[Amazonおまえもか] 容量無制限”廃止”!Google DriveとBackBlazeに戻るぜ

クラウドストレージに数百GBのデータを預ける太田アベルです。こんにちは。

これまで何度裏切られたことでしょう、「容量無制限」という言葉に!

過去には「Bitcasa」、「トレンドマイクロ SafeSync」そして「マイクロソフト OneDrive」が挑戦してきた、クラウドストレージの容量無制限サービス。しかしどの会社もすでに無制限は終了しています。

そのたびに食いつき、必死でめんどうなデータの移し替えをしてきました。そう、ネギを背負ったカモとは僕のことです。

 

Bitcasaやトレンドマイクロがサービスを中止したのは、まあわからなくはないです。事業規模に対して大容量を使いまくるユーザーが多かったんでコストバランスが崩壊したという感じです。

ですが、今回はあのアマゾンですよ!

実はアマゾンは世界トップクラス(というかほぼトップ)のサーバー会社なんです。みんながご存知のお買い物サイトAmazon.co.jpは実は「副業」レベルで、サーバー事業こそがアマゾンの本体なのです。

そんな会社が容量無制限と言ったら信じちゃうじゃないですか!!

何度もカモネギされたけど、「今度こそ大丈夫!」と思うじゃないですか!!

なのにわずか1年でまたしても容量無制限廃止!お値段据え置きでMAX 1TBに超縮小です。もしかしたらこれ、織り込み済みの変更なんじゃないの?とすら感じています。

僕はもう容量無制限を信じない!信じないとも!

幻の容量無制限

写真やら動画が撮りやすくなってデータ容量が増えまくる今日この頃。大事な写真を無くさないためにも日々のバックアップは大切です

バックアップの方法が分からない人も多いですし、めんどうで常に取れるわけではありませんから、放っておいてもどんどんクラウドに保存してくれるクラウドストレージは本当に助かるサービスです。

とはいえ、クラウドストレージは無課金だとちょっとの容量しか使えません。Google Driveで15GB、iCloudは5GB、OneDriveも5GBです。写真をホイホイ入れているとすぐにいっぱいです。

iPhoneでいつも「iCloudがいっぱいです」という警告が出ている人も多いはず。(しかも止められないし)

 

そういう中、あまり高くない課金で容量無制限が使える!という太っ腹なサービスが、過去何度か出てきたのです。

最初はBitcasaという会社。確か3000円弱で容量無制限だったはず。容量無制限を目当てにかなりのユーザーが集まりましたが、あまりに大容量を使う人が増え、会社が傾くほどのコストに!1年ほどであえなく白旗を上げて終了。

そしてトレンドマイクロの SafeSync。これはバックアップを主眼にした容量無制限サービスですが、これもまた1年ほどでサービス丸ごと終了。

次はWindowsを作っているマイクロソフト。Windows 10に合わせるようにOneDrive容量無制限!と謳って出てきましたが、これもまた1年ほどで終了。現在は有料で1TB、無料は5GBに縮小して終了です。

猛者(もさ)たちが挑んだ容量無制限。でもどんどんと倒れていきました。

最終ボス アマゾン登場

そして最後に出てきたのは我らがアマゾンです!

冒頭にも書いた通り、アマゾンは世界トップクラスのインターネットサーバ会社なのです。全世界でトップですよ!

そんな会社が容量無制限というんだから、ついに最終ボスが来た!こいつなら絶対大丈夫だ!とみんな思ったはずです。何度もサービス終了で苦しんだ僕ですら思いましたから。「ああ、ついに救世主(メシア)が現れた!」と。

しかし!

2017年11月21日に到着した「お知らせ: Amazon のストレージプランが変わります」という1通のメールで、またがっくりです。

またしても容量無制限終了!容量は1TBに制限されていまいました!

もはや容量無制限は作戦としか思えない

いままでにサービス終了した会社は、どれも資金や設備が未熟だったと考えることができます。

 

ですが、アマゾンのストレージサーバはひと味違います。

アマゾンのサーバサービス”AWS”には「S3」や「Glacier」という、すでに長年安定稼働しているサービスがありまして、ペタバイト級(1000TB = 100000GB!!)の超大容量データを預けることすら可能です。(もちろん業務用なので金額は高いですが)

一部のユーザーが10TBあずけても、ほかのユーザーが数GBなら痛くも痒くもないはず。

そんなアマゾンが出してきた容量無制限の個人用クラウドストレージ「Amazon Drive」。過去のことで疑心暗鬼になっていた僕も、容量無制限を信じちゃいました!信じましたよ!心から。

その結果がこれ!

なんかね、これはもう「無制限で釣ってユーザーを集める作戦」だったとしか思えません。

  1. 容量無制限でたよ!
  2. (ユーザー)ヒャッハー!たくさん預けるぜ!
  3. 容量無制限終了しますた!
  4. (ユーザー)マジか!?だけどデータが多すぎて移動できない!
  5. (ユーザー)料金が増えても使い続けるしかない・・・

うん、どう考えてもこれじゃね?

 

ということで、僕はもう容量無制限は信じません!

容量無制限は幻のサービスだったのです!伝説のポケモン以上に幻だったのです!

さて、容量無制限ではないAmazon Driveはただの使いにくいサービスですので、すぐさま契約を打ち切って移動です。(もう慣れっこ)

どう使いにくかったかはこの状況からですとDisるみたいになっちゃうので、あえて口を閉ざします。

Google Drive と BackBlazeに戻す

じゃあどうするか。

僕はずっと使っている「Google Drive」と、容量が完全従量制で安い「BackBlaze」に戻ります。

Google Driveは当初から有料で、同じ金額でだんだん容量が増えていっています。でも1回も容量無制限と言ったことはありません。正しいサービスです。

BackBlazeはアメリカの企業で日本ではまだまだ知名度が低いですが、業界最低レベルのコスト(2017/12/1現在で1GB/$0.005/月)でデータを預かってくれます。設立10年で、淘汰がはげしいウェブ系企業としては息が長いのも安心。

ちなみにBackBlazeにも容量無制限を謳うサービスがありますが、これは1台のPCに限り丸ごとバックアップするもの。ネットワークドライブなどはバックアップされませんのでご注意を。

1 PCまるごとバックアップして月500円もしくは年5000円ほどと格安。専用ソフトが裏側で動いて、新しいファイルをどんどんバックアップしてくれます。

 

ソースネクストでパッケージ版を安く(3200円ぐらい)売っていますが、1年経過して期限が来て買いなおすと、またゼロからバックアップし直しとなるのでそのあたりが注意が必要です。延長契約ができません。

長く使うつもりなら、BackBlaze本家で契約するほうがお勧め。更新し続ければずっと残ります。

 

NASなどを同期するのは「BackBlaze B2」というビジネス用サービスで、これは完全従量制です。上限はありませんが1GBごとに料金がかかります。料金は1GB/$0.005/月 と激安。

ただしデータの出し入れ(APIの使用)などに、かなり安い金額ですが別料金が取られます。

いままでこの出し入れコストがイヤだなと思っていましたが、何度も無制限がダメになったあとだと、逆に目に見える形でコストがかかると安心だと思えるようになってしまいました。

 

よく使うデータはGoogle Driveへ、年に数回もアクセスしないようなデータはBackblazeとすみ分けています。

BackBlazeには主に写真データを預けていて、現在892GB。預かり料金は$0.14/日になっており、30日だと約$4.2 = 474円($1=113円計算)となっています。ちょうどいいお値段です。

 

WTS的まとめ

Webサービスは相手側にほとんどの権利があるので、こういう大幅なサービス変更も有無を言わせず行われるのが怖いところですね。

もし個人用サービスをビジネスでも使おうとしている場合は気をつけたい部分です。