BackBlazeにS3互換のAPIが追加!ファイルの配信にも使える格安ストレージに!

どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。

僕が大量のファイル(30万ファイル、2.2TB=2200GB)を預けている、クラウドバックアップストレージ BackBlaze(バックブレイズ)。

Amazon S3で2.2TBものファイルを預けた場合、月に5000円近くの料金がかかりますが、(S3標準タイプの場合、転送料金含まず)、BackBlazeの場合、実質(クレジットカードに実際に請求のあった金額)の請求料金がたったの1,200円(ドル換算 $11.02 x 110円)程度。

S3の1/3程度の価格に収まってしまいます!驚異的なコスパ!

2.2TB(2200GB)を預けた料金
BackBlaze Amazon S3 標準
実質料金 1,200円 / 月 公式見積料金 5,200円 / 月
https://calculator.aws/にておおざっぱに計算)

 

ただしBackBlazeは基本的にバックアップ用のストレージを想定しています。

ファイルをため込み、万が一の場合に復活させるというのがメインの使い方です。

対してAmazon S3は、Webシステムと連携し、ファイル単体ごとに転送し、ウェブで「公開」することができます。大量の画像ファイルを高速で表示できるストレージや、動画を配信するサーバとしても動作します。

 

そんなBackBlazeが、今回のアップデートでAmazon S3互換のAPIを搭載したのです!

S3的な使い方が、BackBlazeで実現してしまいます!

しかも料金据え置き!

Amazon S3互換APIを搭載!

多くのウェブシステムではAWS Amazon S3を基準に設計されています。

システムにがっちりと組み込まれたS3の転送部分を、「安いから」という理由だけで、手軽に他のシステムに切り替えることは非常にむずかしいことです。

転送の確実性、ダウンロードの速度、データの保全、さらにAPIの互換性。

すべてがそろったものは結局のところAmazon S3しかない・・・となるわけです。

 

そこで今回のBackBlazeのAmazon S3互換API搭載です。

Amazon S3に完全準拠。つまりAPIのエンドポイントを変えるだけで、AWSに送られていたものがBackBlazeに切り替えられる訳です。

BackBlazeは10年を超えるバックアップ専門業者で、転送の確実性、ダウンロードの速度、データの保全という部分にはすでに十分な実績があります。

ということは、ついにAmazon S3と”同格”のクラウドストレージが現れたと、とらえることができるでしょう。

しかも価格はS3標準の1/3。S3互換APIを使っても、なんと料金据え置き!良心的すぎるだろ。(※現在発表されたばかりなので、完全に据え置きではな可能性があります。調査中です)

ただしAmazon S3では容量の料金のほかに、アップロード、ダウンロードの「転送料金」がかかります。このあたりは自分のストレージで実験します。

管理がカンタン

Amazon S3を使おうとすると、まずAWSのアカウント、さらにIAMという独特なユーザー管理方法、そして非常に細かいBucketごとの権限管理があり、ファイル一つ公開するまでにけっこう勉強時間がかかります

というか、意味を理解せずに設定すると1ファイルとして公開すらできません。(笑)

 

その点、BackBlazeはかなりカンタン。

 

まず管理者となるユーザーがあります。

その次にBucketの権限。これは「Private」と「Public」しかありません。公開か非公開。めちゃシンプルですが、これで十分なシステムも多いはず。

 

そしてAPIの権限。

APIキーはBucketごとにいくつでも発行することができます。書き込み、読み込み権限などをここで絞っていきます。これも設定項目は非常に少ない。

 

そしてファイルをアップロードすれば、一つごとの直リンクURLがすぐに発行できます。テスト用画像を下記に用意しました。スピードもテストできます。

BackBlazeテスト画像を表示

 

始めるまでもカンタンですね。

個人で気軽にファイルを公開したい場合から、大規模な共有環境の構築まで、柔軟に対応できるものだと感じます。

分散がゆいいつの欠点か

AWSの優れた点に、あらゆる意味での分散/冗長化があります。

リージョン、アベイラビリティゾーンを使えば、データセンター単位から他国にさえ分散させることができ、データ保全や継続性に高い安全性をもたらします。

BackBlazeは今のところBackBlazeのデータセンターしかない(1カ所かどうかはわかりませんが)ので、意図的な分散ができません。

このあたりをこれから拡張していくのか、気になるところです。

WTS的まとめ

BackBlazeには十分な信頼がありますが、それでもAmazon S3互換APIはまだ開始したばかりの機能。

これから自分で使いながら、継続レポートをしていこうと思います。

それよりも、BackBlazeの良心的で精力的なサービス展開には頭が下がりますね!

 

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