偶然に恐怖する若者たちへ

偶然ベタの若者たち タイトル

偶然を恐れるな。生まれて、「いま」「ここ」にいること自体が偶然なのだ。これ以上、すごい偶然はないのだから、恐れることは何もないではないか。
P.136

マニュアル人間になっていないか?なりかけてはいないか?

自分の人生を考えさせる。そんな一冊です。

大きな違い

僕も30台半ばになって、20代の人たちと話すと「考え方が違うな〜」と感じることが多くなってきています。

考え方が違うのは楽しいことです。「え?20代の人たちって、いまそんなふうに考えるんだ!僕らとはぜんぜん違うんだな〜」という発見で、自分が気づいたり考え方のワクが広がっている感じがします。

でも最近ときどき出会うのは、まったく自分を出さない人。

マニュアルにないから答えられません

「◯◯って好き?」という質問をしても、YesでもNoでもなく答えない
「最近おもしろいことってある?」と質問してもよくわからないという答え。

僕が警戒されてるのか?と最初は思いましたが、どうも違う感じがしていました。なぜこんなカンタンなことを答えないのか、わざと答えないのか?単にめんどうなのか?

しばらく僕も悩みましたが、この本を読んでわかりました。

マニュアルに書かれていることには反応できるのだが、そこからはみ出るとコンピューターのように「フリーズ」して、判断停止せざるを得ない。

P.34

彼らは「マニュアルにない」「習っていない」質問にフリーズしていたんです。

鎖で拘束されるエージェント by ぱくたそ

ロボットと何が違うんだろう

彼らは手順やセリフをきっちり決めた仕事は、ほとんど完璧にこなします。ですがひとたびマニュアルにないことが起こると、止まります

急にいままでにない話をされると、「あ、すみませんわかりません」と言うわけでもなく、「それはどういうことですか?」と尋ねるわけでもなくひたすら黙っています

そして時間が経つと何事もなかったかのようにもとの仕事に戻ります。「ちょっとちょっと、いまの解決してないでしょ!」とツッコんでしまいます。

マニュアルは完璧にこなせる。が、それ以外はできない。

それってプログラムされたロボットと何が違うんだろう。

偶然を味方につける

花畑 by ぱくたそ

偶然とは、平坦な毎日をカラフルにしてくれる「色鉛筆」だ。
〜中略〜
偶然ベタを治さないままでは、その彩りを知らないで、モノクロの世界を生きているようなものだ

P.50

自分で自分をマニュアルに押し込める。マニュアルの”外”は危険だから出ない。それではまさに本の中のように白と黒の世界に感じられないでしょうか。

毎日会社と自宅の往復だけ・・・かもしれません。でもそんな毎日でも小さな偶然が1日を変える、いやもしかしたら人生を変えることだってあるかもしれません。

チャンスを掴む人、逃す人の違いは、
偶然に自分を晒すか、避けるか。

それだけの違いかもしれません。

偶然はいまここにも

いまこれを読んでくれているあなたも、どんな偶然でこんな辺境のブログに来てくれたのでしょうか(笑)

人間は偶然でチャンスを掴んだり、偶然に打ちひしがれたりすることもあります。でも、たくさんの偶然を柔らかくこなしていけば、より広くて色彩ゆたかな人生を生きられるはずです。

自在な偶然力。

チャンスに軽々と乗り、つらい偶然を柳のようにかわす心。

頭を固くせず、偶然上手になるために。この本はたくさんの実例を交えて広い世界の歩き方を教えてくれます。