どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
記事執筆時点でわずか1年後に迫った東京2020オリンピック。非常に多くの外国人観光客が日本に来ると予想されています。
JNTO(日本政府観光局)の統計によると、訪日観光客は
年度 | 人数 |
2015 | 1973万人 |
2016 | 2403万人 |
2017 | 2869万人 |
2018 | 3119万人 |
2019 | 目標 4000万人 |
このように、右肩上がりというか、爆発的増加といってもいいほどの人数になっています。
そこに加えオリンピックが始まる2020年は、5000万人という数字すら現実的です。
5000万人って・・・日本の総人口の半分ぐらいが押し寄せる計算ですね。資源もない、技術レベルも経済レベルもじょじょに落ちて行っている日本において、観光はこれから最重要産業となりそうです。
英語しゃべれません(もちろんほかの言語も)
問題になるのはなんといっても「言葉」!
諸外国、特にアジア圏において、日本人の「英語しゃべれない度」はケタ違いといわれています。
中国語、韓国語、フランス語、ましてやイタリア語やギリシャ語やドイツ語なんて、まともに聞いたことすらないレベルでしょう。
もちろん僕も例外ではなく、アメリカへの旅行時はなんとか「This one」だけでやりくりしようと必死でした。語彙が全くない分をジェスチャーでムリから乗り切ろうとして、妙に動きの激しい怪しいアジア人みたいになっていました。(笑)
あ、マクドナルドの注文だけはできます。(真顔)
とはいえ、オリンピックではこちらがホスト国。「おもてなし」がメインの国なのに、相手が何を言っているのかわからなければ、スプーン1本出せません。
今から必死で勉強したとしても、たった1年では、よほどの才能がなければまともに聞いて話すことなんてできないでしょう。
自分自身の通訳を持つ!
そんななか、”ソフトたたき売りセンター”ことソースネクストから、とんでもないマシンが発売されました。
その名も携帯AI翻訳機「ポケトーク」。
なんだそのドラえもんの道具みたいな名前は?と思いますが、なんとこのマシン、英語などを一瞬で日本語に、日本語を一瞬でほかの言葉に、話しかけるだけで通訳できるのです!
まさに通訳が手のひらに入っているかのよう!
まともに機能するのか?
しかし、翻訳マシンとか通訳ソフトとかは「宣伝文句がすごくても機能はダメダメ」というパターンが非常に多い!
特に”話しかけるタイプ”は「うまく聞き取れませんでした」みたいな表示が出まくって、使いものにならない、というのをさんざん見てきました。
ポケトークはどうなのか、実際に使ってみましょう。
こちらがポケトーク本体。卵のような形ですね。実際に持った感じも、卵よりちょっと大きい程度。重さはわずか100gと軽量です。
中央にはタッチパネル対応の小型ディスプレイ、下部に物理ボタンが2つついています。ディスプレイ下部の小さな穴がマイクです。
上側がスピーカーになっています。相手に向けて使えるので、クリアに伝えることができます。
ソフト(OS)はAndroidを採用。普遍的なOSを使用することで、コストを下げて、なおかつ使いやすくなっています。
使い方は非常にカンタン。
ボタン左側を押すと「日本語を聞き取るモード」になります。押しっぱなしにして、「話してください」と出たら普通の速度で話しかけます。
人間と話す速度で全く問題なしです。逆に言い聞かせるようにゆっくり話すと、おかしな言葉になりました。
まずは「こんにちは、初めまして」とベタな挨拶から・・・
おおおおおおーーーーーーーーーーーー!!!
一発で聞き取って、しかも英語で話しましたよ!ポケトークが!
僕のダメダメ英語ではどれほどの精度なのかはわかりませんが(汗)、ポケトークはすごく流暢(りゅうちょう)に英語を話しています!
「ハロー、ナイスツーミーツー」ではなくて、「ヘロー、ナイストゥミーチュー」と人間のようなイントネーションでしゃべっています!
相手に画面を見せながら、言葉で聞いてもらうことができるんだ!
すごいぞこれ。
ロサンゼルスの氷のラップ
続いて、僕がロサンゼルスへ行ったときに一番困った言葉を試しましょう。
それは、「これを温めてください」(小学生か)
僕が初めてロサンゼルスへ行ったとき、飛行機を降りたのが早朝6:00ごろでした。
乱気流で飛行機がかなり揺れた上に、機内食もかなり堅いパンだったのでほとんど食べれず、寝不足と空腹でもうろうとしていました。
ロサンゼルスとしては異例のかな~り寒い日で、空港はあまり暖房効いていなくて寒い!
とりあえずいますぐ温かいものが食べたい!と売店へ駆け込んだのですが、ホットドッグからチキンラップ(鶏のローストを薄い生地で巻いたもの)から、食べ物がどれも冷蔵庫の中でひえっひえ!要は全部レンジで温めるタイプです。
そのまま食べたら胃が凍傷にでもなりそうな勢いです。
が、「温めてほしい」という言い方がわかりません。
早朝なので回りにはだ~れもいません。休暇シーズンでもないので助けてくれそうな日本人は皆無。
・・・自分で話すしかない!
”HOT OK!!”(めちゃ赤い文字)と書いたチキンラップを握りしめ、売店のすっごいスタイルのいい黒人のおねえさんに何とか温めてもらおうとしましたが・・・
僕「ホットオーケー?」
おねえさん「OK!」
と一瞬通じたように思えたものの、そのままお会計して渡されました。(笑)
い、いや、そうじゃない。
僕「ホット、ディス、ワン???」
おねえさん「Yes ! You can eat it with warming」(たぶんこんなことを言ったと思う。すごい笑顔で)
僕「!??!??!」(Yesぐらいしか聞き取れてない)
そう、今思えばおねえさんは「大丈夫、ホットにして食べられるよ!」とかなんとか伝えてくれていたんですね。僕が言いたいのは「今すぐホットにしてくれ」だったんですけどね・・・
そして僕は、薄暗くて暖房も効いてない空港で、およそ3℃の冷たく堅いチキンラップを半泣きで食べたのでした。
~おしまい~
終わってどうする。
そう、あの時ポケトークWがあったならどうなったんでしょうか?
でたよ!なるほど、please heat this、か!
くっそーーーー!あの日にポケトークがあれば、僕のロス旅行も楽しいものになったのに!(ネタはできたけど)
ほかの言い方も試してみました。「温めて食べたいです」「この食べ物を温めてください」と言ってみました。
ほうほう、warmという言い方もあるのかな?
なんにせよ、言葉づかいでも訳文は変わることがわかります。ある程度、ニュアンスを読み取って訳しているように感じますね。
もし英語がわかる人は、ぜひコメントで訳文の正しさを教えてください!
英語から日本語ももちろんOK!
逆に英語から日本語にするには右のボタンです。
右のボタンを押すと、相手の言葉で「話してください」と表示が出ます。英語なら「Please speak into this device」と出ています。
ポケトークが聞き取ると、それを日本語で音声と文字で出してくれるということです。
これで相手と交互に話し合えば、少なくとも「全く何も通じない」事態は避けられそうです!
英語だけではない!なんと74言語対応!
ポケトークがすごいのはこれだけではありません。
英語だけではなく、全世界74か国語に対応!まじか。
対応言語は公式サイトを参照してほしいのですが、グジャラート語とかヘブライ語とかマラヤーラム語とか、古代神聖語みたいな名前(失礼)の言語にまで対応しています!
音声で訳してくれるのはその中の半分ぐらいになりますが、最低限、文字にはしてくれますよ!
右側の言語は設定画面でカンタンに変更できます。
試しにロシア語と中国語に訳してみました。うん、まったく読めない。でもポケトークはしっかりと音声でも話しています!
ポケトークがあれば、中国で空港行きのタクシーを探すことも、ロシア人からアザラシの肉を買うことも可能でしょう。すごすぎる。
ポケトークは、日本のおもてなしの代表例となるかもしれませんね!
WTS的まとめ
意外や意外、かなり実用的です!
想像以上にカンタンで、想像以上の精度!(だと思う)
まだまだリアルタイムとまではいきませんが、ポケトークがあれば英語圏ではない、多様な外国人ともコミュニケーションをとることができそうですよ!
東京周辺の外国人が来そうなお店は、少なくとも1台は置いておいたほうがいいんじゃないでしょうか。
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