こんにちは、太田アベル(@LandscapeSketch)です。
GeForce RTX 30シリーズもフルラインナップが発売されて、いよいよ20シリーズも終了間近です。
とはいえ、執筆時点では世界的にGeForceの品薄が続いており、型落ちの20シリーズでもひっぱりだこ。品薄が解消されるまでは、まだまだ現役と言えるでしょう。
さて、hpのゲーミングノート「OMEN 17」は現在ラストセール中。まもなく30シリーズを搭載した新シリーズが登場する予定です。(30シリーズを搭載したOMEN 新モデルは、2021年8月下旬登場予定!詳しくはこちら)
今日は最終モデルとなるであろう、最強エクストリームスペックの「OMEN 17 (17-cb1002TX) 」を買ってまいりました!
CPUには最高グレードCore i9-10885H(8コア16スレッド)、GPUはノートPC用として最強クラスGeForce RTX 2080 Super、32GB メインメモリ、RAID 0の1TB SSD、2TB HDD、さらには144Hzの高速IPS液晶を搭載。どこをとってもまさにエクストリームなスペック!
ついでに本体の重さは3.26kg、ACアダプタは約1kgで、合計4.26kgと重さもエクストリーム!
そう、これはノートPCではなくて、”持ち運び可能なデスクトップ・ゲーミングマシン”なのだ!
- ゲームも仕事も一切のもたつきを感じない速さ
- 色味が深い、IPS液晶。しかも144Hzの高速駆動
- 最新AAAゲームもFULL HDで100fpsオーバー
- 動画配信、動画編集など重い処理をすいすいこなす
- それほどうるさくないファン
- ただし重い!
デザイン
デザインを見ていきましょう。
OMENシリーズの特徴ともいえる、ソリッドで直線的なデザインです。
天板にはメッキ処理を施されたOMENのエンブレムが静かに光ります。
天板を大きくXの字に区切り、それぞれの区画で質感が変えてあるという凝りよう。こまかなヘアライン処理が、重厚感を表現しています。
外側にはLEDの飾り(いわゆる光モノ)は一切なく、この界隈では比較的「おとなしい」デザイン。
しかし背面にはスパーカーのエキゾーストを思わせるような、大口径のエアダクトが。ただものではない雰囲気を演出しています。
裏面にもCPUとGPUの直下に、大きくメッシュ状に通気口が開けられています。狭い面積でも放熱力が最大化されています。
厚さは本体のみで30mm、本体を少し持ち上げ放熱を助ける「サーマルバンプ」部分を含めると39.4mmとなります。さすがに厚いですが、直線的なデザインなのでそれほど持ちにくくはありません。
ディスプレイ
ディスプレイは17.3インチ。ノート型としては非常に大型です。
IPS液晶なのでどの角度から見てもほぼ色化けや白っぽくなることもなく、鮮明です。
そして注目したいのは144Hzという高速リフレッシュレート。
この数字は、画面の1秒間の更新回数を表します。144Hzなら、たった1秒で最大144回も画面を更新できるのです。つまり映像がよりなめらかに見えるのです。
視点移動の多いFPSゲームなど、60Hzでは画面がちらついて小さな敵や照準が見づらくなることがありますが、OMENならなめらかに捉え続けることができるというわけです。エイムの正確性も大いに向上するでしょう。
さらに、ディスプレイの垂直同期と、ゲーム側の画面リフレッシュを完全に同期させる技術「NVIDIA G-Sync」に対応。画面の更新がズレて映像が短冊状になってしまう”ティアリング現象”を最小限に抑え、より見やすい画面になります。
特に高速な展開のゲームには、最適なディスプレイといえるでしょう。
この恩恵は普段使いでも感じられます。
マウスのカーソルや、ブラウザのスクロールなどが体感できるほどなめらかに見えます。ウィンドウをサッと動かしても「ブレ」のようなものが感じられず、なめらかです。動きがとても気持ちよく感じます。
動画編集で早送りをしたり、細かなアニメーション調節でも威力を発揮しそうです。
チラチラしないため、目や脳の疲れも多少は軽減されるのでは?と感じます。
キーボード
17インチの広い面積を使い、デスクトップパソコンなみの大きさを持つキーボード。
オーソドックスな配列で変則的なキーはないので、誰でもすぐに使い慣れることができそうです。
右側にはテンキー、左側にはカスタマイズ可能な5つのスペシャルキーが備わります。キーコンビネーションなどを記憶させておけば、すばやい展開のゲームでもワンタッチでコンビネーションキーを発動でき、有利に進められるでしょう。
ただ通常は一番外側にCtrlキーがあるため、慣れないうちは手元を見ずに打つと、Ctrlを通り越してスペシャルキーを打ってしまうことが何度かありました。
キーボードはバックライトも搭載。付属ソフトウェアでLEDの色を調節することができます。
ただし、色が設定できるのは大きく3ゾーンに分かれていて、キー1つ1つの色を割り当てることはできません。とはいえ3ゾーンでも気分は十分に盛り上がります!
タッチパッド
タッチパッドは1プレート+2ボタンタイプ。
クリックボタンが分かれていることで、クリックしたいときにしっかりと押すことができ、操作ミスが少なくなります。
複数の指でスクロールなどが行えるジェスチャー操作にも対応しています。
ベンチマーク
3DMark
ゲームベンチマークとして、ほぼ業界標準となっている3DMarkにてテストをしました。
ベンチマーク | スコア |
---|---|
Night Raid | 47333 |
Wild Life | 55981 |
Wild Life Extreme | 20274 |
Fire Strike | 19095 |
Fire Strike Extreme | 10906 |
Time Spy | 9449 |
Time Spy Extreme | 4355 |
Port Royal | 5968 |
さすがCore i9とGeForce 2080 Super。旧世代とはいえど、30シリーズのアッパーミドルに食い込むほどの速さです。性能的にはGeForce RTX 3070(notebook)と3080 (notebook)の間くらいになります。
CPUが非常に高速なため、ボトルネックにならずGPUの性能を引き出しきっているとも言えます。
ベンチマーク中はかなりの温度になるため、サーマルスロットリングが発生している場面もありそうです。ノート冷却台を使えば、もう少し数値が上がる可能性もあります。
PCMark 10
システム全体の性能を計測するテストです。
テスト | スコア |
---|---|
Essentials | 9691 |
Productivity | 8481 |
Digital Content Creation | 9813 |
こちらも普段用途では十分すぎるほどのスコアが出ています。事務用から動画編集などの重い処理まで、なんなくこなします。
たいていの事務処理は2000ポイントもあれば十分とされています。
17インチの大画面なので、モバイル動画編集マシンとしても活躍できそうですね!
ポート類
ポート類はデスクトップマシン並に多数装備されています。
ディスプレイ端子だけで計3ポート(HDMI x1、Mini DisplayPort x1、USB Type-C Thunderbolt 3兼用ポート x1)があり、本体だけで3つの外部ディスプレイに接続できます。
もちろんGeForce 2080 Superの力があれば、3画面FULL HDの表示など造作もないこと。巨大なデスクトップを表示可能です。
静粛性
最強のCore i9と、GeForce 2080 Superは性能も高いですが、発熱量も相当に高くなります。熱がこもってさぞかしファンの音もひどいだろな・・・と先入観がありましたが、想像しているよりはだいぶ静かでした。
といっても、無音に近い最近のモバイルノートと比べれば、だいぶ大きな音です。
使用状況による感覚です。
まず通常の作業(エクセル、ワード、プログラミングなど)では、ファンはほとんど止まっているようで、驚くほど静かです。バックグラウンド処理で何か動いたときに、たまにファンの音が聞こえます。
ベンチマークをかけて高温になってくると、「ザーッ」という離れていてもハッキリ聴こえる音になります。それでも、6~7年前のゲーミングノートが出す甲高い音と比較すれば、音質は低音に抑えられ、プレイに熱中していればそれほど気になりません。
底面に開く巨大なエアインテークと、2つのファンがCPUとGPUを強力に冷却しています。テストをした日は気温30度の真夏日でしたが、熱で遅くなったりする感覚は全くありませんでした。
スペック
OMEN 17 (17-cb1002TX)のスペック詳細です。
項目 | スペック |
---|---|
OS | Windows 10 |
CPU | Core i9-10885H |
CPUコア/スレッド数 | 8コア / 16スレッド |
メモリ | 32GB |
メモリスロット (空きスロット) | 2(0) |
グラフィックス | GeForce RTX 2080 Super |
ストレージ | NVMe 1TB SSD (RAID 0)、2TB HDD |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 17.3インチ フルHD非光沢・IPSディスプレイ (144Hz / 1920×1080 / 最大1677万色 / 300nit)NVIDIA G-SYNC™ 対応 |
解像度 | 1920×1080 |
ポート類 | USB Type-A 3.0 x3, USB Type-C(Thunderbolt3 40Gbps兼用) x1, HDMI 2.0 x1, Mini DisplayPort x1 |
Bluetooth | あり |
無線LAN(Wi-Fi) | 802.11 ax Wi-Fi6 |
有線LAN | あり |
サイズ | 約 405 × 285 × 30 (サーマルバンプを含んだ場合 : 39.4) mm |
重量 | 約3.26kg |
WTS的まとめ
どう使っても大満足を感じられるスペックです!
ゲームはもちろん、映像クリエーションマシンとしても積極的に選んでいいでしょう。動画配信にも完全対応できます。
ノートとしては非常に重い機種ではありますが、デスクトップマシンと比較すればとても軽量。
デスクトップゲーミングマシンともなれば本体15kg、ディスプレイ5kg、さらにマウスやキーボード、配線類も必要です。ノート型なら本体とACアダプタのみ。家の中を移動する程度なら、十分に軽いともいえます。
新世代GeForceを搭載した新OMENシリーズも、まもなく登場予定。
コンパクトにまとまったモンスタースペックを、ぜひ体感していただきたいと思います!
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