やさしくクリアな音!それでいて5千円台というハイコスパなモニターヘッドホン OneOdio Pro50 レビュー

どうも、太田アベル(@LandscapeSketch)です。

今回は久しぶりに音楽に特化したヘッドホンを試してみようと思います。

ジャンルとしては「モニターヘッドホン」というもの。モニターヘッドホンはDJやレコーディングスタジオで主に使われるヘッドホンです。

ほとんどの音楽用ヘッドホンは、独自の音のキャラクター(味付け)をつけ商品になりますが、モニターヘッドホンは逆に味付けを無くし正確で解像度の高い音を届けるのが目的と主目的となる、ちょっと特殊な機種です。

安いヘッドホンは音の範囲が広くないため、高/中/低音のどこかに”全振り”して販売されます。要は聴く音楽に大きく左右されるわけですね。ハマる音には良いのですが、範囲を外れる音楽ではまったく良さが伝わらない、諸刃の剣なのです。

逆にモニターヘッドホンは全領域をまんべんなくサポートし、かつどの領域も飛び出したりへっこんだりしてはいけません。必然的にドライバー(音を出す機構)がしっかりしていなければならないのです。そんなわけで、当然価格は高くなります。

長くなりましたが、そんなジャンルに異様な低価格で挑戦しているのが、OneOdio社。(公式サイトはこちら ※とはいえ日本語は準備中っぽい)

プロ仕様をうたう上位機種「OneOdio Pro50 ハイレゾ ヘッドホン」ですら、Amazonで実売5,580円!!(※価格は2020年12月現在のもの。さらにクーポンあり

モニターではないヘッドホンと大して変わらない価格です。

値段ですべてが決まるわけではないものの、「性能は値段なり」と言われ続けてきたヘッドホンの世界。この価格でどれほどの音が手に入るのでしょうか?

今回メーカーより試聴機をいただくことができましたので、さっそくレビューしていきます!

  • やわらかく付け心地のよいイヤーパッド
  • クリアで解像度の高い価格を超えた音質
  • 2つの音源から入力可能

デザイン

デザインを見ていきましょう。

箱はモノクロチックに仕上げられた、高級感あるデザイン。

中には持ち運びポーチに入った本体、3.5 to 3.5mmケーブル、3.5 to 6.33mmのケーブルがそれぞれ1本ずつ付属します。ポーチは柔らかく、革っぽい手触り。

なぜケーブルが2本も付いているかというと、OneOdio Pro50は2本のケーブルで入力することで、なんと2つの音をミックスして聞くことができるのです!これはミキシングでよく使われる機能ですが、スタジオ用の高度な機能であって、間違っても5千円台のヘッドホンには、通常付いていない機能です(笑)。それが付いてる。

本体をチェックします。

イヤーカップの外側は、同心円状の年輪のような模様の中央に、メーカーロゴがあります。特に主張も強くなく、気にならないデザインです。

左右のイヤーカップはたっぷりとした大きさで、クッションはゆうに3cmはある立体縫製。赤色のステッチ(縫い目)が良いアクセントになっています。

手触りはとてもふんわり!やわらかいのにペシャッとつぶれるわけではなくコシがあり、例えるなら焼きたてパンのような弾力あるやわらかさ。(あえて言うならロールパンかな?(笑) )

もちろん耳へのアタリは至極ソフト。

Amazonの詳細ページによると、このクッション部分には日本製プロテインスキンレザーを採用しているらしい。OneOdio社は香港のメーカーですが、あえて日本の素材を採用していることにも好感度が高いです。

内側には真っ赤な布が張られ、行書体で円形に「L」と「R」が書かれています。普通は外側に書いてあるL/Rですが、付けるときにいちいち確かめる必要があります。中に書いてあれば見ながら付けられますね。これは発見です。便利。

ヘッドバンド部分のパッドは、イヤーパッドより少し固め。形を保持し、長時間でも痛くなりにくいほどほどの弾力です。

イヤーカップは180度反転でき、さらに左右にも180度ほど向けられます。DJの人がやるような、片方だけ手で耳に当てる使い方ができます。

長さの調節も可能。最大約4cmほど引き出すことができ、約3~4mmごとにカチカチとストッパーが効いています。

イヤーカップは折りたたむことができます。

コントロールスイッチも搭載

3.5mmケーブルの途中には、音楽の再生/停止や、電話の応答/切断ができるコントロールスイッチを搭載。またマイクも内蔵していて、ボイスチャットにも対応可能です。

ヘッドバンドの長さがもう少しほしい

試聴の前に、装着時にちょっと気になることが。

僕は顔が長めなのでヘッドバンドの長さを最大にして使いましたが、それでも少し短く、耳全体は入るものの、軽く上に引っぱられるような感触があります。できればもう1cm余裕が欲しい。

とはいえ痛いほどではないので、使っていればそれほど気になりませんでしたが、ゆったりと聴くときはこういうささいな点が気になるもの。ぜひ改善してほしいところです。

さっそく聴いてみる!

ではいよいよ試聴してみましょう!

しっかりと耳にかぶせると、やわらかいクッションがすきまなく密着し、遮音性も高い。ノイズキャンセリングではないものの、外の音はかなりカットされ、集中できます。

大口径50mmドライバーを搭載し、ハイレゾをうたうその性能はどれほどのものでしょうか。

出力はゲーミング用の高度な音響回路を搭載したメインマシンから。マザーはGIGABYTE AORUS B550i Pro AX。ALC1220-VB AMP-UP オーディオ (Nichicon 音響コンデンサ付)を搭載し、オーディオ機器並に非常にクリアな音を引き出します。

GracixExadia V2

まずはハードロック。強く手数の多いギターの中に、独特の高音ヴォーカルが響く、サウザンド・フット・クラッチです。

渾然一体となった音の中なのに、ギターとヴォーカルどちらも旋律がとらえられるほど明瞭に分かれて届きます。また高音も低音も突き出た音がなく、まさにモニターと言ってよいバランスです。

アコースティックギターのみで奏でるギター・デュオ、ロドリーゴ・イ・ガブリエーラの曲。

二人の合図の息づかい、弦をつま弾く強さまで想像できるほど情報豊かな音。二人の位置関係や距離もとらえられ、アコースティックギター独特の余韻もしっかり感じられます。

民族的な音楽も流してみましょう。

暑苦しい砂ぼこりの香りただよう、ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブの名曲「Chan Chan」。

トランペット、リュート、ボンゴ、そしてしわがれた渋いヴォーカルという、どれも微妙で繊細な音がさらに同時に響くという、ヘッドホンには過酷な曲です。

さまざまな楽器が鳴りつつも全体としては同じトーンに集まっているこの曲は、解像度が低いヘッドホンで聴くと低音が常にボワーンと鳴ってしまい、曲の良さが引き出されません。

OneOdio Pro50楽器の距離感さえつかめそうなほど、クリア。それぞれの聞き分けも可能で、音の収束が速いです。余計な音が残らないというのがすごい。

オーケストラは、僕の好きなドヴォルザークの新世界。カラヤン交響楽団の演奏。

これもまたしっかりとクリアな解像度。配置された楽器がひとつひとつ聞き分けられるほどで、しかもヴァイオリンなどの高音もトゲトゲしくない。落ち着いた音です。

総じて、まさにモニターヘッドホン。僕の一般レベルの耳では、非常に明瞭でクリア。それでいて突き刺さる感じのない、やさしい聞きやすい音と感じました。

まさかこれが5,000円台とは・・・

イコライザーを使えば音色は思いのまま

モニターヘッドホンは特徴が消してあるため、逆に色づけもカンタン。

再生ソフトのイコライザーを使えば、ド迫力のベースからシャリシャリの高音まで、好きなようにブーストできます。もともとドライバーが強力なので、どんな音色に引っぱってもしっかりと付いてきてくれます。

ちなみにハードロック、ドラムンベースなどを聴くときにはこんな設定で、中程のヴォーカルを活かしつつ、派手なドラムと重すぎるベースを楽しむことができます。

WTS的まとめ

かなりイイ感じのヘッドホンです。

そんなに高級機の体験があるわけではないのでエラそうなことは言えませんが、5千円台というこの価格からは想像もつかないほどクリアで厚みのある音。1、2ランクは上の価格帯のものに感じます。

あとはヘッドバンドの長さ、これだけ直してくれれば言うことなしです。

手頃な価格で良い音のヘッドホンがないかな、と探しているなら、試してみてもソンはない機種。

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