VR空間に自分の「手」を入れることができる、Oculus Riftのオプションコントローラー「Oculus Touch」を先日入手しました。
(過去の記事:Oculus Touch(オキュラスタッチ) 到着!まずはブツのファーストレビュー!)
入手してからだいぶ経過してしまいましたが、その後のプレイした感覚を書いてみますよ!
とてつもない感度
まず気づくのは、コントローラのとてつもない感度。わずかな傾き、位置、1mm単位の指の動きを、超正確にトラッキングします!
ちなみに指の動きは、ボタンを押した、離しただけではありません。どうやって感知しているのかわかりませんが、指をどのくらい曲げているのかも正確に判定してくれます。
グーとパーだけではなく、手を軽く握っているとか、2本指でつまんでいる、みたいなものまで反映します。こりゃすげぇ。
Touchを接続すると仮想空間にTouchの映像が現れるのですが、現実の位置、角度で表示されます。恐ろしく正確。
仮想空間のTouchが置いてあるあたりに、現実の手を伸ばすとそのまま拾えるぐらい正確。(;^^
手に持ってクルクル手首を回すと、仮想空間でも同じように回るので、今見ているのが現実の手なのか、仮想空間の手なのか、一瞬混乱するほどです。「あれ?俺いまバイザーをかぶってるよね(汗)」みたいな感覚です。
このリンク感はハンパない。本当に仮想空間手を入れた感じです。棒を振り回すViveとかPS moveとは次元が違う!
The Climb
ゲームも体験してみます!
まずはOculus提供のロッククライミングゲーム「The Climb(ザ・クライム)」。
岩山とか絶壁を、手や足をかけて登っていくロッククライミング・スポーツをゲームにしたものですね。とはいえTouchは手だけしか反応しませんから、手だけで登っていく感覚になります。(体は自然についてくるような感覚)
このゲームはXBOXコントローラでも操作できましたが、はっきり言ってぜんぜんおもしろくないです。スティックを倒すと手を伸ばす、みたいな操作で、リアルなんですけど仮想空間のロボットを操作している感じでした。ぜんぜん狙ったところに行かない。
それがTouchになった瞬間、もう別物でした。
岩のでっぱりや穴に手をかけて登っていくのですが、その感覚が絶妙!小さな穴に右手の指をかけて、向こうのでっぱりに左手を伸ばして・・・と、まさに自分が登っている感覚!
足元は完全な絶壁で、落ちたら無事では済みません(現実ならあの世行きでしょう)。次の穴に手を伸ばすためには、片手を離さなければなりませんが、怖くてなかなか手を離せないほどリアル。
アルプスの断崖絶壁を登る人たちが、いかにクレイジーな冒険野郎なのか、十二分に体験できます。
落ちた時の「うわっ!俺ぜったい終わった!」という、ふわっと浮くような感覚は、体験の価値あり。
The Blu
お次は水中、深海を体験するゲーム「The Blu(ザ・ブルー)」。
生身ではとても行けないような、深い水深に潜った感覚をシミュレートできます。
こいつもすごい。
バイザーがまるで水中ゴーグルのように感じられ、シンクロ感もひとしお。水中が苦手な人は速攻やめたくなるほどリアルです。
水中で出会えるさまざまな魚たち、多数の小魚が織りなすダンス、巨大なクジラ・・・それらが本当に自分の周りにいるかのように感じられます。クジラはその巨大さに鳥肌立ちまくりで、近づいてくると身震いしてしまうほど。
海で本当にクジラに出会ったら、これ以上の感動と恐怖なんでしょうね~
そして深海。太陽光線が一切届かない真っ暗闇で、たぶん水深500メートルレベルの深海です。
手に持った懐中電灯であたりを見ていきます。懐中電灯以外はまさに暗闇で、部屋の温度が急にひんやりと感じられるほど冷たい映像です。
懐中電灯の光以外は、小さくともるアンコウの疑似餌が唯一の光。
しん・・・と押しつぶされそうな無言の深海で、さまざまな風景や生物を見るのが、新しくも恐ろしい。ゾンビが出てくる恐怖とはまた違う、静寂の怖さを体感できます。
Oculus First Contact
たぶんTouchを手に入れて最初に体験するゲームですが、あえて最後に持ってきました。
Oculus First Contactは、仮想空間の部屋で楽しいロボットと戯れる、Touchの性能すべてを味わえるゲームです。
ネタバレするとおもしろくないので、これから体験する人のためにあえてボカして書いていきます。
ロボットから次々に渡されるディスクを使い、さわる、押す、引っぱる、振り回すなどなど、様々な動きを体験することができます。そのすべてが「まるで現実にさわっているみたい!」と感動するはず。
現実の手の動きがまったくそのまま仮想空間に入ってしまう、というOculus Touchのスゴさに、体験した全員が「ウソみたい・・・」「すっげ・・・」「マジかよ!」と大はしゃぎでした。(笑)
絶対に体験してほしい1本です。
設置はカンタン
そうそう、設置はとてもカンタンでした!
Touchにはセンサーバーが1本付属します。これを標準添付のセンサーバーと並べて立てるだけ。(1mぐらいの間隔は必要)センサーバーはUSB 3.0のケーブル1本で、電源は必要ありません。
天井付近にセンサーを2つもネジ止めした上に、電源を2つ用意しろ、と無茶を言うhtc Viveとは天地の差です。
ゲームは椅子に座った状態でもプレイできるものがほとんどで、左右に手を広げられる程度の空間があればOKでした。ただ、Oculus First Contactなどでは、手を伸ばせないとプレイできない場面もあり、本当に狭い空間ではプレイできるコンテンツは限られてきます。
もちろんViveのように空間位置も把握してくれるので、近づく、離れる、のぞき込む、という動作もしっかり反映されます。すばらしい。
WTS的まとめ
スゴい!としか言いようがない、とんでもないコントローラーです!Oculusはまだまだ最先端を突っ走ってくれます!ここから未来、これ以上どんな体験が出てくるのか、楽しみですが恐ろしいですね。いずれ現実としか思えないような映像、体験になるんでしょうね。
そうしたら人類はどうなるのか、VRに引きこもって一生を終える人が出てくるのではないのか(まさにマトリックス!?)、なんていうSFチックな妄想を、本気で心配してしまうほどのデキです。
VRを思い切り楽しめる一台。