※本レビューは、メーカーからの貸し出し品をもとにレビューしております。
今日はLenovoから発売された、高音質を追求したAndroidタブレット「Lenovo Tab Plus」をメーカーからお借りしました!
タブレットで「音質追求」といっても、どう考えても限界は低いでしょ。
と、普通は考えてしまうところ。
Apple iPad Proは4つのスピーカーを駆使し、広がりのある音場を表現する「空間オーディオ」を展開しています。かなりの高音質を感じるものの、単体のスピーカーと比べれば低音はどうしても弱い。またノート型のMacBook Proが発生させる低音からも、大きな差があります。
物理的な”薄さ”というのは、想像以上に多くの制限があるのです。
そのような機種を横目に見ながらのLenovo Tab Plusの高音質宣言。いったいどんな音を聴かせてくれるのでしょうか。
音質を中心にレビューしていきます。
本体仕様
まずはさっくりと本体仕様。
OSはAndroid 14を搭載した、11.5インチタブレットです。解像度は2Kクラスとなる2000×1200ピクセル IPS液晶を採用。
黒も濃く、写真や映像も十分な画質です。同水準の価格帯では、色合いもかなり鮮明な部類でしょう。
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CPUにはオクタコア MediaTek Helio G99を搭載。RAMは比較的大容量といえる8GBを搭載。ストレージは256GBで、こちらもごく普通の用途で使用するなら十分な容量です。
Androidタブレットとして見た場合、突出した性能はないものの、動画をスムーズに楽しんだり、ウェブを見たり、軽い事務処理をする程度ならまったく不足はありません。
操作は全体的にスムーズでなめらか。重いゲームはプレイしなかったものの、モンストなど軽いゲームもストレスなく楽しめました。
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付属品はUSBケーブルとACアダプタのみ。
※仕様はすべて記事執筆時点のものです。
驚愕のJBL製8スピーカー!!その音質とは?
さてここからがLenovo Tab Plusの見どころ。
一般的なタブレットはほとんどが2スピーカー、高音質をうたうタブレットでも4スピーカー程度のところ、なんとLenovo Tab Plusは8スピーカーを搭載!
は?どうやって?
その秘密は本体のこのふくらみ。
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半分が薄く、半分が厚い変則的な形状
Lenovo Tab Plusは均一な厚さではなく、上半分が7.8mm、下半分が13.6mmと2倍程度に厚くし、そこにスピーカーを詰めこんだのです。さらにスピーカー部分には大きくスリットが開けられ、メッシュ状になっており、音をこもらせずに出力します。
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低音スピーカー部分のスリット
ちなみにツイーター部分にも細いスリットが開けられています。
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ツイーター部分のスリット
スピーカーは、音響システムで知名度が高いJBL製。4つのマトリックス・ツイーターと4つのフォースバランスド・ベース・ウーファーの合計8基という、タブレットしては異常な搭載数です。
またハイレゾオーディオやドルビーアトモステクノロジーにも対応し、ソフトウェア的にも高音質を追求しています。
まあ、説明はこれぐらいにして、いざ視聴!
ちなみに筆者は普段iPad Pro (M2)を使用しており、それなりに高音質な体験というものをしております。ここをベースに比較してみます。
まずはGoogle Playで音楽を視聴してみると・・・なんだこれは!
いったいどこから音が響いてくるのかわからないほど、上下左右の広い空間から響いてくるような印象です。それも広がってぼやけるのではなく、ユーザーの顔に焦点を合わせるように響いてきます。
なによりも低音がすごい!iPad Proと比較しても段違いの低音の厚さです。ズンズンと、かなり重い音が響いてきます。
もちろん大型スピーカーや単体のサブウーファーに勝てるとはいえませんが、それでも、こんな「板」から響いてくる音じゃねえ(笑)
次にゲーム(モンスターストライク)を軽くプレイ。こちらも普段聞いている音と全然変わります!
ストライクの音、ボス撃破の効果音、勝利のファンファーレが非常にクリアな上に、さまざまな楽器の音が聴き分けられるほど解像度が高い。縦位置でプレイしてみましたが、音質はほぼ変化しませんでした。
このゲームってこんなにいい音だったんだ!と驚くことうけあい。
ストライクの「ドギャッ!」という音が、もうマジで気持ちイイ!音を聴きたいために再プレイしてしまうほどです。
最後に映画。アマゾンプライムを試してみると、これまたすごい。
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©ゴジラ-1.0(アマゾンプライムビデオ 予告編)
ゴジラ-1.0を例に取ると、ゴジラの歩くドシンズシンという音や、爆発の音が迫力ある!
ゴゴゴゴゴッ!と衝撃波が迫る音、激しく打ち付けるガレキの音が、まさに迫真。恐怖感をあおってきます。
そのような迫力のある音だけではなく、サーッと降りはじめる雨音や、人がささやくように小声で話す静かなシーンでも、1音1音を感じられるようなキメ細かさ。雨粒の重さというか、そんなものも感じてしまいました。
特に人の声がとても聴きやすかった。
ボソボソと印象的に話す場面。「ストーリーですごく大事なことを話しているんだろうけど、
聞き取れないよ!(怒)」と感じている人もいます。私もその一人。
Lenovo Tab Plus は小さな音でも「言葉」としてはっきり聞こえ、助かりました。
さらにドルビーアトモスのおかげでしょうか、右からゴジラが接近する場面では、タブレットの右外から音が迫ってくるよう。まるで映画の空間が、タブレットをはみ出して存在しているかのように感じます。
音量は十分です。最大音量にすれば、3m離れていてもはっきり聞こえるほどの音量。音のビビリや割れが起こることもありませんでした。小さくても優秀なスピーカーです。
すごいですよ、これは!
ここまで強力なスピーカーを備えたタブレットは未体験です。カンバンにいつわりなしです。
本体の形状をチェック
本体の形をチェックしましょう。
正面からはごく普通のタブレットです。
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縦に持ったときの上側に電源ボタンがあります。右側に音量ボタン、カードスロット。
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左右にはスピーカーグリルがあり、左側には3.5mmイヤホンジャックが、右側にはUSB Type-Cが1ポート備えられます。
低音スピーカー部分のスリット
背面は金属製のマットグレー。さらっとした感触で、高級感があります。厚みの段差があるのが特徴。
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半分が薄く、半分が厚い変則的な形状
背面中央にはキックスタンドを装備。パッと広げて、すぐに立てることができます。
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ワンタッチのキックスタンドを装備
キックスタンドは大きく広げることができ、直立に近い角度から、ほぼ寝かせた状態まで無段階に変化できます。動きはスムーズで、それほど力を入れずに変化できました。デスクからベッドサイドまで、最適な角度でメディアを楽しめます。
こちらが持った感じです。
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段差部分にはギリギリ指がかからない
段差の部分にちょうど指がかかると持ちやすそうですが、男性の筆者の手でも、段差にはほんの少し指先がかかる程度(手首~中指が約16cm)。段差をしっかりつかむことはできませんでした。
厚みがあり、しかもさらっとしているため、落としそうな不安を少し感じます。
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厚い部分はやはり、しっかりと厚みを感じる
持ち運びが多い人は純正のスリーブケースなどを利用したいところ。
厚みや他より少し重い重量が唯一のデメリットと言えますが、Androidとしての性能は標準的で、なによりバツグンの音響システムを備えます。目的が合うなら、気にならないほどデメリットと言えるでしょう。
WTS的まとめ
高音質なメディア体験をしたい!ド迫力な音でゲームをプレイしたい!そんなときに、オススメできるタブレットでした。
それなりの音響システムを揃えると、お金も場所も必要です。そこまでではなく、「スマホや普通のタブレットよりワンランク上の音響を整えたい」と考えるなら、Lenovo Tab Plusはよい選択になりそうです。
スマホと比べると、全く違う高品質な音を楽しめるはずです!
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