2.5インチHDDやSSDを、3.5インチディスクに変換したいときが、ときどきありますよね!(え?ない?)
たとえば少し古いHDD搭載のデスクトップパソコンを、SSDに換装したいときなどです。
その場合は「2.5 → 3.5インチ変換キット」を使用します。
変換キットはいろいろなメーカーから販売されていますが、多くは3.5インチの大きさに合わせるプレートに、固定するだけのもの。
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3.5インチの大きさに合わせるだけのプレートタイプ
たいていの場合はこれで事足りるのですが、メーカー製パソコンで独自のマウンタ(プラスチックフレームに入れ、本体に挿入するタイプ)などは、うまく合わずに入らない場合があります。
そんなとき、3.5インチHDDそっくりに変換できるStarTech.comの「25SAT35HDD」は、かなり重宝します!筆者はこれをいままでに3台購入し、中古PCなどの再生に利用してきました。
プレートタイプよりも価格は高いものの、形状からネジ位置まで、3.5インチHDD規格に完全に準拠している(ついでに見た目もそっくり)ので、なんの不安もなく換装できる、僕的に鉄板商品なのです!
3.5インチHDDそっくり!
こちらが25SAT35HDD。
天板は金属製。見た目はまったくそのまま3.5インチHDD!
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25SAT35HDDの外観
単なる変換キットなのに、天板はまるでHDDのような凹凸が付けられ、ネジやシールもそれっぽいデザインになっているがおもしろい!この角度では、完全に3.5インチHDDにしか見えません。
ウェスタンデジタル WD REDと並べてみました非常に似ています。
側面はプラスチック製。
取り付けネジは3.5インチHDD規格通りのインチネジを採用。もちろん位置も規格通り。
正面。こちらには2.5インチディスク挿入口があります。ここを見ると、ようやっと普通の3.5インチHDDでないことがわかります。
開閉スイッチが付けられていますが、出っぱりは1mmほど。スイッチが取り付け時に問題になったことは、いままでありません。
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前面。左の赤い部分がオープンスイッチです。写真が暗くてすみません
後面。SATAポートとアクセスLEDが付けられています。単体でもアクセスしているかどうかわかります。
ディスクが認識されていないとき、中のコネクタの接続不良なのか、外のSATAコネクタの差しこみ不良なのか、切り分けることができます。LEDの光は赤色。
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規格通りの位置のSATAポート
底面。こちらは金属プレートです。
冷却用のスリットが開けられています。2.5インチのHDDやSSDはそんなに高温になるものには出会ったことがありませんが、それでも冷却がしっかりしているのは安心感があります。さわるとひんやりしています。
サイズからネジ穴からコネクタの位置まで、すべてがごく普通の3.5インチHDDの規格通りです。PCに3.5インチディスクが搭載されていれば、延長ケーブルや変換コネクタは一切不要でポン付けできます。
この安心感が大きい。
2.5インチディスクを挿入
では2.5インチディスクを入れてみましょう。
正面の赤いスイッチを右にスライドさせると、カチッとフタが開きます。バネが入っていて、パッと全開になります。使いやすい!
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スイッチをスライドさせる
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パカッと自動で全開になる
2.5インチの端子側から入れます。
ディスクを入れたらゆっくりとフタを閉めます。カチッとロックされるまでしっかりと閉めましょう。
内部コネクタの位置は精密で、非常にすんなりと閉まります。
ときどき微妙にコネクタがずれていて、差しこみ時にゴリゴリと感じる商品があります。コネクタが壊れないか心配になります。
25SAT35HDDはスイッと抵抗なく閉まりすぎて、本当に接続されているか逆に不安になるほど。(もちろん接続されています)
作業はたったこれだけ!ドライバーすら不要です。
マウンタに入れ装着
DELLのPCに入れてみました。
プラスチックマウンタがあり、さらにそれを金属シャーシに装着するタイプです。
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メーカー製PCのマウンタにも問題なく収まる
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ネジ穴に、ネジではなく棒がささるタイプのフレームだが、すんなりと装着できた。たわみは一切ない。
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本体シャーシにもスムーズに収まった
マウンタには何の問題もなく入り、本体にもすんなりと装着できました。こうしてみると、本当に3.5インチHDDにそっくり!
まさかこの中に2.5インチディスクが入っているなんて、気づく人はいないでしょう。
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ここだけ見えていると、完全に3.5インチHDDにしか見えない
ちなみにLEDランプはこんなふうに光ります。(赤丸の部分)
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赤丸の部分が変換キットのLEDランプ
厚みには注意
3.5インチHDDの標準の厚さは1インチ(約2.5cm)とされていますが、実は製造メーカーごとにかなりバラバラ。
1インチを超えるものはないものの、それ以下の厚さのものはかなり多いのです。1プラッタしか使用していないHDDでは、20mmほどしかない、非常に薄型のモデルも存在します。
そして特殊な形状のPC(一体型PC、ラックサーバやブレードサーバーなど)では、1インチより薄いディスクを搭載することを念頭に置いたものが、まれに存在するのです。
その場合、1インチサイズほぼピッタリに作ってある今回の25SAT35HDDでは、入らない 可能性があります。
失敗を防ぐために、換装前に実際に入る厚さを確認しておいたほうが良いでしょう。
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1インチ厚ほぼぴったりに作られている25SAT35HDD。右はWD RED 2TB
WTS的まとめ
見た目も使い勝手も、完全に3.5インチHDDになるおもしろい変換アダプタです。
ですが単なるネタ商品ではなく、そっくりなので「入らなかったらどうしよう」という不安がないことが最大の特長。
僕は古いPCのHDDを換装するために、いままで3台購入しています。ちょっと高いですが、たいていの機種に問題なく入るので、安心感があるのです。
ちなみに、2.5インチHDDを2台内蔵できるタイプ(35SAT225S3R)もあります。
ディスプスイッチでJBOD(2台として認識)、RAID 0、RAID 1、BIG(一つの大きなディスクとして認識)モードに切り替えできる変わりダネ。
コネクタは1つなので、JBODモードで2台同時に書き込むと、速度は半分になるでしょうか?
3.5インチ1台しか搭載できないPCに、2台のディスクを搭載したいと考えているときに使えそう。※こちらモデルは、筆者はまだ使ったことはありません。
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