スマホやデジカメで手軽に動画が撮れる時代になりました。
人に見せたり、YouTubeにアップするときは、ちょっとしたエフェクトをかけたり、カッコよくタイトル入れをやってみたい人も多いはず。
ほとんどの場合は、パソコン本体に付属する無料動画ソフトや、5,000円前後の「誰でもカンタンに動画編集」といようなうたい文句の、初心者向けソフトを使っているのではないでしょうか?
でも、そういうソフトを使っていると
こんな不満や要望がどんどんと出てきます。
やっぱり初心者向けソフトはカユい所に手が届かないというか、限界が低いんですね。
かといって、あらゆる機能を兼ね備えたプロも使うようなソフトとなれば、数十万円の金額となるのは間違いありません。
しかし!「プロ用本格ソフト=高額」という常識を思いっきりくつがえす、すごい動画編集ソフトがあるんです!
それが本日レビューする「VEGAS Pro(ヴェガス プロ)」!
本職の映像プロも使っているソフトで、標準価格は62,000円です。
「いやいやいや、数十万ではないけどフツーに高いだろ」と思うのは早計。話はこれからです。
実はこのソフト、ソースネクストという会社が数ヶ月に一度の割合で、異様な安売りキャンペーンを行っているのです。
その時にはなんと、8,000円以下で買えます。
目を疑いましたか?僕も最初に見たときは値段のミスかと思いました。しかし、本気で85%とか90%割引(!?)とか意味不明な価格で買えるのです!
機能の低い初心者向けソフトと変わらない価格で、4K映像さえいじれるプロ用ソフトが手に入るのです!アタマ大丈夫かソースネクスト!
というわけで入手したVEGAS Proをいじってみて、価格からは想像できない高機能ぶりを見ていきたいと思います!
サクサクした動作
まずこちらが作業画面。アイコンやビジュアルに凝った初心者向けソフトと比べると、簡素な感じがしますが、その分サクサク動きます。
アイコンいっぱいの凝った画面は、見た目はキレイかもしれませんが、ソフトは重くなってしまいます。プロが使うソフトでビジュアルが凝っているソフトなんてほとんどありません。動作速度こそ命!なんです。
ちなみになぜ個人用ソフトは作業画面をすごく凝っているのか、わかりますか?
実はソフトのパッケージ写真やカタログを作ったとき、ビジュアルたくさんの画面の方が見栄えがするからなんですね。いわゆる「映え」です。
ソフトの機能や重さは二の次で、カタログを見た素人さんに「わあ!なんかすごそう!」と思わせるのが勝負なのです。(笑)
逆にVEGAS Proは、ムダなものをそぎ落としたシンプルで素早い動作が魅力のひとつです。作品を良くすることのみを目的としているのです。
分かりやすい操作性
では実際に動画をいじってみましょう。(今回使用している動画は著作権フリー (CC0) の動画サイト http://www.coverr.co/ から使用させていただいております。作者の方々に感謝いたします)
メイン画面です。
- 赤のエリア メディアリスト、エクスプローラ、エフェクトリストなど、主に素材となる動画などの管理
- 黄のエリア トリマー 単一の動画を切り取ったりする場合に使用
- 緑のエリア プレビュー 完成する動画のプレビューを表示
- 青のエリア タイムライン 素材を配置し、エフェクトなどを追加する編集部分
まずは素材となる動画ファイルを用意し、VEGAS Proに読み込んでいきます。
左上の「エクスプローラ」タブから、必要な素材を選び、「プロジェクトメディアリストに追加」を選びます。
もし動画の一部分だけを使いたいときは「トリマー」で開き、必要な範囲だけを設定することができます。
動画を右クリックし、「トリマーで開く」で編集できます。トリマーはあくまでも動画の一部を切り出すための機能です。(次回詳しく解説)
プロジェクトメディアリストに追加できましたら、その素材を下の「タイムライン」という部分にポンポンと置いていきます。
もうこれだけで、1つの動画が1つの「シーン」として扱われます。いくつものシーンを置いていくことで、一つのつながりのある動画にできるんですね!
しかしこの状態では各シーンが「パッ」っと切り替わるような感じになります。これではいかにも素人くさいですね。もっとなめらかに切り替えたいところ。
そんなときもVEGAS Proならものすごくカンタン!
タイムラインで動画を少しずらし、重ね合わせるようにすると、このような「X」のような目印が出ます。これだけで、前のシーンがスーッと消えつつ、次のシーンがスーッと現れるようにできてしまうのです!すごすぎ。(専門用語でクロスフェードといいます)
結果動画はこれ。
どうですか!なんかホンモノっぽくない?
もちろんこの切り替え効果(トランジション)はクロスフェードだけではありません。他にも大量のエフェクトが用意されていて、どれもがワンタッチで設置可能!
一例を掲載してみますね。このトランジションの設定もカンタン。さきほどの「X」の部分に、気に入ったトランジションをドラッグアンドドロップするだけ!
このようにページをめくるような複雑な切り替えもワンタッチです。下の動画を見てみてください。なんかすごいでしょ!
こんな凝った画面が、実はワンタッチで作れるなんて誰も思いませんよ。
そして楽しい「エフェクト(効果)」も大量!
色替えをする、モノクロにする、ざらざらとしたノイズやボカシを入れる、字幕を入れる、フェードインやフェードアウトをするなどのエフェクトもこれでもかと揃っています。エフェクトは390種類以上、トランジションは200種類以上と膨大。
もちろんエフェクトをアニメーション操作することも可能です。
しかもすべてのエフェクトが、プロも納得できる仕上がりとなるのも注目です。
エフェクトの品質とは?
さきほど「プロが納得できる仕上がり」と書きましたが、実はエフェクトの品質はソフトごとで非常に差があり、素人向けソフトでは高速化のために、あえて低品質にされていることもしばしばあるのです。
例えばボカシをかけた場合、VEGASではなめらかなスリガラスのような見た目となるのに、素人用ソフトではブロックノイズ(意図しない四角に区切ったような模様)が現れてしまう場合もあります。なんだかギザギザとした見た目となり、気になります。
素人向けソフトは安いパソコン(遅いパソコン)でも使われることが多いため、あえて品質を落とし、速度を優先しているのが原因です。
VEGASは速度ではなく、品質重視となっているという部分が大きく違います。とはいえプレビュー処理が工夫されており、エフェクトをかけた作業もそんなに遅くなることがないのが、またすごいところ。
下は「デフォーカス」というボカシ効果をかけてみました。非常になめらかにボカされていて、プロっぽいですね!
さらにもう一つ、VEGASはエフェクトを「GPU処理」する高度な機能があります。
これは何かというと、「nVidia GeForce」「nVidia Quadro」 「AMD Radeon」「AMD FirePro」といったグラフィックボードを積んでいると、その力を借りて通常の数十倍の速度でエフェクトを処理する機能です。
エフェクトの中に「GPUによる高速化」というフォルダがあります。この中のものはGPUを搭載したパソコンでは、数倍~数十倍の速度で処理できます。
強力なグラフィックボードを積んでいれば、4K映像へのエフェクトでもリアルタイムでプレビューできるほどの速度。こんな機能は初心者向けソフトでは絶対に搭載していません。まさにプロ仕様なのです。
GPUの対応はオプションで変更可能。グラフィックボードを搭載していても、ここで設定しないと動かない場合があります。必ず確認してください。
書き出しも速い!
映像が出来上がったら最後の関門は「書き出し」。
エクセルでファイルを保存するのとは違い、動画はシーンをつなげ、エフェクトをかけ、音声を変換し、映像をリサイズしながら保存するため、非常に時間のかかる処理です。
VEGASは通常でも他のソフトよりも少し速めの書き出しができますが、先ほども書いた”グラフィックボード”が搭載されていれば、これまた数倍の速度で書き出すことができます。
実際に計測してみました。
CPUでの処理
GPUを使っての処理
機能 | 計測時間 |
---|---|
標準 (CPUのみ) | 1:50 |
GPU (グラフィックボードあり) | 1:01 |
(CPU Intel Core i7-6700、メモリ16GB、グラフィックボード nVidia GeForce GTX 1080を使用)
いかがでしょうか?この短い動画でも50秒もの差がついています。
これが1時間の映像だったらどうでしょうか?もしかしたら10分、20分という大きな時間節約になってくるはずです。
動画は何度も見直して修正しますので、書き出し時間の短さは作品作りの品質にも直結します。やり直しのストレスも少ないので、テンションを保ったまま何度も編集できるのも隠れたポイントです。
VEGAS Proを使うときには、高機能なパソコンも同時検討したいところです。
映像プロに特化したパソコンもご紹介しています!お時間があればこちらの記事もごらんください。
多彩(すぎる)動画形式に対応
プロ用ソフトというだけあって、数多くの動画形式(動画フォーマット)に対応しています。
まず読み込みできるフォーマットは、
AA3、AAF、AIF、ASF、AU、AVC、AVCHD、AVI、BMP、BWF、CDA、DIG、DLX、DPX、DV、EXR、FLAC、GIF、H.264、HDP、IVC、JPEG、M2T、M2TS、MVC、MOV、Sony MXF(XDCAM および HDCAM SR)、MP3、MP4、M4A、MPEG-1 および MPEG-2 ビデオ、MPO、OGG、OMA、Panasonic MXF(DVCPRO、AVC-Intra)、PCA、PNG、PSD、QT、R3D、SFA、SND、TIFF、TGA、VOX、W64、WAV、WDP、WMA、WMV、XAVC Intra MXF、XAVC S
次に書き出しできるフォーマットは、
AA3、AC3、AIF、ATRAC、AVC、AVCHD、AVI、DPX、EXR、FLAC、H.264、HDP、MOV、MP3、MPEG-1 および MPEG-2 ビデオ、MP4、M2T、Sony MXF(XDCAM および HDCAM SR)、MVC、OGG、Panasonic MXF (AVC-Intra)、PCA、W64、WAV、WMA、WMV、XAVC Intra MXF、XAVC S 、H.265、HEVC
もはや「読み書きできない形式は無い」と言ってもいいほど豊富です。
Sony MXFなどといったプロしか使わないような形式や、H.265などの最新フォーマットにも対応しています。スマホ向けからYouTube用、4K映像までVAGAS 1本で対応することが可能です。
で、これが5,000円以下だと
細かく見てきましたが、とにかく全身プロ仕様のソフトだということはお分かりいただけるはず。
シンプルながら扱いやすい画面で、使い込むと手になじんでくる、そんなソフトです。
で、キャンペーン中はこれが5,000円以下(今まで見た最安は4,000円ぐらい)で買えてしまうという。どう見てもお得です。
というか定価と開きがありすぎてサギかと思うレベルです。
バカキャンペーンは年に1~2回なので当たればラッキーです。 今日はやってるかどうかわかりませんが、とりあえず公式ページを見てみて ください。もしやっていなかったら・・・なんとか次のキャンペーンまでガマンしましょう。(笑)
キャンペーンが始まったら当ブログでも随時お知らせします!
WTS的まとめ
VEGAS Proの機能は本当にたくさんあるので、まだまだ1%も説明できていません。スマホで撮った小さな動画を、けっこうキレイに引き延ばすこともできるんですよ!(初心者向けソフトではザラッザラになる)
また随時、操作方法などを解説していきたいと思います!