どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
最近ごく少数ではありますがSSHD(エス・エス・エイチディー)というものが販売されています。これはパソコン用の記憶装置(ストレージ)なのですが、HDDとSSDの長所を合わせ持ったハイブリッドなパーツです。
今日は東芝製のSSHD MQ01ABF050Hを買ってきました。
ちょっとクセのあるこのストレージの有効な使い方とは?
SSHDとは?
まず記憶装置の分類を見てみます。現在は大きく2種類ありまして、
- HDD(ハードディスクドライブ)
- SSD(ソリッドステートドライブ)
です。
HDDは中にディスク(円盤)が入っていて、そこにデータを書き込んでいきます。ディスクを回しながら書き込んだり読み込んだりするのでデータのやり取りに時間がかかります。つまり遅い。
しかし大容量で安価に入手できるのが特長。
対してSSDは中にチップが入っていて、何も動くものがありません。超高速でアクセスできます。ただし現在はHDDと比較すると非常に高価です。価格は下がりつつありますが、同じ容量でHDDの2~4倍の価格となってしまいます。
どちらも一長一短なんですね。そこで生まれたのがSSHDです。
内部に小さな容量のSSDを持っていて、よくアクセスするファイルはSSD部分に置いておき、すばやく返せるようになっています。またデータ自体はHDDに書き込むので大きな容量を安価に実現できます。
つまりHDDよりちょっと速くてSSDより安価、という位置取りです。
買ってきました
で、買ってみました東芝製の500GB + 8GBのSSHD、MQ01ABF050Hです。
今回はメイン機として使っているNEXTGEAR-NOTE i5700に搭載するため、7mm厚のものを探してきました。
SSHDはもともと数が少ない上に、7mm厚のSSHDはほんの数種類しか発売されていません。多く出ているのはSeagate製ですが、ぼくと大変相性が悪いので(笑)、東芝製を買いました。もう一つはWD製でしたが高かった。
ベンチマーク
さて搭載してみました。
ベンチマークをとってみましょう。
普通のHDDと比べると、ちょっとシーケンシャル読み込みが速いですが、だいたい変わりません。
ただし、SSHDは「学習」という工程を通して、SSD部分に置くデータを決めていきます。何度も同じデータにアクセスしているものを見つけ出し、SSD部分に置くわけですね。
なのでこういった1回だけのベンチマークではSSHDの効果は出にくい、というかほぼ出ない、ということを押さえておいてください。
ちなみに大容量データをコピーするとおもしろい現象が。
最初はめちゃくちゃ速く始まり、ある程度コピーした時点でガクッと速度が落ちます。最初はSSD部分で受け取れるだけ受け取り、それから遅いHDDのに書き込むのでしょう。
ドライブの性格がよく現れています。
体感
問題は体感ですね!
Lightroomや大容量ゲーム(GTA V、Mad Max)を動かしてみました。これらはSSHDに入れる前は7200rpmのHDDに置いてありました。どう変わったか感触を書いてみます。
Adobe Lightroom
写真5000枚、25GBのカタログを入れてみました。
何度も同じフォルダにアクセスすると、目に見えて速く開きます。しっかりとSSDキャッシュが効いている感じです。プレビュー画像のような小さくて大量のデータには相性が良いですね!
効果ありです。
Grand Theft Auto V (GTA-V)
総容量65GBという、アホなデータ量を誇る有名な暴力ゲーム(お子様厳禁)。シーンの切り替え、場所の移動など、特に体感できる差はありません。
車で長く走ってみましたが、読み込みによる速度低下は少ない・・・かも?
効果はわからず。
Mad Max
古い映画でも有名な、ポストアポカリプス世紀末覇者ゲーム。総容量32GB。
マップの読み込みがわずかに速くなりました。20秒だったところが12~15秒ぐらいになったかな、という感じ。何度も同じ場所にファストトラベルすると少し速い感じ。
効果は気にすればちょっと分かる程度。
WTS的まとめ
小さく大量で、同じデータに何度もアクセスするようなOSドライブや、Lightroomなど大量のファイルを扱うソフトには向いていると思います。SSDキャッシュ容量は8GBしかないので、ゲームのように数GBレベルのデータを出し入れする場合は、効果は出にくいと感じました。
結論として「Windowsが遅いと感じているけどSSDは高価すぎる」という場合に試してみるのはいいかもしれません。
ただしSSDのような明らかな高速化は期待できないので、要注意です。