ThinkPadファンの太田アベル(@LandscapeSketch)です。こんにちは。
前回から引き続きLenovoのリアルモバイルノート「ThinkPad X240s」のレビューをしていきます。
今回注目するのはキーボード。ThinkPadは代々キーボードにこだわりがあります。X240sの小ささでどこまでこだわれたのか?
キーボード
前回のThinkPad X230同様、この大きさでもキーボードの設計には妥協がありません。
まずキーボード下のシャーシがしっかりしています。強い力で打ち込んでもたわむことがありません。キーは軽い力で「くっ」と入って行き、「タンッ」としっかりとした底突き感と反発があります。
一般的に、この大きさのウルトラブックやリアルモバイルPCでは、少しでも軽くするため強度を落としてでもプラスチックや金属を減らすもの。
しかし強度が落ちると、キーボードは押すとへこむような感触になり、キーの跳ね返りも少なくなるので、腕に余計な力はいるようになり文字を多く打つととても疲れる機種がほとんどです。
ThinkPadは強度を守りつつ軽量化を図っています。本体はたった1.3kgほどなのに、想像以上の剛性感。安易な肉薄化を考えず、努力して軽量化しているのがよくわかります。
キーは静音設計になっているようであまり音はでません。しかし感触はしっとり・しっかりで指に心地よい力加減です。
キーボードがしっかりしていると仕事が気持ち良くなります。大量の文字を打たなければならない書類でも「がんばろう!」という気にさせてくれるキーボードです。
ThinkPad独自のトラックポイント
ThinkPadは伝統のトラックポイントが有名です。キーボードの真ん中にある赤いポインタがトレードマーク。
ThinkPadを初めて使う人は「なんだこれ?」という装置ですが、じつはこれマウスの代わりなのです。クイッと押すとその方向へマウスカーソルが動きます。
トラックポイントの最大の利点はキーボードのホームポジションから手を動かさなくてもマウス操作ができること。
タッチパッドしか使ったことない人は「いまいち使いづらい」と言うことが多いのですが、ThinkPadを長年使っている人はトラックポイントがほしいのでThinkPadを買っているとも言います。
トラックポイントの利点
書類を作るときの操作を考えてみてください。
文字を打つ → マウスを持つ → 文字を打つ → マウスを持つ・・・
という感じでけっこう手を動かしています。人間は手足を動かす時かなりの集中力を使います。手を動かすたびに思考が途切れ、集中力が途切れがちになります。
そこでトラックポイントです。
キーボードのホームポジションに手をおいたままで操作できるので、腕を一切動かさずにすべての操作が行えます。キーボードを主に使う人にとって、トラックポイントは非常に使えるデバイスです。
すべりがよく使いやすいタッチパッド
トラックポイントは操作に多少の慣れが必要です。でもご安心を。ThinkPad X240sはトラックポイントと同時に、標準的なノートにはたいてい採用されているタッチパッドも装備しています。
ThinkPad X240sのタッチパッドはプラスチック製で、さらさらとした表面加工が施されており指のすべりは上々。
タッチパッドには右・左のクリックボタンはなく、そのまま押しこむように力を加えるとタッチパッド自体が沈んでクリックとなります。もちろんトンっと軽く叩くタップ操作でもクリック可能です。
複数の指を使ったスワイプやスクロールの操作も可能。
最新技術にもしっかり対応しています。
WTS的まとめ
「パソコンを買う」となるとついつい外見や機能の充実度ばかりに目が行ってしまいますが、僕はキーボードやマウスのような入力装置をなにより重視しています。
パソコンと人間をつなぐ部分はキーボードとマウスなどしか無いわけで、使いにくければパソコンすべてが使いにくく感じてしまいます。(映画のように頭に配線を挿せる日は来るのでしょうか?)
ThinkPadは長年仕事用として愛されてきました。そのため入力装置に非常にこだわりがあります。
触る機会があればぜひ使い比べてみてください。