子どもの寝かしつけはムズかしいですね!どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
子どもが早く寝てくれるかどうかは、その後の自由時間に大きく関わりますので、非常に重要です。(笑) できれば布団に入ったらすぐに寝てほしいもの。
今日は”子どもがすぐに寝る本”として最近話題の、「おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本」を買ってみました!
果たして効果のほどは?
催眠術っぽい文章
お話は主人公のロジャーと、自分の子どもを中心に進みます。
”自分の子ども”ってどういう意味?と思うかもしれませんが、お話のところどころに子供の名前を入れて読む部分があるんです。
【名前】はだんだん眠くなってきました。
という文章があったら、【名前】の部分に自分の子供の名前を入れて読むわけです。これでより物語の中に入り込ませることができます。
物語の主人公はなかなか眠りにつけないウサギのロジャー。
ロジャーと自分の子供がだんだんと眠くなる話をしたり、眠れなくて”あくびおじさん”という、すぐに眠らせてくれる魔法使いに会いに行ったりと、とにかく眠ろうとする話です。(すごい話だな)
物語は(わざとだと思いますが)単調であまり中身がありません。
そして章ごとに「とても眠くなりました」「とても疲れてきました」「眠っても大丈夫だよ」というフレーズが繰り返され、子どもが話の先が気にならず、安心していつでも眠ってしまえるように構成されています。
ぼくは一時期催眠術の研究なんかもしてましたが(理由は聞かないでください)、この本の文章は催眠導入のフレーズとそっくりです。
つまりこの本は、絵本の姿をとった催眠術の実践本だ、と言えそうです。
かなり早く寝る
で、読んで聞かせてみました。
いつもは子どもと布団に入って、3~4冊の絵本を読みます。1冊読み終わると「ほん!ほん!」と別のものを聞きたがる、という流れで30分以上は読んでいます。
ロジャーを読みだすと10分ほどでほぼ目をつぶっていて、15分もすれば寝息を立ててました。
かなり効果はある、と思います。なんてったって読んでる本人が眠くなってくるぐらいですからね!それほど単調で、盛り上がりのまったくないストーリーなのです。
言葉の抑揚をおさえ、ゆっくり読むとさらに強力。この物語自体が夢のなかをさまよっているかのような浮遊感です。
教養としてはどうかとおもう
ただ、最初に書いたように内容はひじょ~に薄いです。
ほんの少しだけタメになるセリフなんかもあるのですが、総じて”考えることをさせない”つくりです。
一口で言うと「なにがなんでも眠らせる」という機能に絞り込んだ本だと思います。子どもの知識や感情を育てるという、絵本本来の役目とは対極にあると感じました。
この本では脳の成長に関して、良い効果はほとんど期待できないでしょう。だって考える前に寝ちゃうんですからね。(苦笑)
普通の絵本では寝るまでに30分はかかると書きましたが、ぼくは同じ本でも調子を変えたり声色を変えたりと、毎日工夫して子どもの反応を楽しんでいます。
こういった時間は子どもだけではなく、親にも大切だと思っています。
WTS的まとめ
絵本を10冊読んでも寝ない!
寝る前に限って大興奮で遊んでいる!
という、なかなか寝つかない子を寝かせるための最終兵器です。実際、効果は大なり小なりあると思います。脳は退屈になると眠くなりますので、その効果を思いっきり引き出すフレーズまんさいです。もはや催眠術。(笑)
ですがこればっかり読んでいると、脳が育つ夜のゴールデンタイムになんのコトバも持たずに入ることになってしまい、ぼくはとてもモッタイナイと思います。
あくまで最後の最後に”使う”本だと感じました。