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ファンレス無音!GeForce RTX 3050 KalmX 6GB 実機レビュー – ファン無しRTX 3050 (6GB)の実力とは?

太田アベル

・ 更新 ・ 10分で読めます

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目次

PCは、処理能力を上げれば上げるほど熱が高まり、冷却ファンがうるさくなっていきます。

主な騒音源の一つはグラフィックボード(通称グラボ)です。

高性能なモデルは2つや3つのファンが搭載され、ゲームプレイ時にはまるで掃除機のような音に。

グラフィックボード搭載のPCを初めて購入した人は、想像を超えるうるささに「多少機能は落ちてもいいから、ファンを無くすことはできないのか!?」「もっと静かに使いたい!」と思った人も多いでしょう。

ただファンレス(ファンがない自然放熱)グラフィックボードは、あるにはあるのですが、GeForce GT 710やGT 1030などおそろしく古い上に最低グレードのものばかり。はっきり言って最近のCPU内蔵GPUと、ほとんど差がないほどの低性能なのです。

GeForce RTX 3050 KalmX 6GBGeForce RTX 3050 KalmX 6GB

そんなファンレス難民(?)は、ドスパラから新発売された「GeForce RTX 3050 KalmX 6GB」に要注目です!

レイトレーシングやAI処理も可能なGeForce RTX 3050 (6GBバージョン) を搭載しながらファンレスを実現! 無音動作できるカードなのです。

ファンレスでどれほどの性能を実現できるのか?さっそく検証してみる!

  • ミドルグレードのGeForce RTX 3050(6GB)を搭載しながら完全ファンレス
  • ただしRTX 3050 (8GB)と比較すると、メモリだけではなくいろいろな性能を絞り込まれており、総合性能はワンランク下
  • 補助電源必要なし
  • カードはそれなりに大きい
  • 画質調節をすれば、ゲームの大半は遊べる

GeForce RTX 3050 (6GB)のスペック

カードのスペックをチェックします。

メインチップはRTX 30シリーズである「GeForce RTX 3050 (6GB) 」。

“GeForce RTX 3050″という名前ですが、長く販売されているRTX 3050 (8GB) とは別モノレベルでいろいろな制限が加えられています。単にメモリを減らしただけのバージョンではありません。

詳しくは下の表を見ていただきたいのですが、クロックからメモリ容量、CUDAコア数からメモリバス幅まで、すべてが1ランク下げられています。RTX 3050と”同じグレード”と言うには、ちょっと苦しいスペックだと感じます。

ただ、今回の記事で注目するのは絶対性能ではなく電源容量 。

良く見ると「補助電源必要 115W」だったものが、「補助電源無し 70W」まで絞り込まれています。実に4割近い電力削減に成功しています。

”3050のいろいろな機能をちょっとずつ絞って、70Wの電力を達成した製品”と見ることが正しいでしょう。

(※下記表の8GB版は現行のGA107バージョンを掲載しています。過去はGA106バージョンも存在しました。)

RTX 3050 (6GB)
(レビュー品)
RTX 3050 (8GB)
アーキテクチャAmpereAmpere
GPUGA107GA107
プロセス8nm8nm
トランジスタ数87.0億87.0億
ダイサイズ200 mm²200 mm²
SM数1820
CUDAコア23042560
RTコア1820
Tensorコア7280
ベースクロック1042 MHz1552 MHz
ブーストクロック1470 MHz1777 MHz
VRAMGDDR6 6GBGDDR6 8GB
メモリクロック14.0 Gbps14.0 Gbps
メモリバス96 bit128 bit
メモリバンド幅168.0 GB/s224.0 GB/s
L1キャッシュ(SMごと)128KB128KB
L2キャッシュ2MB2MB
TDP70W115W
補助電源なし6ピン x1

下記は製品スペックになります。(当カードはドスパラ専売となっています。記事執筆時点では他のサイトでは販売されていません。また入荷と同時に品切れとなることが多く、ほしい場合は随時チェックしてみてください。ときどき少数入荷しています。)

GeForce RTX 3050 KalmX 6GB
チップNVIDIA GeForce RTX 3050
接続PCI Express 4.0
メモリ容量6GB
メモリ種類GDDR6
メモリバス幅96bit
コアクロック1042MHz(ベースクロック) / 1470MHz(ブーストクロック)
メモリスピード14Gbps
モニタ出力Dual-Link DVI×1
HDMI 2.1×1
DisplayPort 1.4a×1
冷却ヒートシンク
2スロット占有
補助電源の有無無
サイズ166.3×137×38.3mm

カードをチェック

カードの外観をチェックしていきます。

ファンレスなので、ヒートシンクのパッシブ(自然)放熱のみに頼る形になります。RTX 3050 (6GB)は低電力とはいってもそれなりに発熱はありますので、大きくしっかりしたヒートシンクが搭載されています。

ヒートシンクはフィン(放熱パネル)の間隔を空けて、自然な風が通りやすくなっています。

GeForce RTX 3050(6GB) KalmX ヒートシンクGeForce RTX 3050(6GB) KalmX ヒートシンク

2本のヒートパイプが通され、ヒートシンク全体にすばやく熱を拡散させる構造となっています。

2本のヒートパイプで熱を全体に拡散させる2本のヒートパイプで熱を全体に拡散させる

2スロットを占有する厚さで、フルハイトサイズ。一般的なスリムPCには搭載できない大きさです。PCIeスロットからの電源のみで動作できるので、補助電源ポートはありません。

カード厚はきっちり2スロット厚カード厚はきっちり2スロット厚

ヒートシンクの外側になる部分には、「GeForce RTX」のロゴが薄く印刷されています。(もしかしたら印刷ではなくショットブラストでの加工かな?)

控えめでオシャレです。

GeForce RTXのロゴが印刷(刻印)されている。渋くてオシャレだGeForce RTXのロゴが印刷(刻印)されている。控えめでかっこいい。LEDよりも好印象がある。

出力ポートはHDMI 2.1 が1ポート、DisplayPort 1.4a が1ポートに加え、最近は搭載が少なくなったDual-Link DVIも1ポート装備しています。

ポートは3ポートポートは3ポート

PCへの取り付け

PCケースは取っ手付きの小型mini-ITXケース 「Jonsbo T8」を使用。(当サイトのレビューはこちら)

Jonsbo T8Jonsbo T8

ケース空間は狭く、さらにガラスパネルのため放熱力は高くありません。上部にケースファンがあり、下から上に煙突効果で熱を放出します。

ファンレスでは熱がどれほど上がるのか、のちほどチェックしていきたいと思います。

搭載したところ、けっこうフレームにギリギリの大きさで、ヒートシンクをこすらずに詰めこむのに少々苦労しました。下写真を見ると、JONSBO T8の一番後ろとなる部分が三角形に溶接されており、この中に収めるのに苦労しました。

一番後ろの部分にうまく入れられず苦労した一番後ろの部分にうまく入れられず苦労した

なんとか搭載できました。ヒートシンクのフィンは薄いので、力を入れると曲がってしまうので注意してほしい。

底面には余裕があり、風は通りそうだ。底面には余裕があり、風は通りそうだ。

搭載後はガラスから「GeForce RTX」のロゴが見えてオシャレ!

飾り気のない金属の文字がいい感じです。LEDで光るよりも渋くてかっこいいかも。

ガラスからロゴが見えてかっこいいガラスからロゴが見えてかっこいい

ベンチマーク

ベンチマークを取っていきましょう!

3DMark

ベンチマーク界で標準とも言える3DMarkにてテストしました。

GTX 1650、GTX 1660 SUPER、RTX 3050(8GB)、RTX 2060と比較してみます。

GeForce RTX 3050 (8GB)の能力を期待していると、ちょっと拍子抜けしてしまうかなとも思えます。ざっくりとRTX 3050 (8GB)のおよそ7~8割の実力です。

DX 11のテストではGTX 1660 SUPERより下回る部分が多いですが、Night RaidなどDX 12をメインで使うテストでは、30シリーズの強さがしっかり出ています。

とはいえ、電力を40%もカットしているのに、能力は15~30%落ちとなるので、電力のワク内で最大の性能を出せるよう調整されているな、と感じます。

スコアだけを見ればGTX 1650より上、GTX 1660 Superより下という位置取りですが、RTX 3050はTonsorコアを搭載しているため、独自の超解像技術「DLSS 」が使用できます。

DLSS対応ゲームなら、画質を保ったまま大幅にフレームレートを引き上げられます。これがGTX 16xxシリーズとの大きな差別化になります。

ということで、DLSSに対応したゲーム「Cyberpunk 2077」をテスト。

グラフィック調整モードのベンチマークを実行してみます。それぞれのテストでDLSSは「自動」にしてあります。

FULL HD / 画質「低」なら、100fpsに到達します。平均は100.51fpsで、オブジェクトのディテールが簡素になったり、通行人が少なくなったりなどちょっと寂しくなるものの、けっこうヌルヌル動きます。5 vs 1の戦闘時もそれほど落ち込まず、操作は快適でした。

Cyberpunk 2077 FULL HDCyberpunk 2077 FULL HD

画質は「低」ですが、下のイメージを見るとおり、昔のようなジャギジャギの画面とは大違いです。上位グレードのグラフィックを知らなければ、十分に美しいと感じられる景色でしょう。

FULL HD / 画質 低 の実際のイメージFULL HD / 画質 低 の実際のイメージ

FULL HD / 画質 低 の実際のイメージFULL HD / 画質 低 の実際のイメージ

ウルトラワイド(3440×1440) / 画質「低」でもテストしましたが、なんと平均60.22fpsを達成。DLSSでもガクガクになるかと思いきや、けっこうマトモに遊べるので驚き!

Cyberpunk 2077 3440×1440Cyberpunk 2077 3440×1440

ウルトラワイドでの画質。柱のディテールなどが少々のっぺりしていますが、動いていればほとんど気にならない程度です。

ウルトラワイド / 画質 低 の実際のイメージウルトラワイド / 画質 低 の実際のイメージ

DLSSが使えるだけで、最新ゲームに追いつくことができます。

しかも無音!

聞こえるのはCPUファンの音だけなので、かなり静かになりゲームプレイに集中できます。

画質がすごい良くても爆音、画質は低いが無音。両極端な選択肢がうまれ、おもしろいですね!

エーペックスレジェンド

リアルタイムFPSエーペックスレジェンドです。

こちらもFULL HD、グラフィックを「中」程度にしています。ほとんどカクツキやフレーム落ちはなく、FULL HDで60~90fpsを維持できています。

APEX Legendsの画面APEX Legendsの画面

ファンレスでも低温を保っている

ファンレスなので気になるのは温度ですが、こちらもかなり良い状態。

GPU ASIC消費電力最大温度
アイドル時8~22W29.4℃
ベンチマーク時(1回)34~65W44.5℃
ベンチマーク(5分連続)34~65W54.2℃

(すべてHWINFOでのログにて確認しております。)

下グラフは、ベンチマークを回したり通常作業をしたりと、5分程度動かした様子。フルに回し続けなければ、50℃前後で抑え込むことができています。

ファンレスな上に風通しも悪い小型ケースで、この温度で抑えきっているのはすごい!

ベンチマーク時でも、温度が突然MAXに達するようなことはなく、じわじわと上がっています。耐久最大温度は83℃となっていますが、ベンチマークを繰り返してもまだ余裕が見られます。このヒートシンクすごい。

記事執筆時は春なので、猛暑の夏日ではもう少し上がるかもしれませんが、熱に関してはそれほど心配しなくてもいいかな、と感じます。

ファンレスが必要なら早めの注文を!

KalmXシリーズの前作は、2020年の「Palit GeForce GTX 1650 KalmX」。名前の通り、搭載しているGPUはGTX 1650でした。

動かせるゲームが限られるローグレードのカードではありましたが、無音カードを探し求める人に熱狂的に受け入れられました。ただ、製造の都合なのかGeForce GTX 1650 KalmXは後半ほとんど入荷が無く、オークションで高値で取引されるプレミアムものと化していました。

GeForce RTX 3050 KalmX 6GBにピンときたら、早めに確保することをおすすめします。

WTS的まとめ

GeForce RTX 3050 KalmX 6GBは、「ファンレス=全てをあきらめた低グレードカード」 という図式を塗り換え、ファンレスでもけっこう実用的なカードという新しいジャンルを切り開いています。

画質をある程度我慢すれば多くのゲームで60fps以上を実現でき、さらにDLSSが使えれば最新ゲームでもしっかり遊べてしまうのはおどろきでした。

個人的には「GeForce RTX 3050」のブランドはちょっと盛りすぎかなと感じますが、ファンレスでCyberpunk 2077が動くのなら納得です。

無音に絶対の価値を求め、その中で最大の性能がほしい! と考えている人には、現状、唯一無二の選択肢といえるでしょう。

太田アベル

太田アベル

パソコンを7歳からいじり始めて40年。とにかくパソコンが好きです。気になった商品をほぼ自腹で買いまくってレビュー中!良かった点、悪かった点をズバズバ書きます。

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