どうも太田アベル(@LandscapeSketch)です。
僕はキーボードにかなりこだわるのですが、15年ほど前からは東プレのRealForceのみを使ってきました。
最近使っているのは、会社ではRealForce 91Uの”白”、自宅では静音タイプのRealForce 91U の”黒”です。どちらもフルキーボードから10キーをなくしたショートサイズ。マウスとキーボードを近くに置きたいのでこの形がベストなんですね。
過去のレビュー
軽くしっとりとしたキータッチと正確無比なキー判定、10年使ってもほぼヘタれない丈夫なさがあり、僕の中ではRealForce以上のキーボードは”今のところ”ありません。
とか言いながらいろいろなキーボードをいじるのは大好きで、「ちょっとRealForceに飽きてきたかな~」というときは、ときどきキーボードを取り替えて気分を変えています。ですが、やっぱりRealForceに戻ってしまうというのが通常の流れでした。
長い前フリでしたが、今日買ってきたのはLogicoolの新発売のキーボード「PRO キーボード G-PKB-001」。
Eスポーツでの採用を目指し、Logicoolが初めて「PRO」の名前を与えた、かなり気合の入ったモデル。
10キーのないショートサイズと、派手に光る(しかし機能的な)LED、さらにかなり珍しい”ショートストロークでも反応する”メカニカルキーを採用!
果たしてRealForceとは同格として使えるのか!? RealForce 91Uと比較しながら性能を見ていきます。
なぜ買ったか?
まず、僕はそんなに多くキーボードを買いません。前述のとおりRealForceだけあれば十分だからなんですね。かなりおもしろそうな機能があったり、使いやすそうなものだけを買います。
そんな中でなぜPROゲーミングキーボードを買ってきたか、という点を説明します。
ポイントは「Eスポーツのプロフェッショナル用」という点。
Logicoolはゲーミング用マウスやキーボードを多く手掛けるメーカーです。その中でも特にEスポーツでの本格採用を目指したモデルは「Pro」の名称を与えています。今回のG-PKB-001は、キーボードとしては初めてProの名前を付けられたモデルです。Logicoolの力の入れようがわかります。
Eスポーツはゲームの世界選手権なのですが、プレイヤーはいまやスポーツ選手並みの扱い。世界的に有名な選手が何人も誕生しています。「たかがゲーム」だなんて口が裂けても言えない、0.01秒を競う超真剣勝負の世界なのです!(日本にも有名チームや個人が多い!)
大会で使用する機器は当然のごとくレギュレーションが厳しく、規格内で最高のパフォーマンスを実現しなければなりません。必然的に耐久度に優れ、だれにでも使いやすく、キー反応が正確なキーボードが求められます。
Eスポーツのキーボードに求められるのは、プロのキーパンチャーが求めるものとかなり近いんですね。
RealForceはプロのキーパンチャーが腱鞘炎にならないために、軽い力でも正確に反応することを念頭に設計されています。となると、もしかしたらPROゲーミングキーボードもRealForceと同格のキーボードになるのでは?と想像したのです。
あと、キーの配列がほぼ同じというのもポイント。ショートサイズのキーボードは変な工夫(キーの配置とか)がされているものが多く、10キーだけがないという形は、実はそんなに多くありません。
デザイン
さてさて到着しました。今回はAmazonで購入 。キーボードとしてはかなり高価な15,656円(税込)。RealForce 91Uと価格も近い。
ずっしりとした重さ。本体は980gで、ケーブルを合わせればほぼ1kgです。
中身はもちろん鉄板なので本体は強靭で、端を持ってもミシリとも言いません。頼りがいがある。
全て黒で統一された重厚感のある見た目。
ただし接続するとこれでもか!と光ります。初期状態では文字が七色に光りまくるので見ていると目が痛くなるほど。(笑)
裏側は大きめのゴム足が付けられています。ガシガシとキーをたたいてもまったくズレません。合格!(何?)
後ろ側のアジャスタは2段階の高さが選べます。こういう細かい工夫は、さすがProだと感じますね。
キートップにひらがな印刷がないのでスッキリした見た目。
キーの文字は光を透過するように半透明です。
サイドはテカテカのポリッシュ加工。「Pro」のロゴが控えめに入っています。僕の好みで言うと、キズや指紋が目立つのでできればポリッシュはやめてほしい。
手前、左右のエッジはかなり切り立ったようなフチ取りで、手のひらが当たると痛い。パームレストなどで調節した方がいいですね。
オススメのパームレストはこんなのです。
キー配列はフルキーボードから10キーをなくしただけ、というシンプルな構成。
もっと小さなキーボードもありますが、例えばHHKBなどは小さくしすぎてキー配列がかなり特殊になっています。慣れれば高速に打てますが誰でも使えるキーボードではありません。僕のようにサーバーや多数のクライアントを管理しなければならない人は、HHKBに慣れてしまうと逆に不便にもなります。
標準配列で小さいというのがベスト。
RealForce 91Uと比較
ここでRealForce 91Uといろいろ比較してみます。大きさもほとんど変わらず、キー配列も同じ。もちろん日本語配列です。(僕は日本語配列が好き)
フルキーボードやRealForce 91Uから移行しても、違和感なくブラインドタッチができました。キーピッチや微妙な配列もほぼ同じだと言っていいでしょう。91Uを数千時間使っている僕が言うので間違いない。(笑)
右側のHOMEやDELETEなどの特殊キーも全く同じ。JIS配列に従っています。
ワンタッチでLEDのON / OFFができるボタン(右)と、ゲームモード機に切り替えるボタン(左)です。
キータッチとメカニカルキー
いよいよ問題のキータッチです。まずキーの機構から説明します。
PROゲーミングキーボードが採用するのは「メカニカル」というタイプ。これは内部にスライド式のスイッチがあり、ある一定のストローク量になると接点が触れ、ONになる機構。
スイッチのある部分まで押し下げる必要があり、ストロークが深くなりがちです。あと音が比較的大きいです。そして接点があるため、接点が悪くなるとキーが効かなくなるという弱点もあります。
機構的にシャキッとキーが押せるため、タイピングが非常に気持ちいいのが特長。
対してRealForceは「静電容量式」というタイプ。内部のスプリングを押していくと電圧が変化し、ある一定の閾値でONになります。
RealForceは実質的なスイッチ(接点)というものが存在しないため、耐久度が高く、ちょんと触れるようなタッチでも反応できます。結果的に軽い力でサササーっと打つ人でも、打ち逃しなく入力できます。(これが腱鞘炎になりにくい理由)
キータッチは独特で、すうっと一定の力で下がる感じ。「ヌメッと下がる」と表現する人もいます。
あれ?じゃあキーの感触の好み以外は、RealForceの圧勝じゃないか?と思うのは早計。
PROゲーミングキーボードは独自の「Romer-G」というキーを開発。なんとメカニカルキーでありながらショートストロークでも反応できる!という画期的なキーなのです。(驚く人は少ないと思うけど、すごいこと)
では実際に打ってみます。
僕はRealForceに慣れきっているため、かなり浅いキータッチです。ほとんど押し込むことがないので、普通のメカニカルキーボードではかなり打ち逃しが出てしまうのですが、PROゲーミングキーボードは・・・
全部打ててる!!!
今までのメカニカルキーボードではまず反応しない、かなり浅いタッチでもしっかり打てています。まるでRealForceのように、ちょっと押し下げただけでも反応が得られ、軽い力で表面を撫でるように打つことができました!
わざと軽い力で長文を打ってみても、1キーの打ち逃しもありません。こんなこと、いままでなかった!
メーカーページを見ると、最短1.5mmの押し下げで反応するとのこと。ホントすごいぞこれ。
しかも、メカニカルキーボード特有のシャキシャキとした小気味よいタッチはそのまま。ストロークも3~4mmあると思います。いったいどの位置にキースイッチがあるのか不思議になるほどです。これはRealForceを永く使っている人ほど驚くと思います。僕が驚いているんですから。(笑)
キーの耐久性も7,000万回もの打鍵テストに合格しているらしく、メカニカルなのに3,000万回耐久のRealForceを大幅に超えています。とても長く使えそう!
(キーの種類はまだまだいろいろあります。詳しく知りたい人はツクモのページでわかりやすく紹介されています)
音はしっかり聞こえるタイプ
キーの音ですが、「カカカカッ」という感じの音で、しっかり聞こえる大きさです。社内とか静かな空間で打つと、気になる人もいると思います。
あと、キーボードの内部に反響するような、「コーンコーン」という妙な響きがあります。これは明らかに不要な音です。内部に薄いゴムシートを入れたりして防いでほしいと思います。
比較的静音なRealForceと比べると音が一番違いますね。特にRealForceの静音タイプは「サクサクサクッ」という音でかなり静かなので、RRO ゲーミングキーボードはかなり大きく聞こえます。
RealForceとの併用決定!
いいです!GoodですPROゲーミングキーボード!!
久しぶりのメカニカルキーボードのタッチ感が楽しいし、RealForceと同じキー配列で違和感がない。しかも同じ力で打ってもキーの打ち逃しもまったく出ないため、併用しても違和感がありません!
LEDで光るのがまた楽しい!(笑)
RealForceと併用決定しました!!
WTS的まとめ
キーの話ばかりでだいぶ長くなってしまいました。キーボードの話になるとついつい長くなってしまいます。次回はLEDの設定や、マクロやプロファイルの登録など、便利な機能を深堀りしていきます!
この文章はPROゲーミングキーボードで打ちましたが、ホント気持ちいい!RealForceと交互に使うとそれぞれの良さがあって、今日はどっちで打とうかな~みたいな、ある意味ファッション(!?)を選ぶような気分です。