最近は小型パソコンがたくさん販売されていますが、ひときわ目を引くのがこれ!はい、どうみても水筒です。なにかのジョークグッズではありません。れっきとしたパソコンです。
どうも、変なパソコン好きの太田アベル(@LandscapeSketch)です。こんにちは。
今日は接地面積6cm四方の中に、必要十分なパソコン機能を内蔵した、小さな本格マシン「Diginnos CAN-PC」を体験レビュー!
スペック
スペックを見てみましょう。CPUは超省電力タイプAtomシリーズの中で最新・最高スペックのx7-Z8700。
メモリは4GBを搭載し、Windowsの作業に支障はありません。
ストレージは32GBとちょっと心もとない容量ですが、microSDスロットを搭載していますので、あとからカードで容量を増やすことができます。最近はmicroSDでも128GBを超えるものがありますので、心配はありません。
購入時にオプションでmicroSDを同時注文することもできます。
項目 | スペック |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64-bit |
CPU | Intel Atom x7-Z8700 (4コア / 4スレッド) |
メモリ | 4GB |
メモリスロット (空きスロット) | – (-) |
グラフィックス | Intel HD Graphics (Intel) |
ストレージ | eMMC 32GB |
光学ドライブ | なし |
ポート類 | USB3.0x2、HDMI x1、microSDカードスロット |
Bluetooth | あり |
無線LAN(Wi-Fi) | 802.11 ac/a/b/g/n |
有線LAN | なし |
サイズ | 約66(直径)×181(高さ)mm |
付属品
付属品はアダプタ、HDMIケーブル、イヤホンジャック変換ケーブルです。キーボードやマウスは付属していませんので別途購入の必要があります。USBポートが2つしかないので、BlueToothなどの無線タイプがオススメ。
デザイン
冒頭でも書いたように、本当に水筒そっくり!
ボディはアルミのような金属でできています。サラッとした表面処理がされていて、がっしりしています。安っぽさはまったくありません。
一番上にはなんとウェブカメラも装備。
上に上げることもでき、撮影に角度がつけられます。
一番上は細かな穴の空いたメッシュ状の金属となっていて、ここから熱を排出する形になっています。
ポート類
裏面には外部接続端子が揃っています。拡張できる端子としてはUSB3.0の2ポートだけしかありません。有線のマウス、キーボードをつなぐとそれだけでいっぱいになってしまいますので、別途USBハブを用意したり、無線接続のマウスなどを活用したいところ。
ディスプレイはHDMI接続です。
一番下にはmicroSDのスロットがあります。容量を増やしたいときはここで。
Windowsの操作感
実際に操作してみますと、Windowsの動作に関しては軽快です。Officeなどの大型ソフトは起動時もたつきますが、起動してしまえばスイスイと使用できます。
どちらかと言えば問題はストレージ容量。初期状態で13GB程度の空き容量しかないため、大型ソフトを1つ入れると一気に領域がなくなってしまいます。データ類はmicroSDに保存するなど、最初から工夫しておきたいですね。
ファンの音は少し気になる
ファンが一つ内蔵されていて、常時回っています。熱いときだけに回るのかな~と思い、起動後30分アイドル状態で放置(室温23度)してみましたが、ずっと回っていました。
ファンの音はフィーンという音で、1m離れた状態でも聞こえる程度の大きさ。僕としてはちょっと気になる音でした。できればもう少し静音化を望みたい。
使いどころ
CAN PCの特徴はその細さです。
最近の「小型PC」と言うと、たいていは15cm四方程度のボックス型になりますが、DG-CANPCは円筒状でほぼ500mlのペットボトルサイズ。直径は66mmと、フットプリントが非常に小さい。机の上のちょっとしたスキマ、棚の中などに設置できそう。
ちなみにバッテリーを内蔵していますので、多少の時間は本体のみで使用することもできました。
ベンチマーク
さて小さくて便利なCAN-PCでは、Windowsの快適さ、ゲームプレイの能力はどのくらいなのでしょうか?ベンチマークを測ってみました!
まずは内蔵ストレージの速度です。フラッシュタイプのストレージですが、eMMCのため転送能力はHDD程度となります。とはいえHDDよりはランダムアクセスが速く、衝撃にも強いです。
次にPCMark8。Windows作業の快適さを計測します。
家庭用の使用を想定したHOMEテストは1519、ビジネスワークでの使用を想定したWorkテストは1243ポイントとなりました。どちらも必要最低限は満たしているスコアです。ですが重いソフトではかなりのもたつきを感じる場面がありました。
最後にゲームのベンチマークです。3DMarkにて計測します。
まず最軽量のテストとなるIce Storm。8882ポイントで、表示も大半がなめらかでした。一部でカクつきを感じるものの、ゲームプレイとしては問題ない範囲でした。
次に1グレード高いテストCloud Gate。これはかなりの重さ!ほとんどコマ送り状態で、ゲームプレイとしては無理な状態だと感じました。スコアは1000ポイントも届かず770ポイント。
ゲームはブラウザゲーム、ドラゴンクエストXなどの軽量ゲームが限界と言えそうです。
WTS的まとめ
小型PCの中でも特におもしろい形のパソコンでした!接地面積も極端に小さく、机の本の片すみにパソコンを置けてしまいます。持ち運びもかなりラクなので、デモ用パソコン、社内の臨時パソコンとしても用途を見いだせるでしょう。