こんにちは、太田アベル(@LandscapeSketch)です。
最近は1kgほどの非常に軽いノートパソコンが出てきていますが、その中でも「超軽量」と表現するのにふさわしい、わずか889g(公称値)のモバイルノートPCが、NEC「Lavie PM (Pro Mobile)」です。
これだけ軽いと、ペラペラのプラスチックですぐに壊れるパソコンなのでは?と心配になりますが、Lavie PMは軽量で強靱(きょうじん)なカーボンファイバーを多用し、その軽さからは信じられないような頑丈(がんじょう)さも兼ね備えています。
さっそく詳細をレビューしていきましょう!
- わずか889gの軽さ
- カーボンファイバーを使った頑丈なボディ
- 最新第11世代インテルCPU
- 最大16GBの大容量メモリ(オプション)
- 指にフィットし軽く打てる高品質キーボード
デザイン
今回のカラーはブラック。最新モデルはネイビーブル、クラシックボルドー、フレアゴールドの3つのカラーバリエーションからも選択できます。
Lavieのロゴがエンボスされているだけの、非常にシンプルな天板。個人用としてはもちろん、ビジネスで使うのにも適しています。
まず持ってみると、その絶妙な小ささがいい感じです!A4用紙よりもわずかに小さな307.2×216mm。A4ノートと同じぐらいの面積で、まさしく「ノートパソコン」ですね。
厚みも16.9mmと可能な限り薄く作られていて、紙のノートを出し入れするように、気軽にカバンに入れられます。
カドを持ってこんな風に持ち上げても、ミシリとも言いません。非常に頑丈です。(※常時この持ち方をすることは推奨されていません)
わずか824gの超軽量
本体は実際に計測したところ、わずか824g。これでもCPUに最上位のCore i7を搭載しています。
ビジネスバッグでも、旅行カバンでも、気にならないほどの軽さ。荷物が多くなる時は、とくにこの軽さはうれしくなるでしょう。
たった指2本でつまんで持ち上げることすら可能です!
ディスプレイ
ディスプレイは13.3インチ、16:9で解像度はフルHD(1920 x 1080ピクセル)。ディスプレイの左右ワク(ベゼル)は可能な限り狭くされ、本体面積が小さくなりモダンな印象です。
ディスプレイは非光沢タイプ。周りの光が映り込みにくく、細かな描画もしっかりと見えます。また光沢タイプよりも目が疲れにくいとされていて、長時間の使用でも集中力が続きそうです。
IPS液晶なのでどの角度から見てもほぼ色化けや白っぽくなることもなく、鮮明です。
ディスプレイは180度開きくことが可能。複数人で画面を見る場合に非常に便利です。
ディスプレイ後ろ側には小さな突起がついていて、開くとこれが足の役目を果たし、本体が少しだけ斜めになります。
こうすることで冷却空気をより効率的に取り込めるほか、キーボードが少し打ちやすくなります。
キーボード
仕事や授業で使いこみたい!と思っていても、キーボードが使いにくくては話になりません。Lavie PMは小さくてもキーボードは合格点です。
本体全体を使い、文字キーはデスクトップパソコン同様のキーピッチ19mm、とくに意識しなくても間違いなく打てました。キートップの文字も大きめで見やすい。
キーはアイソレーションタイプ。1つ1つのキーが間隔を持って並んでいるので、爪が長い女性でも上のキーに引っかかったりすることがありません。
長年日本用のパソコンを作り続けてきたNECの技術がしっかりと活かされています。キーは表面をわずかにへこませるシリンドリカル形状になっていて、速く打っても指がフィットし、カチッと軽い押し下げ感は、非常に快適です!
打つのが楽しくなるキータッチに仕上がっています。
一カ所使いにくいところは、この矢印キー周り。
矢印キーは、多くのノートパソコンではメインキーよりも一段下がっていたり、細長いキーで空間を空けられていますが、Lavie PMではキーの大きさも変わらず、しかもシフトキーも同じ高さ、同じ大きさになっているため、右シフトでかなり打ち間違えが発生しました。
視覚的にもパッと判別がつかず、慣れるまでは使いづらい印象。
また慣れたとしても、シフトは矢印キーを飛び越える感じで指を運ばなければならず、小指の動きが自然ではありません。次のバージョンでは直して欲しい部分。
左端のキーはCtrlではなくFn(ファンクションモードキー)になっています。Lenovoのパソコンを使っている人はこの並びになれているでしょうが、他の機種から移ると、Ctrlを打とうとしてFnを打つことが多々あります。
これはBIOSの設定や、付属の設定ツールにてCtrlと機能を入れ替えることができます。打ちにくかったら変えてみてください。
キーボードはバックライトも搭載し、多少暗い場所でも打つことが可能。Fn +スペースキーで任意に切り替えられます。
タッチパッド
タッチパッドは1プレートタイプ。左下/右下を押し込むことで左/右クリックが可能です。タッチパッドも同色で、統一感があります。
さらっとしていて、指のすべりは上々。
ただ、押し込みクリックをするときにわずかにカーソルが動いてしまうため、細かいクリックがやりづらい。細かい操作の場合はとんっとたたくタップ操作をメインで使った方がよさそう。
クリアに聞こえるスピーカー
スピーカーは底面の手前側についています。
音楽や映画、ウェブ会議をしてみましたが、なかなかクリアな音でした。音楽鑑賞をするには高温、低音が物足りなく感じますが、ウェブ会議で必要十分でしょう。
ベンチマーク
3DMark
ゲームベンチマークとして、ほぼ業界標準となっている3DMarkにてテストをしました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
Night Raid | 5711 |
Wild Life | 3052 |
Wild Life Extreme | 869 |
Fire Strike | 1191 |
グラフィックスボードは搭載していないので重い3D表示はきびしいものの、軽いゲームならこなせる性能です。
ビジネスで使用していて、3D表示のカタログを見せるようなものなら、十分にこなせます。
PCMark 10
システム全体の性能を計測するテストです。
テスト | スコア |
---|---|
Essentials | 8678 |
Productivity | 6945 |
Digital Content Creation | 3075 |
通常の事務作業ならEssentialsが2000ポイントもあれば十分ですが、その4倍に達する非常に快適な速度です。
テレワーク、ウェブ会議なども難なくこなせ、写真編集などクリエイティブな作業も問題ありません。
ただ動画編集はノート型では少々きびしいでしょう。
CineBench R15
CPUとOpenGL能力を計測するCineBench R15で性能テストをしました。
テスト | スコア |
---|---|
OpenGL | 34.61fps |
CPU | 531cb |
軽い3D表示にはまったく問題ない速度が期待できます。
CineBench R20
CPUのレンダリング速度を計測するCineBench R20で性能テストをしました。
テスト | スコア |
---|---|
CPU | 1253pts |
省電力CPUとしてはかなり検討しているスコアです。
少し前のミドルスペック・デスクトップパソコン並の性能はあります。
ポート類
ポートはこのサイズとしては十分な数です。
HDMI、USB Type-C 2ポート、USB Type-A 1ポート、Micro SDスロットとなっています。ビジネスでも個人用でも足りずに困ることはなさそうです。
USB Type-Cの奥側は充電ポートも兼ねています。USB Type-Cなのでスマホなどとも兼用できますが、45W以上の出力ができるアダプタが必要なので注意してください。
最近はBlueToothなどで接続する無線デバイスも増えており、USBポートがすべて埋まることは、ほとんどないでしょう。
普段は無音に近い動作音
この小ささなので熱がこもって、けっこううるさいのかな・・・と心配になりますが、エクセルやワードなどの軽い作業ならほとんどファンの音は聞こえません。
ブラウザで大量のタブを開いたり、グラフィック処理などをするとファンが高速になってきますが、音質は低音に抑えられており、耳障りな高い音の騒音はありません。
ファンの雑音が気になる人でも安心して使えそうです。
びっくりするほどサクサク
5年ほど前の小型パソコンは、小さいものは遅い、という認識が普通でした。
ですがLavie PMは最新CPUを搭載し、びっくりするほどサクサクと動きます。
電源OFFからのWindows起動はわずか15秒ほど。さらにスリープ状態なら2、3秒でパッと画面が出ます。起動を待たずに作業ができるので、やる気が持続します。エクセル、ワードなどのソフトも軽々動き、快適です。
モバイルマシンとしてはもちろん、メインマシンとしても使えるほどの実力です。
スペック
今回紹介しているモデル:LAVIE PM PC-GN186J5LH
機能 | 詳細 |
---|---|
CPU | Intel Core i7-10510U |
CPUコア/スレッド数 | 4コア / 8スレッド |
ベース周波数 / ターボブースト周波数 | 2300 MHz / 4900 MHz |
メモリ | 8 GB |
メモリスロット (空きスロット) | 0(0) |
グラフィックス | Intel UHD Graphics |
ストレージ | 256 GB SSD (NVMe) |
OS | Microsoft Windows 10 Professional |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 13.3インチ |
解像度 | 1920 x 1080ピクセル |
ポート類 | USB3.1(Type A)×1(パワーオフUSB充電機能付き)、USB3.1(Type C)×1、USB3.0(Type C)×1(USB Power Delivery 3.0対応、ACアダプタの接続ポートを兼用、DisplayPort出力機能付き) |
有線LAN | なし |
サイズ | 307.2 x 216 x16.7mm |
重量 | 標準バッテリを選択した場合:約842g 大容量バッテリを選択した場合:約896g |
WTS的まとめ
小さくて軽い。毎日使うことを意識して、しっかりと仕上げられたノートパソコンです。
女性向けの小さめのカバンでも入れられ、荷物の多くなりがちな学生でも苦にならないサイズ。さらに頑丈(がんじょう)で、満員電車で圧迫されても、そうそう壊れません。
軽々持ち運び、いつでもどこでも使えるパソコンを考えているのなら、まず検討に入れたい1台です。
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