ぐらいかかります。
また、USBで接続するならUSB 3.0などの高速ポートへ。パソコンの自作経験があるのなら、内部のSATAコネクタへつないだほうが速いです。USB 2.0のポートではさらに時間がかかります。
WTS的まとめ
重要機密データは中古や廃棄されたディスクから盗まれることが、実は数多くあります。
今回の事件のように、信頼していた業者が意図せず流出させることも、最初から想定すべきです。
ドリルで穴を開けるのはなかなかむずかしいですが、MiniTool Partision Wizardで抹消するなら、時間はかかるものの、手軽に行なえます。
廃棄する前、修理に出す前、業者に出す前には必ず抹消!を合言葉に、データの保全をしましょう。
コメント