どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
マウスコンピューターのクリエイター向けパソコンシリーズ「DAVI」の、15インチノートモデル「Mouse DAIV-NG5720」が届きました!
ちなみに前回は、同じDAIVシリーズの一回り小さい14インチモデルをレビューしました。小柄ながら強力な処理能力と、多数のポートによる使い勝手の良さを感じました。お時間があればご覧ください。
さて、15インチモデルはsRGB比95%を達成した美しいIPSディスプレイと、14インチモデルよりもさらに強力なグラフィック能力を誇る「nVidia GeForce GTX 1060」の搭載が見どころ。
動画編集すら視野に入れた、持ち運べるクリエイティブスタジオを試してみます!
デザイン
デザインを見ていきます。
全体飾りの少ないブラック塗装のボディです。
天板は光沢のあるアルミ調で、ヘアライン処理がなされています。左側に「DAIV」のロゴだけがあるシンプルなもの。デザイン事務所でも目立たず溶け込めそうです。
本体の厚さはわずか27.4mm (折り畳み時/ 突起部含まず)となっていて、実際に持ってみるととても薄く感じます。
よくこんな薄さにCore i7とGeForce GTX 1060を詰め込んだものです。
重量は約 2.8kgということで、常に携帯するのは体力が必要だと思いますが、屋内を簡単に移動できるデスクトップと考えれば非常に軽いという言い方もできるでしょう。
ディスプレイ
ディスプレイは15.6インチ、フルHD (1920×1080)で高精細です。IPS 液晶は上下左右どの角度から見てもほとんど色の変化が起こらず非常に見やすいのも特徴です。
さらにsRGP比95%という高い色再現性もあり、微妙な色にこだわる写真家やイラストレーターでも安心して使うことができます。
ソフトの使用感
Adobe Photoshop、Illustratorの体験版を入れ、操作してみました。
強力なCPUとGeForce GTX 1060でどちらも非常になめらかに動きます!特にPhotoshopはカンバスを回転させての作業が、GPU非搭載モデルと比べると、明らかになめらかです。
Adobe Premiereなどの動画編集ソフトではさらに威力を発揮できます。
動画の書き出しではAdobe Mercury Engineにより、GPUを使用したアクセラレーションが自動で行われます。CPUだけ場合と比べ、3~6倍ほどの速度となることもあります。
出先で動画の手直し、出力をするという、いままでは考えられなかったようなこともDAIV NG5720ならこなすことが可能です。
また、GeForce GTX 1060は4Kへの出力や、マルチディスプレイへの出力もこの本体だけで可能です。
27インチのディスプレイ3枚を使えば、DAIV 15たった1台で広大な作業空間を作り出すことができます。ここまでくると高機能なデスクトップパソコンを置き換えてしまってもいいぐらいでしょう。
キーボード
キーボードはテンキーも備えたフルサイズタイプ。キーの配列も自然でタイピングの反発力も適度。たくさんの文字を打つ作業でもなんなくこなせそうです。
キーボードはバックライトも搭載し、少し暗い場所でもしっかりと視認でき、作業がスムーズです。
テンキーが付いていることでソフトの操作も非常にやりやすいのも特徴。例えばCADソフトや3Dモデリングなど数値入力が多く発生するソフトでも、テンキーがあれば早いです。ツールの切り替えなどのショートカットとしても便利。
タッチパッド
タッチパッドは1プレート+2ボタンタイプ。サラッとしていて、指のすべりは上々。反応も問題ありません。
分離したボタンがあるので、1プレートタイプに比べ正確な操作が可能です。クリックが深く、しっかりと押した感じがわかります。
ボタンとボタンの間には指紋認証ユニットが付いていて登録すれば指紋だけでログインしたりすることもできます。
Windows Helloにも対応していますので、余分なソフトを入れずにOSの標準機能だけで済むのもカンタンです。
ポート類
ノート型ながらも、ポート類はデスクトップマシン並に多数装備されています。
ディスプレイ端子だけで計3ポート((HDMI 左側面×1、Mini DisplayPort 左側面×2)があり、本体だけで3つの外部ディスプレイに接続できます。
USBは5ポートも搭載。しかもそのうち2ポートは最大10Gbpsもの転送力を持つ、最新のUSB3.1 Type-Cポートです。マウスやデジタルタブレット、外付けディスクなど、つなぎたいものが多くてもハブを買う必要はありません。
有線LANポートもあり、高速通信も可能。普通の使い方で足りなくなることはまず無いでしょう。
静粛性
この薄さに強力なGPUを搭載したということは、熱がこもってさぞかしファンの音もひどいだろうな・・・と先入観がありましたが、驚くほど静かです。
起動時の冷えた状態ならファンの音はほぼ無音に近い状態です。テストで高負荷をかけたときにようやっとファンの音が出てきます。最高潮でもファンの音は低音で、耳障りな高音はほとんどありません。
Photoshop程度のソフトなら、いくら長時間作業してもファンはほぼ止まっているか、少し動く程度です。非常に静かでクリエティブ作業に集中できます。
スペック
今回の評価機のスペックです。モデルはDAIV-NG5720E2-SH2で、SSDとHDDのデュアルドライブを搭載しながらも159,800円 (税別)という手に入れやすい価格。
デュアルドライブは、システムやアプリケーションは超高速なSSDに、画像や動画など大容量の素材はHDDに、と使い分けが可能です。HDDは1TBもの容量がありますので、4K画質の動画素材でもかなりの数を持ち運べます。
CPUは最高グレードのCore i7、GPUはミドルクラスで強力なNVIDIA GeForce GTX 1060を搭載します。
項目 | スペック |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64-bit |
CPU | Intel Core i7-7700HQ CPU |
CPUコア/スレッド数 | 4コア / 8スレッド |
メモリ | 16 GB |
メモリスロット (空きスロット) | 4 (2) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1060 3GB |
ストレージ | SSD 256GB M.2 SATA |
ストレージ | SATA 1TB HDD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6インチ |
解像度 | 1,920×1,080ピクセル |
ポート類 | HDMI 左側面×1、Mini DisplayPort 左側面×2、USB 3.0 x3、 |
Bluetooth | あり |
無線LAN(Wi-Fi) | 802.11 ac/a/b/g/n 最大433Mbps対応 |
有線LAN | あり |
サイズ | 385×271×27.4 (折り畳み時/ 突起部含まず) |
重量 | 約2.8kg |
動作時間 | 約7.6時間 |
ベンチマーク
各種ベンチマークで処理能力のスコアを見ていきます。
まずはゲーム用の性能テスト「3DMark」です。
普通のデスクトップパソコンでも動かすことすらむずかしい「Fire Strike」は、多少のカクつきはあるものの、十分な速度で表示されました。スコアは10292という驚くほど高いスコア!ノート型で1万ポイントを超えるのはとんでもないことです。
さらに上のテスト「Fire Strike Extreme」でも5466と底力もすごい。
続いてパソコンの総合力を計測する「PCMark 10」をテスト。
スコアは4562と、ノートパソコンという枠を超えた高い数値です。Adobe系からExcelのようなオフィスソフトまで、能力に不足はありません。
WTS的まとめ
WTS的まとめ
デザインやクリエイター向けの新しいブランドDAIVを紹介しました。
15インチの高画質なディスプレイ、動画でも余裕で編集できる基本能力の高さ、それらをたった30mm以下の薄さに詰め込んでいるという、羊の皮をかぶったオオカミのようなマシンです。
まさに移動できるデザインスタジオだと言えます。