GIGABYTE B550I AORUS PRO AX 実機レビュー!てごろでフル装備mini ITX Ryzenマザー (B550I-AORUS-PRO-AX)

どうも、太田アベル(@LandscapeSketch)です。

今日はメインマシンをCore i5-9400FからRyzen 7 3700Xに載せ替えるため、発売されたばかりのAMD B550チップセットを搭載したマザーボード「GIGABYTE B550I AORUS PRO AX B550I-AORUS-PRO-AX」を購入しました!

フォームファクタはmini-ITX。

極小サイズながら、PCIe Gen 4や、まだ搭載例が少ない2.5Gbps有線LANDDR4-4866(O.C)への対応などなど。mini-ITXながら先進機能を満載し、妥協点は一切ありません。

詳細をレビューしますよ!

パッケージや内容物のチェック

さて到着しました。新発売ながらしっかりと日本語対応しているのもうれしい。

 

B550は最初からかなり注目度が高く、初回入荷分はその日のうちに売り切れとなっていました。(とはいえ、翌日からもポツポツと入荷していました)

1週間後からは普通に買える程度にそろっている感じです。

※アマゾンで品切れの時は下記店舗をチェックしてみてください。
PayPayモール
パソコン工房
ひかりTVショッピング
ソフマップ

 

パッケージ内容は

  • 本体
  • 無線LAN シャークアンテナ
  • SATAケーブル
  • ファンケーブル
  • LEDコネクタ
  • バッジ
  • ネジ類
  • 取り付けマニュアル(日本語ページあり)

など。

 

※付属品はロットによって変更される可能性がありますので、必ず公式サイトでご確認を。

基板の細部を見ていく

基板を細かくチェックしていきましょう!

CPUソケットは、あたりまえですがAMD AM4。

 

注目点は電源フェーズ。6+2 フェーズという余裕を持ったMOSFETトランジスタを搭載。最大90A x 8 = 720Aという巨大な電力を供給可能。Ryzen 9はもちろん、オーバークロックにも耐えられそうです。

コンデンサは全固体で、大電流でも液漏れの心配が無いのがうれしい。寿命も長そうです。

 

PCIeは1スロット。もちろんB550の特徴であるPCIe 4.0に対応しています!

メタルシールド「ULTRA DURABLE Armor」で覆われており、横方向に1.7倍、縦方向に3.2倍の強度を誇ります。1.5kgクラスの重いグラフィックカードでも余裕をもって支えられそう。

 

メモリスロットもメタルシールドあり。何回の抜き差しでも、ゆがむ心配が少ないですね。メモリはXMPで最大DDR4-5300以上に対応。ただ、Ryzen (GPUなし)では 4866Mhzまでの制限(?)がある模様。

そしてM.2コネクタ

B550チップセットはPCIe 4.0に対応しているので、4.0 x 4レーンが使用可能。NVMe 4.0対応SSDを使えば、最大リード 5000MB/sという速度を実現できます。

AORUSのロゴ部分がM.2コネクタ。詳細は後述。

 

もう一本は背面にあり、こちらはPCIe 3.0までの対応。表面に最速SSDでシステムディスク、裏面はデータSSDとするのがベストでしょう。

 

バックパネル。

MINI-ITXのサイズながら、十分な数を搭載しています。リヤUSBポートは全ポートUSB 3.2に対応しているのもうれしい。もちろんUSB 3.2 Type-Cも搭載。

多数のUSBを必要とする旧式のVR機器でも問題なく接続可能。

ちなみに化粧パネル一体型なので、ケースへのフィッティングがラクなのもポイント。

 

基板裏面。

CPU部分以外は全面メタルプレートで覆われています。チクチクしないし(笑)、がっちりと丈夫。たわみません。放熱にも効果がありそうです。

NMVe 4.0 M.2を搭載してみる

M.2 SSDはPCIe 4.0 x4対応の「Sabrent Rocket NVMe 4.0 Gen4(SB-ROCKET-NVMe4-500)」。

NVMe 4.0対応の初期グループの一台で、性能も安定性も高評価です。

 

読み込み最大5000 MB/s 、書き込み最大 2500 MB/sという、いままで最速だったNVMe 3.0 SSDを、もうワンステップ高速化します。現状最高速度の一品。

では搭載していきます。

マザー表面にAORUSのロゴ部分が付いた金属部分があります。ここがSSDの搭載ポート。

 

実はこの部分はゴツイ金属でできていて、さらに内部に放熱プレートが仕込まれています。その上ヒートパイプで背面の廃熱部分へ接続。NVMe SSDの発する高熱を最大限逃がすようになっているのです。

 

狭いケースではSSDの廃熱はかなりのネック。そもそも風が当たりにくい場所な上に、周りにCPUクーラーなど大型部品が混在するので、小さなヒートシンクを付けるぐらいしか、冷却手段がありません。

このようなNVMeの放熱専用機構が付いていることが、今回AORUSを選んだポイントの一つです。

 

金属部分をばらしていくと、SSDに貼り付ける放熱プレートが現れ、その下にNVMeポートが現れます。非常に凝っています。

SSDエンベッド部分

 

SSDを差しこみ、放熱プレートを貼り付け、元通り締めていくだけ。特にむずかしい部分はありません。

 

実効温度は平常時43~50℃ベンチマーク時でもMAX 59℃(室温28℃)となっており、NCASE M1 V6という極小ケースの中でも、十分な放熱。

ちなみに各所のレビューでは、Sabrent Rocket NVMe 4.0 Gen4何もしないと75℃付近まで上がってしまうようで、それを考えると最大で59℃という放熱力は非常に好成績と言えます。

詳細なベンチなどは次回の記事にて!

珍しい2.5Gbps 有線LAN

有線LANはなんと上位のX570シリーズですら採用していない2.5Gbpsを搭載!完全に下克上でうれしい。

もちろんフルスピードを使うには、ルーター、ハブ、LANケーブルのすべてを対応させなければなりません。

2.5Gbps ~ 10Gbps の通信機器は、まだ単体で数万円と高価ではありますが、以前のように10万円、20万円という単位ではありません。あと1、2年もすれば手頃な価格に落ちてくるはず。そもそもNASが対応していないので、まだまだ「待ち」の機能です。

それでも、動画などの大容量データはとにかく速い回線が必要。近い将来を見据えた装備はありがたく、長く使えそうです。

CPUファンのプレートに注意

組み立て中に気をつけたいと思ったのはCPUにかなり近いMOSFETコンデンサ。

今回はCryorig M9 Plusで組みましたが、何も考えずプレートを組もうとするとコンデンサにゴリゴリと接触しました。

気づかずに締め込んでしまうとプレートの変形、コンデンサの破損につながりそうです。

少しステーを浮かせながらCPUファンはしっかり締め込んでいくという、この加減だけちょっと技術が必要だな、と感じました。

CPUクーラーによっては注意が必要です。

コメントにて、ステーを浮かして留める部分がわかりづらいとのご指摘をいただきました。コメントと同様の手順を追記しておきます。

  • 作業性向上のため、クーラーからファンは外しておきます。
  • もちろんCPUにはグリスを塗っておきます。
  • 固定プレート(黒)を乗せ、4つのネジをゆるゆるにとめます。(上下に動くように)
  • ステーにクーラーを静かに乗せます。ネジ穴は合わせておきます。
  • この時点ではグリスで吸着しているだけで、何も固定されていません。
  • クーラー側のネジ2本を締め始めます。するとクーラー側の方が高さがあるため、固定プレートが上へ引き上げられていくと思います。
  • クーラー側のネジ2本が締まったところで、固定プレートはコンデンサから1mmほど離れているはずです。
  • 次に固定プレートの4つのネジを締めていきます。
  • ここでカチカチまで締めるとステーが曲がってしまう上、コンデンサに衝突します。少しずつしめ、ギュッと感じる位置まででOK。

ゆっくりマザーを横にしてもファンがズレなければ大丈夫です。もしここでズレを感じるようなら、もう少し締めます。

取り付けはいたって標準的

CPU周りのコンデンサに注意を払えば、あとはいたって標準的。パーツを選ばないマザーです。

 

背景にいろいろ散らばっててすみません。(^_^;

とにかく時間が無くて・・・

メモリはカンタンにDDR4-3600を実現

メモリはG-Skill TRIDENT Z NEO (F4-3600C18-16GTZN)を搭載。流れるLEDが美しく、オーバークロック動作の安定性が評判。

メモリクロックはグラフィカルなUEFIにて設定できますが、XMPのワンタッチ設定で、あっさりと3600MHz動作を実現!

Windowsの動作からベンチマークまで、メモリ問題によるエラーは発生しませんでした。

オーバークロックはメモリや個体差での相性が出やすい部分です。購入する際は「相性保証」などのサービスがある店を使えば安心でしょう。

光り装備も充実

光りモノも充実しているのもチェックポイントです。

なんと、まずマザーボード自体が光ります!ATXポート側のフチに4つのLEDが仕込まれていて、自由に設定可能。

画像はAmazonより

 

さらにLEDストリップには2本対応。基板上に2つの4ピンコネクタがアリ、1色タイプのストリップ、アドレサブルLEDストリップに対応しています。

ついでに先ほどのG-Skill F4-3600C18-16GTZNのようなLED搭載メモリに対しても、標準で発光カラーの設定が可能

標準添付のソフト「RGBFusion」でビジュアルに設定できます。虹のようなウェーブから単色指定まで、だれでもカンタンに設定可能です。

 

RGBFusionの表示例です。マザーとLEDストリップの設定。

 

LED搭載メモリの設定。

 

SLIブリッジのLEDにも対応しています。

WTS的まとめ

上位機種に迫る機能、さらには2.5Gbps LANなどを搭載し、ミドルレンジ帯チップセットのマザーとは思えない充実ぶり。

今回のB550I AORUS PRO AXが22,000円はミドルレンジとしては少々高いかなとも思えますが、この充実度と比べると、妥当かなと思います。

凝ったSSDの放熱機能、充実したLED設定など、こだわる人には「見逃せない」ポイントが多く、僕としては非常に満足できるマザーです!

コメント

  1. クンヨシ より:

    本記事と同じマザーボードとCPUクーラーでPCを組んで、同様にプレートの干渉で困っており、こちらのサイトにたどり着きました。

    >少しネジを浮かせながらCPUファンはしっかり締め込んでいく
    とのことですが、具体的にどのように対処されたかご教授願えますでしょうか?
    プレートが宙に浮いたままの状態で、CPUクーラーを取り付けるということでしょうか?

    ご返事お待ちしております!

  2. 太田アベル より:

    クンヨシさん >
    コメントありがとうございます。
    確かに分かりづらい表現でした。
    細かく書いてみます。
    (ちょっと前の記事なので記憶があいまいです。おかしいなと思ったら修正しながらやってみてください)

    • 作業性向上のため、クーラーからファンは外しておきます。
    • 固定プレート(黒)を乗せ、4つのネジをゆるゆるにとめます。(上下に動くように)
    • ステーにクーラーを静かに乗せます。ネジ穴は合わせておきます。
    • この時点ではグリスで吸着しているだけで、何も固定されていません。
    • クーラー側のネジ2本を締め始めます。するとクーラー側の方が高さがあるため、固定プレートが上へ引き上げられていくと思います。
    • クーラー側のネジ2本が締まったところで、固定プレートはコンデンサから1mmほど離れているはずです。
    • 次に固定プレートの4つのネジを締めていきます。
    • ここでカチカチまで締めるとステーが曲がってしまう上、コンデンサに衝突します。
    • 少しずつしめ、ギュッと感じる位置まででOK。

    ゆっくりマザーを横にしてもファンがズレない程度で大丈夫です。もしここでズレを感じるようなら、もう少し締めます。

    これでコンデンサに当たらず締められるはずです。

    ステーを先に締めないというのがミソです。?

    完成をお祈りしています!