最近ノートPCなどに使われるCPUが、どんどん高速・高機能化しています。
いままで薄型ノートに搭載されるグラフィック能力(CPU内蔵GPU)といえば、「映像や動画の表示はできます」程度のもので、高度なグラフィック処理やゲームをプレイしようとするのは無謀とされていました。
しかし今回Lenovo Yoga 770に搭載されるRyzen 7 6800Uは、CPU内蔵型でありながら強力なグラフィック能力を内蔵し、少し前のディスクリート型GPUに迫るほどの実力だと評判です。
どれほどの実力なのか?ベンチマークを動かしながら、体感をチェックしたいと思います。
- 最新AMD Ryzen 7 6800U搭載
- 14.0型 2.8K OLED (有機ELディスプレイ) を搭載
- 最厚部でもv17.35mmの薄さ
- 約 1.42kgの軽さで、持ち運びもらく
デザイン
本体カラーはストーンブルーになります。少しくすんだようなブルーメタリックで、落ち着いた印象。
厚さはわずか17.35mm(公称値)で、折りたたんだ状態でも非常に薄型です。
ディスプレイ
ディスプレイは14.0型 2.8K(2880×1800ドット) OLED (有機EL) を採用。
最初に画面を見ると、ビビッドで色味の厚いカラーに圧倒されるはず。
OLEDは非常に小さな素子が自分で発光する仕組み。いままでの液晶とは違い裏から光を通さないため、真っ黒を表現できるのが特長。一目見て「引き締まった」映像に見えます。
OLEDに見慣れてくると、いままでの液晶ディスプレイはなんとなく色が浅いというか、黒がグレーがかって見えてしまうでしょう。
特に黒の表現が重要な映画などは、かなり没入感が増すのではないでしょうか。またDolby Vision、 DisplayHDR 500にも対応しています。対応コンテンツはさらに美しい色で楽しめそうです。
小さくもなく、大きすぎない14型ディスプレイに、フルHDより1.5倍ほど高精細な2.8Kの解像度を実現しています。画面のドット感はまったく感じられず、文字がとてもなめらかに見えます。
16:10比率を採用しており、過去のノートPCに比べ上下が少し広いです。エクセルなど縦長の書類が少し見やすいのポイント。写真をたくさん並べてみたいときにも便利そうです。
色の再現は最大10.74億色とされており、およそ1677万色表示の液晶に比べ、わずかな色の変化もなめらかに表示しています。写真編集にもうってつけのディスプレイです。
通常のノートブック型、テント型、スタンド型、タブレット型に切り替えることが可能。
いろいろな場面で最適な形で見ることができます。
ベンチマーク
グラフィック能力を見ていきます。
Lenovo Yoga 770に搭載されるモバイル版のRyzen 6000シリーズは、プロセスルールが前世代の7nmから6nmにわずかに微細化された他、GPUが「RDNA 2」採用のものへと刷新されたことが大きなポイントです。
Ryzen 5000シリーズでは型番が「Radeon Graphics」となっており、個別の型番はありません。各種ベンチマークの結果から、前世代のVegaベースであっただろうと予測されています。
Ryzen 6000シリーズは、グラフィックスボードとして単独販売されている「Radeon 6000」シリーズが採用する「RDNA 2」に一気にジャンプアップ。グラフィック性能の底上げがされています。
CPUごとに型番も振られ、Ryzen 7 6800Uでは「AMD Radeon 680M」と表現されています。
ゲームベンチマークとして、ほぼ業界標準となっている3DMarkにてテストをしました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
Night Raid | 23275 |
Fire Strike | 6841 |
Fire Strike Extreme | 3479 |
Time Spy | 2603 |
Time Spy Extreme | 1229 |
Wilf Life | 13971 |
Wilf Life Extreme | 4095 |
CPU内蔵GPUとしては過去にないほどのパワーを引き出しています。
少し前グラフィックスボード、たとえばGTX 1050 Tiなどと比肩するほどのスコアです。軽めの3Dゲームは画質を落とせばプレイ可能です。
ファイナル・ファンタジー XV
ファイナル・ファンタジー15は最新技術を多数使っていて、重めのゲームです。最新技術のサポートがどのくらいあるのかを確かめることができます。
設定 | スコア | 快適度 |
---|---|---|
フルHD / 標準品質 | 3420 | 普通 |
フルHD / 軽量品質 | 4745 | やや快適 |
エフェクトの多い場面ではコマ落ちが目立ちます。軽量品質にすればプレイ可能と思われますが、コマ落ちは避けられないと感じます。
Passmark
PassMarkでPC全体の能力を計測してみました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
PassMark Rating (総合スコア) | 5770 |
CPU Mark | 22077 |
2D Graphics Mark | 785 |
3D Graphics Mark | 5583 |
Memory Mark | 2249 |
Disk Mark | 21689 |
CPUは強力なデスクトップPCに匹敵するほどのスコアです。この薄型PCでここまでのスコアが出るとは、隔世の感がありますね。
グラフィック処理にも十分対応できるクリエイターマシンと言えそうです。
キーボード
キーボードはテンキーレスタイプ。文字キーのキーピッチは余裕があり打ちやすい。
ただ、エンターキーや特殊キーの一部で、キーがくっついていたり標準的でない並びがあります。最初はとまどうものの、しばらく使えば慣れていくはずです。
タッチパッド
タッチパッドは1プレートタイプ。左下/右下を押し込むことで左/右クリックが可能です。タッチパッドも同色で、統一感があります。
複数の指でスクロールなどが行えるジェスチャー操作にも対応しています。
ポート類
ポート類を確認します。
USB 3.2 Gen1、USB 3.2 Gen2 Type-C (DisplayPort出力機能付き、Powerdelivery対応)、USB4 Type-C (DisplayPort出力機能付き、Powerdelivery対応)、HDMIを装備。
機器の拡張がなくても、3つの外部ディスプレイへ出力できます。
microSDメディアカードリーダーも装備。SDカードの写真などをすぐに取り込むことができます。
スペック
今回紹介しているモデル:$product_name
機能 | 詳細 |
---|---|
CPU |
AMD Ryzen 7 6800U
|
CPUコア/スレッド数 | 8 / 16 |
ベース周波数 / ターボブースト周波数 | 2.7GHz / 4.8GHz |
メモリ | 16 GB LPDDR5-6400MHz (オンボード) |
メモリスロット (空きスロット) | 0 |
グラフィックス | AMD Radeon™ 680M(CPU内蔵) |
ストレージ | 1 TB SSD, M.2 PCIe-NVMe |
OS | Windows 11 Home |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14″ 2.8K OLED(有機ELディスプレイ) (2880 x 1800) 光沢あり, マルチタッチパネル, 100%DCI-P3, 400 nit, 90Hz |
解像度 | 2880 x 1800 |
有線LAN | なし |
サイズ | 約 316.66×220.25×17.35mm |
重量 | 約 1.42kg |
WTS的まとめ
薄型軽量でいろいろな形に変形でき、使える場面が非常に多そうです。
グラフィック能力も少し前の単体GPUに匹敵し、かなり多くのゲームを楽しむことができそうです。
機動力、処理パワーともに満足できる1台です。
コメント